港町で80年!老舗の銭湯サウナ
老舗には、続けてこられたわけがある!湿度バッチリでずっと入っていたいドライサウナにキンキン地下水10℃の水風呂。そして動線バツグン外気浴ができる露天風呂。港町で80年!長きに渡り毎日お湯を沸かして常連さんあ~んど漁師さんの体と心を温めてきた、バランス抜群の銭湯サウナがあるざんす。パンダ・リーっす。
釧路『栄湯』
ひがし北海道の港町・釧路。秋の釧路は「夕日」がホントにきれいざんす。
その美しさに、onちゃんもうっとり…。
(©HTB)
ゴメンね、逆光で(笑)。幣舞橋そばの商業施設『MOO』のリバーサイドではいチーズ♡
(©HTB)
ご紹介する『栄湯』。JR『釧路駅』裏手側の住宅街にあるっす。
声がちょっちヒャダイン師に似ている釧路出身で北海道観光の形をととのえるために日夜汗かくザキヤ~マパイセンに。
「くしろのサウナは栄湯ですね~。隣町のT町長とかサウナ好きの首長もよくいらしてますねぇ♪」
と教えていただいて以来、たびたびお邪魔してるざんす。
創業は昭和16年(1941年)…って簡単に言っちゃいやすが。『公衆浴場法』ができたのが昭和23年(1948年)っすからその7年前!戦前から80年間続く銭湯ざんす。
定休日を引いて年間313日として。80年だから…実に25,000日、毎日お湯を沸かしてきたんだからすごくないっすか!
まさに極真の教えの「武の道においては千日をもって初心とし、万日の稽古をもって極とす*」(©大山倍達総裁)!「達人級の銭湯」ざんす。押忍。
*修業によってようやく初心に達するのに千日(3年)、その極意の境地に至るには万日(30年)はかかる、という意。(極真会館「大山倍達総裁座右の銘十一箇条」の六)
地下水&薪ボイラー
栄湯の源泉は「地下20メートルの地下水」ざんす。それを水風呂にはそのまま供給。アツアツの風呂は薪ボイラーで沸かしているっす。
銭湯の裏側、初めて見たっす。湯守が毎日何度も薪をくべて、人のチカラでお湯を沸かしていただいてるというありがたさを感じやしたねぇ~。
「お湯がわきました」
『栄湯』の開店時間は午前11時。その開店合図はこの看板!
ノーリツの家庭用ボイラーの “♪オフロガワキマシタ”みたいな感じっすw
あれ?でもまだ10時15分、45分前っすよ?!
栄湯4代目で、姉妹で湯守をされている「平塚姉妹」の妹さんに伺いやした。
いわく「常連さんが早く来てくださるので。だいたい10時15分には開けますね(笑)」と。
この日は音別町から毎週通っているという大先輩がベンチに。空手家で映画『地上最強のカラテ』プロデューサーの故・真樹日佐夫先生を彷彿とさせる貫禄。
「隣のレストラン山彦。ポークチャップが旨い。ミートカツが人気だが一番はポークチャップだ!」と。サ飯情報、あ~たす!
銭湯の外にはいくつか素敵な張り出しを発見。
まずは『ランナーズ銭湯』!栄湯拠点に走って歩いてサウナに入って!いいっすね~。
前回紹介の札幌『月見湯』でもそうでした。老舗だからこそ変わってくという姿勢を感じやす。
そしてこのきゃわいいポスター!
湯守がネットで見つけて気に入って。わざわざ作者にコンタクトをとって許可をとり掲出したんだそうっす!銭湯の魅力を凝縮したイラストですよね~。超めんこいっす。
では、常連さんに続いて失礼しや~す。
『釧路新聞』も、あるよっ。
入口には自販機。
『イオンウォーター』もバッチリっす。
で脱衣所へ。
画像右奥、ロッカー上のかごにはサウナ室で使っていいお手製のビート板も!ありがたくお借りしやす~。
座れるスペースには今年で創刊75周年!歌人・石川啄木が記者だったという『釧路新聞』がバッチリ。あ、道新もありやすw
(石川啄木の像っす。『SUPER FANTASTIC KUSHIRO LAKE AKAN』HPから)
http://ja.kushiro-lakeakan.com/overview/301/
で、とぅるんと服脱ぎ、浴室へ。
明るい浴室。
明るくてきれいっす~。
漁師さんなんか、漁が終わって。よっしゃ!風呂、風呂~♪ってな気分でこの浴場に帰ってくるでしょうねぇ~。とにかく明るくきれいな栄湯に。
ちなみに掃除は毎朝7時から4,5人でやってるそうっす。取材でお邪魔した10時頃、皆さん作業が終わられた感じだったんで。実に3時間かけて掃除や湯沸しに注力されてたちゅうことざんす。あ~たす!
水道の蛇口「カラン」には昭和レトロへのこだわりが。
最近交換されたカラン。節水型などいろいろあるけど。やっぱり昔ながらのデザインを選んでしまったと(笑)
いいっすね~。体を清めて、まずは下茹で。
露天風呂
せっかくなんで薬湯の露天風呂をば。
ではいただきやす…。あっちぃ~!浅草の今はなき江戸前温泉銭湯『蛇骨湯』ばりの熱さ。浜の風呂はパンチが違うっす!お湯は薬湯。色も香りも沁みる~。温度はだいたい44℃だそうっす。
露天風呂にはイスもバッチリ!反対にも一つだから4つも完備。俄然、外気浴が楽しみに~。
2分いただき、いざサ室へ。
湿度ばっちりドライサ室
サイコウの動線。『栄湯』の愛でたいポイントっす。
左奥が『水風呂』と『水シャワー』。正面に『サウナ室』。その横に『露天』っす。サ室と水風呂は2歩。水風呂から露天風呂が約8歩。計10歩(笑)、サウナ⇒水風呂の約2分後にやってくるといわれる「ととのいのピーク」を逃すことはまずにゃい!ありがたい。
その『サウナぶろ』はこちらっす。
ひな壇2段、遠赤外線式ドライサ室っす。2段目に座りやす。お、きょうも熱さと湿度のバランスが絶妙っす。温度は95℃前後に保つように努めているそうっす。
で、このほのか~な湿度。湯守の話では「毎朝、板とその下のタイルを水洗いしています。もしかしたらそれもあるかもしれないですねぇ」とのことざんす!
サ室の天井には「炭」。
座面の板はまっすぐピカピカ。ん~快適っ!7分ガッツリ発汗ざんす。
地下水10℃の水風呂
サ室を出て。目の前の浴槽のアッツアツのお湯で汗カット。ん~熱さが冴える!そして極上の水風呂へ…。
く~~~っ!きょうもキンキン!水温は湯守調べで年中10℃!いやぁ、一発でキマル(笑)源泉は地下20メートルの地下水でチラーなし。45秒いただきやした。
秋の青空でととのう
いざ露天へ!わずか10歩でイスに座って。見上げれば、青い空!浜の風がわがままボディをクールダウン!ん~、くしろの空は秋がサイコウっす~。
サ室95℃からの地下水の水風呂10℃は温度差85℃!これが効くんだろうなぁ…。3セット。プラス休憩なしのおかわり1セットあ~んどキンキンの水シャワーで〆。大満喫ざんす!
レストラン山彦
サウナ飯は栄湯さん右隣の『レストラン山彦』へ。
ご主人はミートスパゲティにカツレツをのせた“スパカツ”でおなじみ『泉屋』で修業されたらしいっす。メニューは洋食がいろいろ!
で、サ飯に選んだのはスパカツインスパイア系看板メニュー「ミートカツ」…ではなくて。音別町の先輩イチオシ‼のこちらっ!「ポークチャップ(ミニサラダ付)」ざんす。
ん~、旨い‼ジューシーなポークと甘みと酸味が効いたトマトソースのバランスが絶妙!鉄板にのってるんでアッツアツ~。ナポリタンもついてた、ライス(別)も頼んだ(笑)
ミートカツも旨そう!また来やす~。
知られざる「くしろのサウナ史」
お客様を第一に銭湯一筋80年の『栄湯』。サウナはいつから始めたのかなぁと。湯守いわく、
「子供の頃から水蒸気のサウナはありました。今のサウナは平成2年(1990年)に露天風呂を増築したときからです。それまで3,4回作り直して。広さと(ひな壇の)1段目を広くしたりというのはこだわって。昔の話は釧路の銭湯に詳しい『丹頂湯』の福田社長が知っているかも」。と。
丹頂湯の福田社長にお電話したっす。そしたら興味深い話が…。
―栄湯のサウナはいつ頃できたっすか?
福田社長「うちが昭和54年(1979年)頃。その数年後じゃないかなぁ」
―当時はまだミストサウナだったんすか?
福田社長「蒸し風呂って形でサウナの営業許可が出たのが昭和53年(1978年)。その前にも根室や稚内で小さくやっているところはあった。
でも当時は他の銭湯から猛反発にあった。それでうちのサウナは(道内開業)2番目になった。(乾式)“サウナ”って言葉が定着したのが昭和60年代(1985年~)です」
いやぁ、サウナ開業にも歴史があるんすねぇ。サウナを初めてつくったときには猛反発があった、なんて。新たな試みはいつの時代も反対されちゃうということも再認識できたっす。福田社長、今度お邪魔しやすね!
(画像:くしろの銭湯に詳しい福田社長の『丹頂湯』。『サウナイキタイ』から)
「人を感じる」大切さ
栄湯のホームページに、グッとくるコメントがあったので最後にシェアしやす。
ソロサウナ、メディテーション的サウナもサイコウっす。でもサウナの魅力って、これじゃないっすか?仲間や知らないおっさんとのサ活。人間関係がとかく疎遠になる中で。会話はせずとも「他人を感じ、自分を感じる ~これが大切です。」おっしゃるとおり!気づきをいただきやした。あ~たす!
☆『栄湯』HP http://sakaeyu946.com/sp/
☆『サウナイキタイ』の『栄湯』 https://sauna-ikitai.com/saunas/197