湿度抜群!“丸太のアマビエ”がいるサウナ
「芸が細かいねぇ~!」。心遣いが行き届いているときに使うほめ言葉っすよねぇ?
今回紹介するのはまさに“芸が細かい銭湯サウナ”。
“蒸気浴”の心地よさと発汗力をドライサウナで実現したい!でもヒーターを変える予算はない…。温泉ソムリエの若女将がハンドメイドでこしらえた、湿度バツグン疫病退散!前代未聞「丸太のアマビエ」でととのうサウナとは‼?パンダ・リーっす。
帯広「自由ヶ丘温泉」
謎の「丸太のアマビエ」でととのうサウナがあるのは北海道のサウナ大国“サ国”とかちの首都・帯広の『自由ヶ丘温泉』っす。駅から4キロ、車で10分の住宅街にあるざんす。
創業は昭和61年(1986年)、老舗の温泉銭湯っす。銭湯というのは料金だけで施設は「温泉処」といったほうがぴったり。広くて快適&とっても清潔。毎日通える“プチ湯治場”として地元の常連さんに愛されているざんす。
中庭にはなんとかもの親子が住んでるっす!
チョコチョコ歩く愛らしいその姿…見るだけでととのうっ(笑)
カランのお湯から既に温泉!
体をパパっと清めてサウナへ…とカランからお湯を出したら泉質にびっくり。
その透明なお湯の肌触りがとぅるんとぅるん~。
モール温泉のめぐみ、最高っす(笑) 大浴場の外には緑豊かな池。住宅街なのに秘湯感が味わえるっす!
驚愕!「アマビエにロウリュする」サウナ!
で、いよいよ噂の「丸太のアマビエ」でととのうサウナにお邪魔しやす。こんちわ~。お~!きれいでコンパクトなサ室っす。これは熱さに期待できそうざんす。
ヴィヒタも飾ってますね~。
TVがあって。常連と思しき先輩たちに混じって上段に座りやす。
小声での世間話をラジオのように聞けるのが銭湯サウナの醍醐味ざんす。話題はワクチン接種の話。「打っても重症になりずらいだろうってことだけなんだから。油断したらだめなんだよ」。おっしゃる通り!続いて大谷選手の活躍話。「メジャーでの活躍ぶりはありゃ漫画だよなぁ~」。ですよね~。先輩たちの心にも火をつけるSHOHEI大谷。ユメミルチカラ、凄いっすよね~。
“アマビエロウリュ”!湿度は??
で視線をサウナヒーターに移しやすと…いました‼「丸太のアマビエ」!
お~、結構大きいっすねぇ。ゴルフバッグぐらいっすかね?立派な丸太の彫刻ざんす!!
あ、「アマビエ」って文字が刻まれてますねぇ。
そばには本格的なバケツとラドルっ!この水をアマビエにかけるんざんすねぇ~。
よく考えたっすよねぇ‼遠赤外線のヒーターのドライサウナでも。石の代わりに丸太をヒーターそばに置いて。水をかければ湿度が生まれるんじゃないかと。…言うは易し、横山やすし!若女将、ありがとうございやす‼さらにアマビエの後ろは「布」で包まれているざんす。これでかけた水は長く保てる、っちゅう工夫でしょうか!
お、常連らしき先輩が動きやした。
「ちょっと湿度あげるかい?アマビエちゃんに…」
と手慣れた感じで「丸太のアマビエ」の頭にロウリュを2回。
お~、じわじわ来たっす。あ~たす!温度計は90℃強。これは札幌屯田親方の産湯『ACB』みたいな、ほんのり湿度がある感じっす。
先輩たちが退出されやして。早速アマビエちゃんと向かいあいやす。かけ流しの水風呂から常連さんが補充するっちゅう水を…アマビエの頭に“アマビエロウリュ”ざんす!なんか、ありがたいキモチになったっす。
「御願いします~。アマビエさま!湿度をお願いいたしやす~」
と感謝しながら行いやした。
さすれば、来やした!湿度がじわじわ~じわじわ~っと体感温度がさらに上がってきやした。10分かからず十分熱く蒸されやした。
かけ流し!16℃冷鉱泉の水風呂
アマビエサウナを出やして。すぐそばにあるカランで汗カット。からの、たった3歩で水風呂ざんす。
うひょ~。つめてぇ~っす!水温は…体感15℃以下!実測では16℃だそうっす。硫黄のような、鉄分のような、温泉の香りがしっかりしやすよこの水風呂は。チラーがなしで地下水かけ流し!ここは京都の白山湯か、はたまた神戸クアハウスか‼?とってもキモチのいい水質ざんす。正座で首まで浸かれる深めの水深。いやぁ、いい…。
お、蛇口のそばに「お持ち帰りは4リットルまで」って書いてるっす。
飲めるの??左の蛇口を浴槽外に向けていただくと…う、旨い!水が濃いっ!飲める水風呂!体からも冷やされて。1分程度で十分に冷やされやすねぇ。
ちなみに水風呂の泉質、説明が脱衣所にありやした。やはり!あの神戸ウォーターに迫る成分っす!
休憩は…かも見てととのう!!
で休憩は打たせ湯のへりに腰掛けて。中庭の池を眺めながらクールダウン…。
休憩中の体感は。清涼感がやさしく長~く続く感じっす。いいなぁ。とかちに住んでるだなぁ…なんて思いを巡らせ池を見ていたら…。左のほうから、かもの親子がスイスイ~スイスイ~♪ 右のほうに泳いでいったっす!
(画像:中庭の池で泳ぐかもちゃん親子)
かわいいなぁ…。と思ったら再び現れ、今度は反対の左のほうへスイスイ~スイスイ~♪
「ととのった~?そろそろ2セット目ですよ~♪」
そんな風に言われた…気がしたので休憩切り上げやす(笑) 再びアマビエサウナで計3セット。丸太のアマビエにロウリュしてととのうサウナ、堪能したっす。
アマビエサウナ秘話
男性サウナ室に鎮座する、このとてもとても珍しい「丸太のアマビエ」にロウリュするサウナ。誕生した経緯を広報担当の若女将に伺いやした。
ーなぜアマビエサウナを?
「湿度を上げるためにはどうするかって、そこからはいったんですけど。ロウリュできるわけじゃないので。少しでも湿度をあげたほうが環境としてはいいんじゃないかな?ということで。布を張ったほうがいいんじゃないかとか。試行錯誤をして。今疫病が流行っているので。ただでさえ、いろんなストレスを抱えて皆さん来られるのに。気持ちの面からリセットできるように。元々温泉というものがストレスとかをとってハッピーでいられるようにというものですので。そういう願いも込めて」
ーアマビエちゃんはいつからサウナに?
「それは去年の、正月」
ーお客さんの反応は?
「最初はそんなに湿度とかじゃなく。ものがあるとか警戒されたりとか。どう扱っていいのかわからないという感じで。定着するのかわからなかったんですけど。“鼻の渇きがなくてよかった”とか“渇きがなくてよかった”とか。“湿度があってよくなった”っていう声がでてきたので、あそこに定着するようになりました」
ー制作、大変だったっすよね?
「そういうものをつくりたいんだよねという話を(友人らに)したときに。こういう木をもっている人がいるっていうことで連絡してくれて。その次の日の夕方には丸太がここに届いていたという。とてもチカラになってもらって感謝しています」
ー丸太の材質は?
「あれは『なら』です」
ーアマビエの制作過程は?
「全体的な構想を簡単に考えて。あとはざっくり切って。細かいところを掘っていたという感じです。一日で。チェーンソーと丸いくるくる回るやつ(サンダー)で。(丸太は)すごく硬かったんですけど」
「元々いらっしゃいっている方にただただ心地よく過ごしていただく。ただそれだけなんで。あまびえを話題にしようとは思っていなかったんですよ。ただただ環境をよくできるってことで。置き始めました。蒸気浴っていうのが体感としても心地が良かったりとか。発汗の仕方が違ったりというのがありますので。蒸気浴を活かす、というのを取り入れたいなと思ってはいたところだったので。大きく作りを換えられない中で、できる限りのことをということで。丸太が一つ来たという」
できる限りのことをお客さんのために!「ささやかではあるんですけど」ととても控えめな若女将。これ、なっかなかできないっすよ!おひとりでチェーンソー唸らせて丸太でアマビエつくるなんて、たいへんな労力ざんす。
若女将のお客さんを考える細やかな思いやりは。営業前の館内清掃を見てても感じたっす。
(画像:「浴室内の清掃」の説明)
スタッフさんの動きが。祭りのような活気がほとばしってたっす!北の殿堂サウナ・ニコーリフレの清掃もいつも感心するんすが。“湯守”は日夜こうしてサウナを守ってくれてるんすよね~。感謝っす。
サ飯はピリ辛!『ロッキー』の「もつラーメン」
ず~っと気になってたっす。自由ヶ丘温泉に隣接。施設からも直結のラーメン店『ロッキー』。
いただいたのはお店のイチオシ!『もつラーメン』。
く~!塩味(えんみ)がサイコウ!もつも柔らかくってジューシー~。
麺は札幌ラーメンの西山製麺と1年かけて作り上げたっちゅう中太ちじれの特注麺。ピリ辛の味噌スープもあっつあつ!
さらに餃子。
これまたジューシーでアッツアツ!
銭湯なのに隣に行けばおいしいサ飯もいただける。とかち帯広『自由ヶ丘温泉』。極楽っす!
☆格納YouTube動画:ロウリュコン師も登場!げんせんチャンネル『帯広「自由ケ丘温泉」は水風呂日本一!?モール温泉かけ流し銭湯 #10』。※男性サウナにアマビエが登場する前19年12月制作っす。営業時間も現在は24時迄。