46歳、両側乳がんになりました⑯ 日頃の体調

検査・告知・手術・仕事復帰・・・誰かのお役に立てればと綴ります。

 今回はつらくないのか日常生活、、、。の巻です。手術から9か月がたとうとしています。放送を御覧いただいた方からは、そんなに働いて大丈夫なのか?という声や、超人的、という声、そして無理はしないで、というご心配の声を多数いただきました。ありがとうございます。

 正直にいうと朝起きるのがちょっとつらい、です。でもそれくらいです。私のブログの中で12回目のホットフラッシュの回を御覧いただいている読者さんが非常に多いのですが、やはり気にかかるのは術後の体調だと思います。自分の今の体調、普通なの???という疑問。人によって本当に違います。私の場合は、ホットフラッシュより、コールドフラッシュ。一回寒くなるのが苦痛、です。そのあと、暑くなるのはホントに一瞬。一日のうちで、だるい、なんとなく気分が向かない、浮き沈みがある、は当たり前。ホルモン療法(タモキシフェン)あるある、だそうです。

 そして新たに表れたのが、関節痛というものです。指の関節が痛い、というか使うとふいに痛い。使わなければまったく感じません。複数の患者さんから得ていた情報だったので、これか、と思って気にしてません。強く何かを握るのが難しいんだなと実感してます。うちの母は閉経後だったので、違うホルモン療法だったので違う副作用が。突然、立てなくなって、薬を変えてもらったということがありました。なので母は私に対してそれを気にして心配しているようなのですが、これもその治療法によっても副作用が違うということで、過剰に心配しないように伝えています。

 どうして私だけ、、、という思いを消してからはとても楽になりました。"普通"はこの件に関しては"ない"ものであって、人とはなかなか比べにくい。こういうことはおきるけど、そのときはこう対処して、、という対処法はあるけど、みんなそれぞれだから、です。乳がん患者さんだと誰もが病院で言われる"重いものを持たないでね"でおなじみのリンパ浮腫問題もあり、術後にこれまで通りの重さの荷物を持ったり、運んだり、ちょっとしたことなんですけどできないことが出てきます。無理する必要はないですし、できないことは誰かにやってもらう作戦を考える(笑)。これが一番。

これを受け入れていただける職場や家庭と、そうでない職場と家庭があることも事実。

 私のようにフルタイムで普通に働けている人もいれば、そうでない人もいます。番組をご覧になった方から、誰でもできると思わないでほしいという声もいただきました。誰でもがんになって働けるわけではない。そりゃそうです。それを強いることはしてはいけないです。でも私が特別なわけではなくて、隠して必死に働いている人もいる。私もめげそうになることもあるのですが、これで働くことを諦めたら、これまでのわたしのキャリアも失っちゃう。これが一番悔しいのです。私なりのがんとの向き合い方があるはずだ、と。自分の思いと仕事が合致したり、それを許容できる世の中になればいいなと切に思います。

 乳がんになったのは誰が悪いわけでもない。遺伝だ、と親を責めるわけにもいかない、せめたところでお互いにつらい思いをするだけだし、なんでわかってくれないの?やってくれないの?と家族を責めてもがん患者の家族もつらいだけなのです。それなら"今置かれている運命を受け入れて、ちょっとでも前へ進んだ方がなんかいいことあるかもしれない、、、"これが私の考え方のベースにあります。

 調べれば調べるほど自分が生き残れるのは運でしかなくて、薬が効くかどうかも運でしかない。どうせ運に身を任せるのであれば楽しい方がいいはずです。

 これを前向きですね、強いですね、とおっしゃる方が多いです。実際に放送を御覧になった方からの感想でも多かった。確かに放送すると決めて、映像に収めて放送したのは"意志"が強かったからかもしれないです。支えてくれたり、後押ししてくれたりする人がいたからこそ今があるといいますか・・・。誰もいなくて孤軍なら奮闘はできなかった。一緒に過ごしたい人たちがいっぱいいるから、まだまだやりたいことがあるからなんとか動いている、のです。

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 働き盛り・子育て盛りの若い世代がなることが多いがん。なってからの先の人生がまだまだ長い。だから悩むこともたくさん出てくるし、不安もたくさん出てくる。これは仕方ないのかなと。

 いろんながんとの向きあい方があっていいし、目をそらしたっていい。その人らしく、生きやすい世の中にならないものかと思う次第です。つらい思いをしている人とは一緒に泣きたいし、怒っている人とは一緒に怒りたい。でも、みんなにやさしくありたいなと思うのです。自分がしてもらったお返しを誰かに返したい、何かを残したいと思う今日この頃です。

 少々長くくどくなりましたが、サバイバーのみなさんに効くと、飲むのを終えたときに、こんなに体が簡単に動くんだ、と思うそうです。メドまで10年、、ですけど、それを楽しみに進むしかないですね。

HTBノンフィクション おっぱい2つとってみた 46歳両側乳がん  5月9日(土)午後3時放送

https://www.htb.co.jp/hn/


テレメンタリー2020 おっぱい2つとってみた CS朝日 4月30日(木) 9:45~10:10 AbemaTV 5月9日(土) 午後5時半~ 5月10日(日)午前10時半~

https://www.htb.co.jp/telemen/pinkribbon/

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この記事を書いたのは

阿久津友紀

乳がん患者さんが治療中に被災したら? 『防災の心がまえ』をもとに『女性の病と防災』を考える おっぱい2つとってみた作者とHTB森アナウンサーが本音トーク 
https://youtu.be/AO8Xzebt0Ys

『おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える(北海道新聞社刊)10月6日発売

おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える

「LINE特集 「失われる自分らしさ」。乳がんになった私たちの3年間。例え、心が折れそうでも…」
https://news.line.me/detail/oa-htbnews/bt2o2l9r6cfc

YouTubeで乳がんについて配信しています!

ピンクリボントーク【ホルモン治療の副作用と簡単ヨガ】 
https://youtu.be/gOOiLPH-n2I

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https://youtu.be/3qVd1xXFvaU

ピンクリボントーク 患者と家族と社会 ~生きてくのに必要なコト~
アーカイブ配信:無料
https://youtu.be/PS4eJMy4GcY

第4弾の”がん患者さんとココロ” 北海道の斗南病院の精神科長で登録精神腫瘍医の上村先生に伺いました。アーカイブは
https://youtu.be/D-j4RrGSgkw

これまでの動画は・・・
【乳がん】おっぱい2つとってみた

HTBノンフィクション おっぱい2つとってみた
【2020年日本民間放送連盟賞 番組部門 テレビ報道番組優秀賞受賞】
【2020年ギャラクシー賞 奨励賞】

HTBonデマンドで無料配信中!
https://www.hod.htb.co.jp/pg_nf/pg_id_nf006

テレメンタリー2020『おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~』年間最優秀賞 
ギャラクシー賞・選奨(報道活動部門)/民放連 放送と公共性 優秀賞
活動の一部は・・・
youtubeLIVEでピンクリボントーク① 見逃し配信中!
https://sciencefestival.jp/event/breast-cancer/

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