北海道十勝から日本酒「初しぼり」の便り!出来上々! | 上川大雪碧雲蔵 2年目の新酒
2021.11.05
#北海道2年目の「初しぼり」
10月23日、北海道十勝の帯広畜産大構内にある『上川大雪酒造碧雲蔵』にお邪魔しました。日本酒の「初しぼり」が始まったと聞き、特別に見せてもらいました。試飲した新酒はフレッシュそのもの!碧雲蔵2年目となる初しぼりの様子をご紹介します。
「初しぼり」とは?
皆さんは日本酒の「初しぼり」ってどういうお酒かご存知ですか?SODANE編集部は「新酒のことかな?」ぐらいしか知りませんでした。
ちょっと勉強しました。日本酒の「初しぼり」とは、「秋に収穫された新米を、初めて絞った日本酒」のことだそうです!
ちなみに「新酒」には「初しぼり」のほか、搾りたてで出荷された「しぼりたて」の日本酒も含まれます。
「もろみ」の発酵期間は22日程度
『上川大雪酒造碧雲蔵』の酒蔵にお邪魔するのは10月2日の「初仕込み」以来です。
初仕込みから数えて22日目。「もろみ」が十分発酵したので、初しぼりの日を迎えました。
上川大雪酒造の川端慎治総杜氏の話では、上川大雪酒造碧雲蔵での発酵期間はだいたい22日から35日間だそうです。
「もろみ」は生きている!
発酵する間、蔵人は丁寧にもろみを扱ってきました。酒造りでよく見かけるあの長い棒「櫂棒(かいぼう)」で、米や米麴をつぶさないように時間をかけて繰り返して攪拌。徹底した温度管理で手間暇かけて発酵を促してきました。
川端総杜氏の話です。
「もろみは生きものなので。(米の発酵物である)『麹』と(発酵のための菌である)『酵母』のコントロールがむずかしい。相当出来はいい」
道産酒米にこだわる
上川大雪酒造碧雲蔵では、酒米はすべて道産米です。「初しぼり」の作業では、タンクに入った名寄産の酒米「彗星」のもろみ1,800リットルを、ホースで圧搾機に流し込みました。蔵人はもろみを絞る圧力を丁寧に調整。透明な日本酒が出来上がりました。
川端慎治総杜氏
―2年目を迎えた初しぼりは?
「だいぶ(蔵人が)慣れてきた。細かい指示を出さなくてもみんなわかるようになってきた。(酒蔵開業から)1シーズンやって。調整しながら工程を見直したりしてやっているんで」
この日は720ミリリットル瓶にして4000本の日本酒を製造。11月上旬に『「十勝」純米』として店頭に並ぶ予定です。「手にしたら早く呑んでほしい。絞りたての味を味わってください」と川端総杜氏は話していました。
上川大雪碧雲蔵の今シーズンの酒造りは来年6月まで。約140キロリットルの十勝産の地酒を生産する見込みです。