『ピンクリボントーク がんになっても慌てない “がん防災” 突然やってくるがんにどう備える?』と題しまして、1時間ほどのYouTube配信を行いました。すでに3000回再生に迫ろうとしています。御覧いただいたみなさん、ありがとうございました。
乳がん患者になるかもしれないな、とある程度覚悟はしていてもドッキリしたり、慌てたりしまして・・・・。少しでも悲しい思いをする方が減るように、と企画しました。
いきなりがんになりますと、仕事どうするの?治療どうするの?お金どうするの?家族どうするの?などいろいろなことが追いかけてきます。そんな思いをしないのが一番なのですが、なかなか難しい。
様々な患者会やがん患者さんを対象にしたイベントなどを行っている女性たちと乳腺外科医の先生と一緒に がんに対する備え “がん防災”のお話。ワークライフバランス・コンサルタントの資格を持つ、森さやかアナウンサーと乳腺外科医、札幌フィメールクリニックの矢嶋彰子先生にお願いしました。
日本人女性のがんになる確率は9人にひとり。
日本人全体だと2人にひとりはがんになる、、そういう時代。
さらに働く世代の女性のがんが増えています。
【がんサバイバーの就労状況】
今、がんと診断される人の3人に1人が、20歳から64歳までの就労可能年齢でがんを発症していて、がんを治療しながら働いている人はおよそ32.5万人。そのうち、8割の人が「がんと診断された後も働きたい」という意向があるという調査結果もあります。
しかし、体力低下や勤務調整が難しいことなどを理由に依願退職・または解雇された人の割合が3割これは、10年前と数字が同じ・・ということでこれだけの働く世代に罹患者がいるのにまだまだ支援が十分であるとは言えない、ということの現れです。
抗がん剤治療や放射線治療しているけど、預ける場所がない!逆に働けるのに、働けないと思われる。就職・転職で不利に扱われるなどの声が聞こえてきます。
ひとつご紹介したい!がん防災マニュアル
YouTubeなどもされている、腫瘍内科医 押川先生と 自らも卵巣がんや乳がんのサバイバーさんである女性たちが立ち上げた『がんと働く応援団』が作られたものなんです。検索窓を出しておりますのでどなたでもダウンロードできます。ここにもありますが、『がんでも働き続けられると知っている』ことが大事。https://www.gh-ouendan.com/ganbousai
森『要再検査・精密検査をスルー、、してしまいそう。自分だけはがんにならない自信がある、これもダメですね。』
検診にいくのを先延ばしに!もっと早く病院にいっておけば
がん防災マニュアルを作った『がんと働く応援団』の野北まどかさんにお話を伺いました。
検診を先延ばしにしてしまった、ということなのです。
2018年の8月に人間ドックで発覚して、47歳で乳がんと診断。忙しく、前の年の人間ドックは受診せず。進行がんと診断された後は、手術、放射線治療・抗がん剤治療などを受けました。会社から大きな仕事を任されているタイミングで”早く見つけていたら、軽く済んだんだろうなっていうのは凄く思った”とその後悔も振り返ります。
【両立が可能な現実を伝えたい】
野北さん『私は、抗がん剤の点滴を金曜日に受けて、そのまま家に帰って、土日月と休んで火曜日から仕事を開始していました。なんとかそれで対応していたつもりだったのですが、今から考えると、やや無理をしていたと思います。でも職場で公にしたくなかったんですよね。もちろん上司や一部の近い方にはお伝えしていたのですが、そのほかの方や取引先の前では何でもないふりをして出社してました。今から考えるとそこまで頑張らなくてよかったかなと思います。』
『通院しながらも仕事することも、逆に思い切って休職してからしっかり復職することも選択肢の一つだと知っておきたかったですね。周りに言いづらいのも、がんって怖い病気だとか、触れてはいけないとおもわれて、そういう風に接せられたら自分がまたへこむと思うからなんですよね。』
企業に求められること
野北さん『就業時間でどれくらい配慮していただけるかっていうところはすごく大きいと思います。
私の場合は金曜日に(抗がん剤の)点滴を受けて、土日はちょっと休んで月曜日に回復してるかしてないかという感じでした。月曜日の午後から出社するのが可能だったりとかやっぱり朝イチだったらやっぱり苦しい。やっぱり辛いので、朝はちょっと遅らせていただけるとすごく楽だったかなと。』
『休職しちゃう方もいらっしゃるんですよね、ドーンと。3ヶ月とか6ヶ月。なかなか勇気のあることいることだと思うんですけれども。でも体調優先でドーンと休職して、そうすると復職にはちょっと時間かかるんでけれどもゆっくり時間を焦らずにじっくり復職していくとことも選択肢のひとつだと思うのです』
今の課題は相談する上司の方かも・・・。
野北さん『がんのことをあまりしらないと、もうダメだみたいな先入観が前にでる。でも会社の休職制度などを使ってその後復職してくる人が一人でも増えると救われる方も多く、そういった事例を広げたいと活動されています。働く職場に理解できる人が一人でもいる、ということが大切になってきます。』
抗がん剤の副作用で働くのは無理だろう。仕事をやめてしまう人が多い
矢嶋先生『吐き気が副作用として皆さんイメージしやすいと思うんですけれども、吐き気を抑える飲み薬などの効果っていうのは私が医師になった20数年前に比べると非常に高まっているのでこういったところは医学の進歩とともにどんどん解決されつつある問題。
抗がん剤というとその治療した日がつらいんでしょうって皆さん思うんじゃないかと思うんですだけど違うんですよね。3日4日経った時が実は一番どん底でそこから良くなる。実は次の日なんか意外と働けちゃうのよねなんて言う人の方が多いんですけれども。
そういったの含めて、個人個人そのペース違うのでそういったことも話して理解してもらえてご就業のリズムっていうのを整えてもらえるような職場環境があったらすごくいいなーって思います。』
かける言葉や準備など、是非、がんに備えることについて、是非マニュアルを御覧いただきたいと思います。
『がんと働く応援団』
https://www.gh-ouendan.com/ganbousai
がんとともに、、、。
番組、SODANEへのご感想、ご意見お聞かせください。
番組制作、今後のイベント、SODANEなどで活用させていただきます。
がんとともに生きる方、ご家族を持つ方、そうでなくても、もちろん、どんなことでも、構いません。
決して1人ではありません。