「食と観光」をテーマにひがし北海道の話題をお届けしています、松本真実です。
ここ、ひがし北海道は、色鮮やかな新緑の季節となりました。今回は、中標津町にあるフレンチレストランをご紹介します。
ひっそりとした林の中にあるレストラン「fenetre」(フェネトレ)。
2020年春に中標津町市街地からタクシーで5分ほど 森の中にある一軒家へ移転しました。ミシュランガイドで★を獲得しています。ひがし北海道の中で繰り返し訪れたくなるレストランの一つです。
今回私が訪れたのは6月上旬。
ひがし北海道の魚介類と、地元で収穫された山菜は、「はしり」「旬」「なごり」を程よく取り入れ、一口ずつ運ぶたびにほろ苦さが口の中に広がり、早春から初夏へと向かう季節が見事に表現されていました。
当日いただいたコース料理の一部をご紹介
サプライス!!
思わず「わっ」と声が上がってしまったこちらのズワイガニ。
甲羅を外すと・・
おおきな甲羅の下に忍んでいたのは、え、こんなに?というくらいのズワイガニ。
キリリとした白ワインとよく合います。
自生するクレソンとスープの下には、昆布森産の大きな牡蠣が潜んでいました。
野性味あふれる力強いクレソンに感動です。中標津町や別海町では、クレソンが自生している地域があちらこちらにあるそうです。まさに山菜!!
そして、なごりのホワイトアスパラとホッキ貝をあえていただきます!!
ホッキ貝の器には、貝殻があしらわれなんとも涼やかです。
次にサーブされたのは、
野付産の大きなホタテと、「なごり」の山ウド。ホタテの「甘み」と山ウドの「えぐみ」が絶妙なバランスです。
いよいよメインかしら?
と思いワクワクしていたら・・・。
ストウブの鍋ごとサーブされてきたのは、「サクラマス」の燻製。
シェフ自ら、蓋を開けてくださった時の感動といったら・・・。
サクラマスの爽やかな旨味をグイっと閉じ込めてしっとりと仕上げてありました。
そして本当のメイン料理。
こごみとギョウジャニンニクでいただく豚肉・・こごみのぐるぐる加減がなんとも愛らしいです。
一体何皿いただいたのだろう・・と数えたら10皿でした。
食材に一つ一つにこだわったお料理は、全く負担なく次々とお皿が空いていきます。
そして最後のデセール2皿。
蕗の薹(ふきのとう)のブランマンジェは、北海道のイチゴ「けんたろう」を添えて。口の中で、蕗の薹の香りが広がります。ブルーチーズのパルフェ、カリカリのアーモンドの食感が楽しい。大人のデザートです。
いったい私は、「あ~美味しい」と何回言ったのでしょう。笑。
道東の食材をこれほどまでに美味しく、美しくいただけるのは、fenetreならでは。
至福の時間です。
また、季節が変わった夏の時期にお伺いしたいと思っています。
大切な記念日や、頑張った自分へのご褒美にいかがでしょうか?どうぞ、生涯心に残る幸せな時間をお過ごしください。
完全予約制で、夜のコースのみの営業となっています。
感染症対策はもちろん、パーソナルスペースも十分保って営業しています。
【fenetre(フェネトレ)】
086-1166
北海道中標津町緑町南1丁目2-29
Tel. 0153-72-3775
http://fenetre-nakashibetsu.com/
文:Academic Table 松本真実