「疲れ」を知って健康に!疲れのメカニズムと疲労の回復方法 | HTBイチモニ!健康けっこう調べ隊
2022.06.15
#イチモニ!6月に入り、温かい日も増え、行楽シーズンがやってくる北海道。
おでかけやスポーツなど外に出る機会も増えてきます。
そこで「疲れ」をためずに短い北海道の夏を謳歌するために、「疲れをとる」方法を知りましょう。
なぜ人は疲れるのか
運動をしすぎると、疲れやしんどさを感じることがあります。
過度の肉体的活動で生じた独特の不快感と、休みたいという気持ち伴う活動能力の低下状態が「疲れ」。
ひとの言葉を聞いて疲れるなど、過度の精神的活動でも人は疲れます。
病気にかかっても疲労感が生まれる事があります。
この「疲れ」の原因は、身体の中の細胞のダメージ。
筋肉や神経の「細胞」が活動しすぎると、体の中の「活性酸素」が大きく増えます。
すると活性酸素が、たんぱく質や脂質を酸化して、細胞にダメージを与え、疲労感を生むのです。
その後、体は細胞の修復を試みます。修復エネルギーが十分あれば疲労は回復しますが、不十分だと修復が終わらず、機能低下が残ります。
これが「疲れがたまる」状態。
この疲れの原因となる活性酸素。一方で、この活性酸素は免疫や感染防御で重要な働きがあります。
したがって、ある程度身体には存在しなければなりません。これに対し、身体は抗酸化作用によってバランスを保っています。
このバランスを越えて活性酸素が増えすぎると細胞の機能が低下して、疲れがたまってしまう状況が生じます。
疲れは身体が発するSOS
疲労は、痛み・発熱と並ぶ「3大生体アラーム」であると言われるほど、体の異常を警告してくれます。特に日本人は要注意。
6カ月以上にわたって疲労が続く状態「慢性疲労」の人の割合は、諸外国に比べて日本が多いとも。
また、疲労は病気を予測するという研究結果も発表されています。
たとえば、
・勤労者で疲労を訴える人は、その後の欠勤率やうつ病発生率が高い(Janssen et al. 2003)
・高齢者で疲労していると答える人の方がその後の余命が短い(Hardy&Studenski,2008)
・疲労困憊は冠動脈疾患の強い危険因子(Schnohr,et al. 2015)
など複数の研究結果が出ています。
たかが疲れと侮るなかれ。
疲れを感じたときには、身体の中で何かが起きていると意識して、生活を振り返ってみることが重要です。
疲れをためないようにするには
過度の運動やストレス、紫外線にあたることや喫煙が活性酸素をが発生する大きな要因となります。
その対策にはビタミンCやビタミンE、ポリフェノールのような抗酸化作用あるものを摂ることが重要。
食材としてはニンジンやカボチャなどβカロテンを豊富に含む野菜、リコピンを多く含むトマト、ポリフェノールが摂れるナスなど色の濃い緑黄色野菜が挙げられます。
また、ビタミンEが豊富なナッツ類もおススメ。
一方、すでに疲れがたまってしまっているときは、機能が低下した細胞を修復していくエネルギーを増やすことが大切。
鶏ムネ肉、まぐろ、かつおなどの「イミダペプチド」を多く含む食品を摂ることで疲労回復効果が見込めます。
このような食材を使ったおススメレシピもご紹介します。
アスパラのスープ
アスパラは根元の"はかま"を取って茹で、穂先を残して茎を1センチ幅に切ります。
みじん切りにした玉ねぎと一緒にバターで炒めます。
とろみ付けに小麦粉を加えて、全体になじむまで炒めます。
そこにブイヨンを加えて煮立たせます。
それを人肌くらいまでさましてからミキサーにかけます。
塩で薄味をつけて、黒コショウをふって、
さっと温めたら完成です。
トマトとブロッコリーのマヨ・チーズ焼き
耐熱性の器に薄く切ったトマトを並べ、ツナと茹でたブロッコリーを加えます。
ナッツ、マヨネーズ少々、溶けるスライスチーズをのせ、
200度のオーブンでチーズに焦げ目がついたら完成です。