HTB「イチオシ!!」で人気の「予算1000円で4人家族が喜ぶごちそうレシピ」!
今回はこの企画に協力してくれたのは、札幌市中央区にある、「teatro di massa(テアトロ ディ マッサ)」。
北イタリアをはじめとした郷土料理をベースに“創作イタリアン”で幅広い年代に人気のお店です。
こちらの新田裕也シェフは、イタリアのミシュランに輝くレストランや札幌の有名店で修業を積み、若くして料理長に抜擢された経歴の持ち主。
新田さん「イタリアンには伝統と地域性を生かした郷土料理がたくさん地域々々にあるんですが、今まで経験してきた料理法だったり、自分なりの食材の組み合わせを取り入れて、新しいスタイルのイタリアンとして、提案しています。そして、作る上で、可能な限り北海道の旬の食材を使って作るように心がけています。」
そんなアイデア豊富な料理人・新田さんが今回考えてくれたのは家にあるものや手に入りやすい食材を使って作る手間なく簡単でマネしやすい、創作イタリアン!
今回使用する食材は、ご覧の通り。おウチにある調味料を除いて、たった1000円以内という節約予算で、いったいどんなご馳走ができるのでしょうか。
一品目:「イタリアンひやむぎ」
イタリア料理といえば、パスタ。この時期は冷製パスタが美味しいですよね。
通常カッペリーニという細いイタリアのパスタを使うんですけども、今日はパスタではなく、手に入りやすいということで、あと茹で時間も短いので、冷麦を使って作ります。
この時期はひやむぎを贈り物でいただいたり、自分で買ったりして食べる機会が多いと思いますが、味がどうしても単調になってしまうので、洋風に仕立ててしまうのが今回のレシピ!
みなさんのおうちにも、ひやむぎやそうめんのストックがたくさん眠っていませんか?
きょうはそれを上手に使って創作イタリアンに仕上げます。材料は4人分で220円。
■材料(4人分)
・ひやむぎ(100g そうめんでも可):31円
・大葉(1/2束):49円
・柴漬け(20g):47円
・シーザードレッシング(60g):82円
・Ex オリーブ油(10g):11円
まず、沸騰したお湯でひやむぎを茹でていきます。今回ひやむぎを使いますけれども、そうめんでも大丈夫です。
通常4分の茹で時間ですが、ほんの気持ち、早めに上げた方がアルデンテな感じが出るので3分40秒くらいで茹で上げます。
続いては茹でる間の3-4分でパパッと作れちゃうソースをご紹介。
シーザードレッシングとエキストラバージンオリーブオイル。この二つが、イタリアンなひやむぎに仕上げるソースの決め手です。
シーザードレッシングはイタリアンとは切っても切れない食材、チーズをベースにニンニクやアンチョビの風味がきいているので、オリーブオイルと合わせるだけであっという間にパスタソースに変身!これは覚えておいて損はないアイデアです。
そしてここにアクセントとして食感や味がケッパー(花の蕾の酢漬けや塩漬けのもの)に近い、大葉と柴漬けを入れることによって、さっぱりした味わいに。
冷麦が茹で上がったら、氷水でしめ、水気をしっかり切るのがポイントです。水が多いと、ソースがベチャベチャになってしまいますので。これで盛り付けて、仕上げに少し胡麻をかけて完成です。
シーザードレッシングのクリーミーでまろやかな味わいと、大葉のさっぱりした風味に柴漬けの程よい塩味がアクセントを添える新田さんのアイデアが詰まった創一品!ひやむぎのレパートリーに、ぜひ加えてみては!?
二品目:「ナスのパルミジャーナ」
続いては、今が旬の道産ナスを使った郷土料理「ナスのパルミジャーナ」。
「ナスのパルミジャーナ」は、ナスとトマトソースとチーズを何層か重ねて焼き上げるイタリアの家庭料理。
新田さんのお店でもこれをアレンジして出すおすすめの一品。
本来は結構手間がかかりますが、今回は誰でもマネしやすい料理になりました。
材料は4人分で285円です。
■材料(4人分)
・ナス(200g):150円
・トマトソース(100g):57円
・スライスチーズ(3枚):67円
・パン粉(20g):11円
まずは、火が通りやすいよう、薄めにスライスしたナスに塩を振り、焼きます。
実はこの「下ごしらえ」がとっても大切!茄子といえば、面倒なあく抜きがつきものですが、塩をして一度焼くことで、水分とアクを一緒に取り除くことができる、ちょっとしたテクニック。
本来この料理はナスを素揚げにしますが、今回は焼き色がついてしんなりしてきたら、オリーブオイルで風味と焼き色をしっかりつけて、同じようなニュアンスに仕上げていきます。
ナスに火が通ったら、耐熱皿に全ての食材を層になるよう重ねていきます。
最初にトマトソースを下に軽く引き、そこにナスを並べていきます。
ここにまた上からトマトソースと、スライスチーズを重ねます。本来はモッツァレラチーズなどを使用しますが、今回はスーパーで手に入りやすく火の入りやすいスライスチーズで代用します。
このように具材を層にすることで、それぞれのうまみが馴染み、味に一体感が生まれます。
仕上げにコショウをアクセントに軽く振り、パン粉で表面を覆います。そして180℃に予熱したオーブンレンジで15分ほど焼いていきます。
オーブンレンジがない場合は、トースターや魚焼きグリルでも代用OK!焦げ目がつくくらい焼けたら完成です!
トマトとチーズにパン粉の香ばしさがきいたシンプルな味わいで今が旬のジューシーなナスのうまみをダイレクトに楽しめます。
ここまでご覧の二品でかかった費用の合計は505円、残り予算は495円となりました。
三品目:カチャトーラ
最後に作るのは「カチャトーラ」というイタリアの人気定番郷土料理。
鶏肉やキノコなどをトマトや白ワインで仕上げ、イタリアの地方それぞれのバリエーションを持つポピュラーな煮込み料理です。
4人分の食材はこちら。かかった費用は調味料を除いて450円です。
■材料(4人分)
・鶏モモ肉(350g):280円
・玉ねぎ(150g):100円
・カットトマト(200g):200円
・コンソメ(1個):25円
実際カチャトーラを作るとなると、鶏肉とトマトなどを1時間以上つきっきりでじっくり煮込む必要がありますが、今回は「ほったらかし」で手間をかけずに!
そこで使うのが炊飯器。
炊飯器で作ると面倒な手間がかからないだけではなく、仕上がりも抜群。鍋で火かけるのと違って、水分が飛び過ぎずに周りから熱が入って、蒸気が出ることでふっくら仕上がります。
まず下ごしらえで、鶏モモ肉に塩とコショウ少々で下味をつけてなじませていきます。
下ごしらえが終わったら鶏肉をはじめ、用意した材料をすべて炊飯器へ入れますが、その“入れ方”にポイントが。
底の方にピュアオイルを少しひき、鶏肉の皮面を下にして敷き詰めていきます。皮面を下にすることによって、焼き色が皮面につきます。
鶏肉以外の食材の入れ方にも工夫が。味を吸い込みやすい玉ねぎの上下に鶏肉とトマトを重ねることで、それぞれの味を玉ねぎに凝縮させます。
そこにコンソメを一つと水を加えて、通常の"炊飯"で40〜50分くらい調理。
完了したら底の方から混ぜて馴染ませてお皿に盛り付けていきます。
これで、カチャトーラの完成です。
炊飯器に入れてほったらかしにするだけの簡単カチャトーラ。玉ねぎの甘み、トマトの酸味、鶏肉のうま味が凝縮されてジューシーに!
大人から子供までとっても親しみやすい、ご飯にもパンにも合う万能のおかずです!
今回のレシピはこちらの3品。調味料を除いて1000円以内に見事おさまりました。
新田さん「このレシピに挑戦していただいて、郷土料理を気軽に楽しく作ってみてください!」