身体を支える「骨」!その役割と構造を知って、健康な骨を維持するポイントを知る | HTBイチモニ!健康けっこう調べ隊
2022.10.15
#レシピ私たちの体の中では、206個もの骨が日々働いています。体の具合や内臓の不調は気にしても、骨はあまり気にかけるチャンスが多くないのではないでしょうか。
そこで今回、天使大学とイオン北海道、HTBとの共同プロジェクト「健康けっこう調べ隊」が"骨"について専門家に教わりました。
骨の大きな4つの役割
まずお話を伺ったのは、北海道大学大学院医学研究院 整形外科学教室准教授の髙畑雅彦先生。
骨には大きく4つの役割があります。ひとつ目は「体を支える」という役割です。
足の骨や背骨は、体を支えるのに無くてはならない臓器です。
2つ目は「内臓を守る」という役割。
肋骨は肺や心臓を守っていますし、頭蓋骨は脳を守っています。
3つ目は「カルシウムの貯蔵」。
ご存知の通り骨はカルシウムで主に出来ていますので、体で使われる「カルシウムの貯蔵庫」としても重要です。
4つ目は「血液をつくる」という役割。
骨の中には骨髄という部分があって、そこでは血液が作られています。
骨は盛んに生まれ変わる!
私達の骨は、実は3年くらいですべてが置き換わるくらい新陳代謝が盛んな臓器です。
骨は、カルシウムだけで構成されると思われがちですが、実は半分位はコラーゲンで出来ているため、骨はしなやかさも持っています。
古くなった骨っていうのは、だんだん弾力を失ってもろくなってしまいます。また、日常生活でかかる負担によって、実は小さなひびが骨のあちこちに出来てしまいます。
それを直すために、実は体の中では"破骨細胞"が小さなひび、ひび割れを溶かしたり、古くなった骨を食べる事によって、そこに新しく"骨芽細胞"がやってきて、骨を作っていきます。
これが「骨の新陳代謝」です。
若いうちのカルシウム摂取で骨を作る重要性
若いときにカルシウムやビタミンDをしっかりと摂取したりとか運動をしておくことが重要です。
どうしてかと言いますと、20~30代に一番骨がしっかりと密度が高い状態になります。そこからだんだんと骨が減っていきますが、骨の密度が低い状態では減っていくスピードも早くなってしまいます。
それだけ早く骨粗しょう症になっていくという事になります。
特に今、若い女性の場合にはやせてる方が非常に多いです。あるいはやせ願望というのが、数十年後に骨粗しょう症に大きな問題を及ぼすのでは、と心配されています。
特に10代の時にしっかりした骨を作っておくという事が大事ですので、10代の方の栄養摂取あるいは運動というのが非常に重要になります。
骨粗しょう症を防ぐために
骨粗しょう症は、簡単な転倒や、立っている高さからの"しりもち"などでも骨折をしてしまうような、骨が弱くなった状態の事を言います。
特に女性の場合は50代位から骨粗しょう症が進んで来ますので、検診を受ける事が望ましいとされています。
骨粗鬆症と診断されると非常に心配される方も多いと思いですが、実は手遅れということはありません。
骨は新陳代謝の盛んな臓器ですので、病状に合わせて適切な薬を使えば、骨の量を回復させたり、骨の質を改善することができます。
骨の健康のためにすべきこと
まずは運動が重要です。
動ける方は骨に適度な刺激を与えるような運動が必要です。
高齢な方で運動ができない方でも歩ける方の場合には、歩いて"かかとに刺激を与えていく"事によって骨が強く維持されます。
外で歩いたりが出来ない方の場合には、「かかと落とし」という運動がおすすめ。
これは足に少しの衝撃を与える事によって骨の新陳代謝を促すもの。
何かにつかまりながらでもいいと思いますので、ぜひ実践してみてください。
さらに食事はもちろんその重要です。
日本人の食生活は慢性的にカルシウムが不足しているといわれています。
また、カルシウムを体に吸収するのにビタミンDが必要ですが、実はこれも不足。高齢者の半数以上はビタミンD欠乏症であるという事が最新の研究で分かっています。
骨の健康には運動+カルシウム+ビタミンD!
骨の健康には適度な運動と、食事からのカルシウムとビタミンDの摂取が重要ということがわかりました。
カルシウムとビタミンDをうまく摂取するレシピはこちらでご紹介!
健康な骨をつくる!カルシウムとビタミンDを上手に摂るレシピ | HTBイチモニ!健康けっこう調べ隊
https://sodane.hokkaido.jp/column/202210111958002675.html