FFFFF放送後記-宮西尚生ここだけの話-
2021.06.30
お久しぶりのFFFFF放送後記です。皆さま、御無沙汰しております。
FFFFFプロデューサーの谷口直樹です。
ここ最近は、DVDを購入して頂いた方へのお礼状を一枚一枚書いておりました。その数、きょう(6月30日)の時点で249枚。
【写真①お礼状の一部】
購入して下さった方、本当に有難う御座います。
手書きお礼状、HTBのオンラインショップからFFFFFのDVDをお買い上げいただくと付いてきますので、
興味のある方は是非、お願い致します。
さてFFFFF。前回の放送は、皆さんから投票して頂いた「宮西尚生のもう一度見たい名企画ランキング」でした。
改めて見返してみると、ほんとに色々やってもらってるな~としみじみ思いました。有難うございます!
今回は、そんな宮西投手のお話を少し。
【写真②お礼状で描いた宮西投手】
初めてインタビューを撮ったのは、2008年春季キャンプの最終日だったと記憶しています。
当時は、高校通算本塁打数の新記録を作った中田翔選手(高校生ドラフト1位指名)が注目の的でしたが、
キャンプ終盤にファームへ。結局、ルーキーの中でキャンプを通じて一軍に居続けたのは、宮西投手だけでした。
キャンプ最終日の朝、ホテルから球場に向かって来る所を、
私は、小さなカメラを構えて待っていました。
一軍キャンプで過ごし切った感想を尋ねると、「奇跡ですね!」と一言。
今も変わらない、やんちゃそうな笑顔で答えてくれた22歳の宮西尚生。
左投手が欲しいというチーム事情。厚澤コーチとの出会い。フォーム変更がはまったこと。
確かに幸運はあったと思います。
それでも、事情や出会いを最大限に生かすような努力を続けてきたからこそ、
誰もたどり着いたことのない地点に立っているのだと思います。
シーズン50試合以上の登板は、入団以来13年間途切れることなく、
昨シーズンまでに記録した358のホールドは、NPBのみならず、アメリカ・メジャーリーグの記録を紐解いても、
他に類がありません。
記録だけではなく、宮西投手が投げる1球1球が、積み重ねるアウトの1つ1つが、
中継ぎ投手の存在価値を高めてきました。
ルーキー時のキャンプで、「もやしみたいだ」と言われた細身の左投手は、
今や「北の鉄腕」と言われる、絶対的な存在になりました。
“奇跡”は、終わってしまうのでしょうか。
今シーズンの成績を見ると、プロ野球選手として難しい局面に立たされていることは分かります。
それでも、あの宮西がこのままのはずがないと、強く否定したい気持ちが湧いてきます。
コロナの影響で直接取材が出来ない以上、これは個人的な感情でしかありません。
毎年のように肘が痛くても、投げられるフォームを探してバッターを抑えてきた宮西が、
足の骨を疲労骨折していても、クライマックスシリーズのギリギリの勝負を勝ち抜いた宮西が、
このままのはずがない。
先日、少しだけ会話をする機会がありました。
「最後の最後まで偉そうに投げていて欲しいんだよね」
「そんな甘い世界ちゃうよ」
小さかった頃、クマのぬいぐるみが手放せず、小学生になっても一緒に寝ていた少年がプロ野球選手になり、
大投手になりました。
プロの野球選手を辞めて、普通のおじさんになる日は確実に近づいてきています。
誰にでも年齢による変化は来るし、引退も避けられない。
そんな甘い世界じゃないとしても、
それでも今度会う機会があったらまた言うと思います。
「最後の最後まで、偉そうに投げていて欲しい」と。
【写真③ 毎週日曜放送のシンパイ賞‼ver.】
★選手のインタビュー“ほぼノーカット版”を
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