検査・告知・手術・仕事復帰・・・誰かのお役に立てればと綴ります。
8月になりました。術後一年、きょうは退院した日、です。退院で一番最初に食べたのはお蕎麦、、でした。暑かったなあ、去年も。
遺伝子検査受けました。
きょうはBRCA遺伝子検査のお話を少し。この4月から保険適用になった、BRCA検査。アメリカに血液を送ってゲノムを調べるものです。
がんは広い意味で遺伝子異常、です。それが生まれ持ったものなのか、生活の中でそうなったものなのか、、に分かれます。乳がんに関する遺伝子はいくつか解明されていて、その中のひとつがBRCAです。
誰でも受けられるわけではないのですが、私のように両側同時だったり、家族歴があるなどハイリスクな方は受けることができます。この4月から保険適用になりました。保険適用しても窓口で6万円はこえますので高価なものです。でもその分、命を長らえる可能性を秘めています。
一番わかりやすいのは、アンジェリーナ・ジョリーさんなのですが、BRCAの異常が確定すると、片側乳がんの方は、健康な方の乳房の予防切除が保険でできます。卵巣がんになる可能性もあるので、卵巣の切除も可能になります。私はこれを考えて検査を受けることにしました。
BRCAで両側切除すれば、乳がんになる可能性が低くなり、卵巣をとれば卵巣がんになる可能性が低くなるので、結果、生存率が上がる、という。切除しなくてもフォローアップ含めて手厚いですし、もしも再発したときにはBRCA専用の分子的標的薬を使うこともできます。
(※リスク低減手術を受けても『ゼロ』にはならないそうです。手術をしない場合の10%ぐらいまで下がります。ゼロにならないのは異所性乳腺や卵管細胞の存在、すでに微小な腹膜がんを発症している場合などが考えられるそうです。フォローアップ・手術を受ける際、主治医の先生などとご相談の際に考慮すべき点だと思います。※先生、ご指摘感謝いたします!※)
これは人によって考え方もあると思うのですが、自分のがんが何者でどうしてなったのか?もしも、BRCAだったら、がんの由来が判明することになります。遺伝子ゲノムなので父親と母親からもらった遺伝子のつながり、生まれ持ったもの、ということになりますので、家族への影響、そして兄弟への影響、子供への影響を考えなくてはいけないということになります。なので、この検査を受ける前には遺伝子カウンセリングが必須。お医者さんや認定の遺伝カウンセラーさんと1時間程度、どっぷりお話してから検査に臨み、また結果のフィードバックもしっかり行われます。
このあたりの法律も整備されてませんし、将来、これで就職や結婚など差別されることもあるかもしれない。がん患者へ向けての風当たりがまだまだ強烈な中ですので、そうそう簡単に割り切れない、これからの医療だなあ、と思ってました。
で、結果なんですけど・・・まさかの。
グレー・・・でした。BRCAには1と2があるのですが、まず2ではない、と。BRCA1に由来する遺伝子の一部欠損は見えるんだけど確定できない、、と。まだ今の医学では解析できないよ、、という結果でした。今後、明らかになったらお知らせします、、と。受けた人全体の4%未満の結果。両側だけでも珍しいのに、これか!と。
なので、結論的にはどうしてなったのかはわからない。でも遺伝子異常の可能性はないとは言い切れない。BRCAじゃないからこれに絡む薬も使えないし、予防的切除も保険は効きません、という現実だけ残りました。
まだまだ伝え足りないので次回にするとして・・・・
カウンセリングなど一連を病院のご協力の上、カメラに収めていますので、どこかでお伝えしたいと思っておりますのでしばらくお待ちください。
最近、本当にセットでBRCAを受ける方も増えていると聞きます。ご質問もいただくのできちんとご紹介したい気持ちです。
とても親切な認定カウンセラーさんのもと、”いつでもきて、、、”と言っていただいているのでもう一度カウンセリングを受けたいなと思っている次第、です。ゲノム検査ってすごいのですが、まだすべてにならない、、ということなんですね。
でも受けて診断されたら、それに沿った正しい治療が選択できることには変わりはありません。”正しい治療”の選択のために・・・伝えたいことがまだまだいっぱいです。