冬の釧路湿原沿いを力強く走る「SL 冬の湿原号」は2021年のシーズンも2月28日で運行最終日を迎えました。21年目となり、冬の風物詩としてしっかりと根付いています。280人が乗車。沿線の絶景ポイントではその雄姿を収めたい、とカメラマンが並びます。
さらに、通りすがりの地元の方々がにこやかに手を振る・・・すっかりおなじみの光景となりました。
往復で4時間半の小さな旅。
JR釧路駅発午前11時5分。5両編成の客車を引っ張る「C11 171」が勢いよく煙を上げながら入線しました。ホームに着くと、まるで有名人が入場してきたがごとく喝采が。
車内はレトロな趣き、ダルマストーブは健在。
釧路駅を出発すると、少しずつ湿原へと入っていきます。車内では全員に「乗車証明書」も配布。
ちょっと車内を探検!ということで2号車の売店をちらりとのぞくのもおすすめ。
茅沼(かやぬま)駅の隣の畑では、たくさんのタンチョウがお出迎え。
驚かせてけがをさせないように・・・SLは出発の汽笛はここではあげない・・・これが暗黙のルールだという説明も車内で行われました。
標茶駅に到着は午後0時35分。1時間半はあっという間。
帰りは標茶駅を午後2時に出て、車両を回転させることができないので、帰りは“後ろ向き”で戻ります。ホームでの見送りが温かで少しホロリときてしまうのはなぜでしょうか。
終着 釧路駅には午後3時42分に到着。乗客はみな満足顔で、「また乗りたいね!」という声がホームのあちこちから聞こえてきました。
SLっていいですね。
※「SL冬の湿原号」
毎年1月下旬から2月下旬までの週末と祝日を中心に釧路-標茶間を1日1往復運転。
2021年の料金は、乗車券1,290円+指定席券840円で、片道2,130円。
2021年は、ボックス席のテーブル上にクリアパーテーションを設置するなど、新型コロナウィルス感染症の様々な対策を取ったうえで実施。