北海道の自然に映える「無印良品の家」に住んでワーケーション!? 自然あふれるチャレンジの町「上士幌町」で仕事に新たな風を感じるのはいかが

泊まれる「無印良品の家」

実質本位の商品づくりで人気の「無印良品」。そのMUJIの世界観を家にした「無印良品の家」がこの春、北海道に初めて登場しました。“泊まれる無印良品の家”がコンセプトの『にっぽうの家上士幌』です。今春4月29日にオープンしました。

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場所は北海道の農業王国十勝にある「上士幌町」。人口は4,939人。畑作、酪農、林業などが基幹産業の自然豊かな町です。

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『にっぽうの家上士幌』

『無印良品の家』は無印良品が扱う7000以上の商品同様、使い心地が良く理にかなったかたち・機能性・耐久性が支持されてきました。“企業滞在型交流施設”という位置づけで開業した上士幌町の施設『にっぽうの家 上士幌』は定員8名(各棟4名)で一棟貸し。北海道十勝の豊かな自然の中で働きながら休暇もとるワーケーション需要を想定して開業しました。

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真っ白な外観と窓が特徴的な「窓の家」が2つ。延床面積約120平方メートルと約110平方メートルの2棟が、ウッドデッキを擁する渡り廊下を中心に左右均等に並んでいます。ウッドデッキには耐久性の高い屋久島のスギ。その他の建材には道内産のナラなどを使用。地元上士幌町の橘内建設と土屋ホーム(本社札幌)の共同体が、MUJIの世界観を7カ月かけて形にしました。

客室は二階にそれぞれ4部屋。1階は共用キッチンとリビングなどで、吹き抜けがある白が基調の空間には「余白」が感じられます。室内にある家具や雑貨はMUJIのものばかり。その数は150点にも及びます。

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企画・運営は博報堂グループでブランディングやデジタル広告を手掛ける「(株)スパイスボックス(本社・東京)」。無印良品の家のブランディングを担ってきました。「にっぽうの家」が上士幌町に完成したのは、担当でクリエイティブディレクターの吉田大さんのある気づきがきっかけでした。

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-なぜ泊まれる「無印良品の家」を?

「無印良品の家はもしかしたらBtoBの建物としても機能を発揮するのでは?という話を(無印良品の家の方に)していて。例えば介護施設とか、こうした町の公共施設とか。ちゃんと人の気配を感じられるんですよね。すごい密室で部屋を多くつくるよりは、広い空間をみんなでシェアするみたいな考え方があるので。町の施設としても喜んでいただけるのではないでしょうか、という話をしていて。それを(上士幌)町の人たちも気にいってくれて」

―愛称の「にっぽうの家」の由来は?

「松浦弥太郎さん*に施設のコンセプトと愛称を相談しました。日々僕が上士幌で感じていることを定期的にお伝えしていたんですよね。そしたら松浦さんが『上士幌町の暮らし、生活、ちょっとしたこと。上士幌に住んでいる人からしたら普通のことも、外から見ている僕たちからしたらすごくうらやましかったりとか、すごくいい暮らしだなぁと思うようなところがたくさんあるから。それを伝えていくことで、上士幌町に来たい人、上士幌町と関わりたい人、上士幌町のことを知りたい人っていうのが増えていくかもしれませんね』と。この家を滞在施設ではなくて発信基地みたいなところに、場所としてのコンセプトを置きたいと思っていたから。それを担えるコンセプトにしましょうということで決まったのが『にっぽうの家 上士幌』なんです』。」

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*『暮らしの手帖』前編集長。ウェブメディア『くらしのきほん』代表で文筆家。

実証実験の町・上士幌町

東京赤坂が本社で、いまでは上士幌と東京の2拠点で仕事をしている吉田さんですが、上士幌町のことはそれまで知らなかったそうです。全国1700以上ある市町村から、北海道十勝の上士幌町役場をアプローチ先として決めました。

―なぜ上士幌町に相談を?

「めちゃくちゃ面白い街だなぁと。すごい面白いことをしている人がたくさん来る町。例えばドローン配送。ドローンでいろんなものを運べるようにする。自動運転バスも走ってたりしてますよね。東京ではあまり見られないことを実際にこの町では、実証実験ってことで、実現していて。“POC”Proof of Conceptっていうらしいんですけど。こんなことあったらいいよね。こんなことやったらいいよねというサービスや事業を。実際にやれるのかを(実際の地域で)テストする。新しいことをしている人たちっていうのは。

誰もいない田舎でやっても何の実験にもならないし。都会でやってもすごいこわいじゃないですか。この(人口)5000人である程度の環境がととのっているっていうのが、上士幌町ちょうどいいらしいんですよ。しかも町役場の人もすごい協力的で。新しい取り組みに対して積極的に取り組んでくれるんです」

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☆ドローンで「空飛ぶ宅配サービス」実証実験 生卵も割れない!1人暮らしの高齢者の助けに? 北海道・上士幌町(HTBニュース)

「企業連携の発信拠点に」

実証実験の街・上士幌町にできた「にっぽうの家」。上士幌町は、企業との連携事業の拠点として期待を寄せています。デジタル推進課の梶達課長の話です。

「新たな働き方を推進する企業と連携した関係人口創出の拠点施設となって、たくさんの企業が滞在し、また、上士幌町と滞在する企業が一体となって、SDGsや脱炭素に関する取り組みを本施設から発信していきたいと考えています。滞在する企業にとっては、ワーケーションが“ワーク”+“バケーション”ではなく、それぞれの活動の中に発見があり、“ワーク”と“バケーション”が重なり合うことで相乗効果が生み出されるような施設、空間づくりを目指します。」

一棟貸し3万5千円から

『にっぽうの家上士幌」の利用料は一棟貸しで3万5千円から。企業が対象ですが、立ち上げたばかりということでグループや個人の方でも利用が可能だそうです。MUJIファンのご家族はもちろん、バイク仲間などの「大人の修学旅行」にも最適です。詳しくは『にっぽうの家上士幌』をご覧ください。

https://kamishihoro.today/about/

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この記事を書いたのは

SODANE編集部

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