年々注目が高まる「道産日本酒」の楽しみ方を学ぶ!初心者にもやさしい銘柄や飲み方を紹介
美味しい水、そして美味しい酒米がとれる好条件により北海道で「酒造り」が広がっています。
現在、北海道では、3品種の酒米が栽培され、全国新酒鑑評会でも高い評価を得ています。
寒い冬は、酒作りが最も適している季節。
いま、北海道には歴史ある蔵から新しいものまで15の酒蔵があり、広大な大地で個性豊かなお酒が誕生しているんです。
知る人ぞ知るその日本酒のプロに北海道産日本酒の美味しさについて学びます。
鎌田孝さんは、きき酒師や酒匠と呼ばれる日本酒の資格をもち、日本酒学講師なども務めるお酒のプロ。「北海道の酒のレベルは相当高い。知られていないだけ。」と語る鎌田さん。"地酒は地元の宝物。地元の人がわが町の酒だとはっきり言える時代"になったと語気を強めます。
鎌田さんのお店で扱うのはおよそ350種を超える道産のお酒。
なかでも日本酒は100種以上と年々、増え続けているそう。さらに、お店で出す料理のほとんどが道産食材。北海道のお酒で北海道の料理をとことん満喫できます。
鎌田さんおススメの日本酒をご紹介!
日本酒の初心者にもぴったりのお酒とは?
まずおススメされたのは、日本酒を作る蔵が増えている中で新しい蔵「三千櫻酒造」さんが今年の初めから出している「三千櫻 純米吟醸 きたしずく55」。
「きたしずく」というお米を使った、米だけで作られているコクのある米の旨味を凝縮したお酒です。
その味わいは、まさに"フルーティ"。初心者にとっては驚くほどの風味が味わえます。
つづいては、道産子には馴染みのある日本清酒「千歳鶴 純米新酒 しぼりたて」。
こちらは北海道ではたった一人だけ女性がお酒を造っている蔵、千歳鶴のお酒です。
ラベルもあざやかで可愛らしいデザイン。その味わいは、お米の味をしっかり感じられながらも甘みがあり、バランスがよく後味もスッキリ。
日本酒が好き!という方におススメのお酒は…
日本酒が好きな方には、お米の味をしっかりと楽しめる2本をチョイス。
一本目は函館醸蔵の「郷宝(ごうほう) 吟風 特別純米」。
函館醸蔵は最近特に注目を集める酒蔵の一つ。この郷宝はお米の味わいをしっかりと表現したお酒。グラスに顔を近づけると"米の香り"がしっかりと香り、一口含むと味わいとしても米の香りが広がります。その濃い米の味が感じられることから、お料理に合わせるのにもふさわしい一本。
二本目は上川大雪酒造碧雲蔵の「初しぼり 十勝 純米」。
帯広畜産大学の構内に酒蔵ができたということでも注目を集めた上川大雪酒造碧雲蔵の「十勝」はラベルからも力強さを感じられます。
その味わいはまさに"爽やか"。初しぼりや新酒は"1年間の季節を移ろいを凝縮した最初の一本"というて思いで、酒蔵さんはみなさんにお出ししているのだそう。
さらに紹介されたのは上川大雪酒造緑丘蔵の「神川 純米大吟醸」。
大雪山系の麓、上川町で伝統的な手法により作られるこの「神川」は地元でしか購入することが出来ないという特別なお酒。
"純米大吟醸"は日本酒の最高峰。そのしっかりと強い風味、バランスと言い日本酒好きにはたまらない、まさに「パーフェクト」。
日本酒に合うお料理も!
日本酒に合う料理としては"発酵食品"が抜群に取り合わせが良いそう。
中でも鎌田さんのお店では「たまり漬け大根クリームチーズ」が人気NO.1。
たまり醤油に漬けた大根に黒松内のクリームチーズを挟んだ一品。お酒を口に含んで食べると味がよりまろやかになります。
続いておススメされたのが「蝦夷鹿のソーセージ」。
"肉"感を感じられる味わいは、日本酒と一緒に楽しむことで料理、日本酒ともに力強さを感じられるように。まるで赤ワインとチーズのような"マリアージュ"を感じることができます。
飲み方にも一工夫!
「やっぱり今世界のスタンダードは米を材料にしたワイン、そういう認識ですね。」
と言う鎌田さん。その通り一般的には「おちょこ」でいただく日本酒ですが、香りをスタイリッシュに楽しむにはワイングラスでいただくのもおススメ。
さらに、日本酒はアルコールが高いのが心配。そこで用意したいのが「水」。
お酒を飲んだから一口「やわらぎ水」を飲むのがおススメ。
「一口水を飲むことでリフレッシュでき、酔いを和らげてくれる」そうです。
初心者にも飲みやすく、種類や楽しみが広がる、まさにこの冬が旬の道産日本酒。
料理も美味しいこの冬に、日本酒と一緒に北海道の幸を味わってみては!?