HTB「イチオシ!!」が送る、みなさんが日ごろ"もやもや"と感じてることにズバっと切り込むコーナー「みんなの!もやズバッ」。
今回は『なんとなくタブーな更年期』がテーマです。
この日はスタジオにゲストとして北海道出身、フォーリンラブのバービーさんをお迎えしてお送りしました。
バービーさんは、体や性の話について自身のSNSやYouTube、雑誌のコラムなどで積極的に情報を発信しています。
人には話しにくい「なんとなくタブーな更年期」にズバッと切り込みます!
10月18日は更年期について広く知ることを目指す「世界メノポーズデー」
実は、10月18日は「世界メノポーズデー」という、更年期について広く知ってもらおうという日なんです。
更年期は、女性の場合、閉経を挟んだ前後10年間のことで、45歳~55歳の時期を言います。
女性ホルモンが少なくなることで、心身に様々な不調が出てきます。
よく言われる「ホットフラッシュ」のような発汗やのぼせの他に、鬱っぽくなったり、関節が痛かったり、痩せにくくなったり、髪がパサパサになったり、お肌がカサカサになったり・・・・「美しさ」を保ちにくくなってしまう時期でもあります。
街のみなさんからも更年期に関するこんな声が。
周りはかなり苦労していましたね。ホットフラッシュで汗ダラダラ。ちょっとうつ状態っぽくなったり。あんまり、いいイメージはない。
閉経したあと何年も経つけど、汗が出る。何年も経っているのに。いつまで続くのって感じ。
最近では、ネットニュースや雑誌の特集で取り上げられる機会が増え、「更年期」という言葉を知らない人は、ほとんどいない様子。
一方で、こんな「もやもや」も。
同性だと話しやすいですね。上司が男性だと言いづらい。
女性同士ではまだ話しやすいけれど、いざ男性との共有となると抵抗があるという方も多いのでは。
更年期について、気軽に話せる?なんとなくタブーな更年期
そういったことが、更年期のことを周りの人と話すのは“女性の年齢を聞いてはいけない”のような“なんとなくタブー”なトークと思われている側面も。
実際に、街の人に聞いてみると、このような結果に。
話したい人・・・・・27人
話しづらい人・・・・8人
話したくない人・・・0人
その他・・・・・・・5人
一見オープンに話せるように見えますが、話したい人は「同性やパートナー間では話せるけど、職場や男性には話しにくい」と考えている人がほとんど。
多くの男性は、「周りの人のことはサポートしたい。ただ、もし自分に不調があっても、ちょっとくらいだったらわざわざ話す必要はないと考えている」と回答していました。
更年期について視聴者のみんさんからも様々な声が
「もやズバっ」への意見を募集した「onちゃんアプリ」にはこんな声も寄せられました。
【札幌市 ラッコさん さん 50代女性】
「身体の不調は、『言葉にしないと他の方には伝わらない』。何度か上司に訴えて、やっと少し理解して貰えたかなぁと言う感じ。でも、職場の人員も余裕がないので、不調でも“普通のフリ”をして仕事しているのが現状です。もっともっと個人の身体の不調に耳を傾けられるような社会が広がって欲しい。」
そのほか、60代の美容関係に勤める女性は、40代のうちは職場の環境が整っておらず、不調を共有できずに退職。
2年間休養して体調を整えたあと、違う職場で仕事に復帰したとのこと。
【北見市 40代女性 アーニャニャニャさん】
生理が不安定になってきてから、外陰部の違和感やちょっとの尿失禁、おりものの増加などシモの悩みが多くなってきました。なかなか話す機会もないので、そういう事を話す場があればいいな…。
まだまだ当たり前に話すには、照れが出てしまったり。
こういった話題に、スタジオにいるメンバーも議論を深めました。
森アナウンサー:「男性陣のみなさんは、もし職場や部下に更年期で苦しむ人がいた時、どうしますか?」
河野さん:「うーん、別のスタッフの女性に『あの人ちょっと体調悪そうだから、気遣ってあげて』とお願いするかな」
菊地アナ:「異性にあまり言われたくないだろうから、そっとしておくかな」
バービーさん:「だから、コミュニティって大切ですよね。同じような悩みや思いを抱えている人で、なんでも話しやすい場所を作っておくのは大事だと思う」
更年期の話題をもっと身近に、ポジティブにするためには!?
みんなが当たり前の様に話すには、どうしたら良いんでしょう?
更年期の「なんとなくタブーな感じ」を払拭すべく、"漫才"で「更年期」を共有しようという人を見つけました!
こちらの2人組、本業はお笑い芸人ではありません。
企業や自治体などで、身体のケアと更年期の知識を伝えるNPO法人「ちぇぶら」の代表・永田京子さんと、田村佳代さんです。
この活動を始めたのは、永田さんが実際に体験したあることがきっかけでした。
「昔、私の母親が更年期障害で鬱になってしまって。当時、私は高校生でしたが、母のうつ症状がひどくて一緒に暮らすことができなくなってしまったんです。」
それからは、たくさん更年期のことを勉強して「身体の変化を正しく知ること」、「自らが積極的に心と身体をケアしていくこと」、そして「コミニティ」が大事なんだということに気づいたんです。
更年期のおよそ9割の女性が不調を感じているにも関わらず、社会のサポート体制はほとんどありません。
「ちぇぶら」は、更年期の正しい情報だけでなく、その場で対策できるケアも発信しているんです。
ところで、「ちぇぶら」ってどういう意味なんでしょう?
更年期って、英語では「ザ・チェンジ・オブ・ライフ」って言います。欧米では更年期を人生の転機って前向きに捉えられているんです。
日本でも、ネガティブなものではなく、心と体と向き合うチャンスになればすごく素敵な期間じゃないかと思ってチェンジ・オブ・ライフから「ちぇぶら」と名前をつけて活動しています。
こういった活動を通じてよりオープンに、より明るく更年期について話すことができるようになることで、同じ悩みを共有できるコミュニティが生まれやすくなるのかもしれません。
スタジオでも、このような活動の広がりについて話題が弾みました。
バービーさん:「打ち明けにくい話でも、明るく笑いながら伝えることで、多くの人に共感してもらえたり『あるある!わたしも!』とみんなで情報交換できることもあると思う」
森アナウンサー:「更年期は、仕事の責任も増し、子どもの進路を心配したり、親の介護が重なったりと、様々な悩みが重なる時期でもあります。
気持ちも体調も、ジェットコースターの様に変化する中で自分の身体の変化に向き合って、ケアをしていくことが大切なんですね。自分の身体の不調は、言葉にしないとなかなか相手に伝わりにくいものでもあります。
もっと個人のプライベートな身体の不調に耳を傾けられるような社会が広がって欲しいと思います。少しでも心地良く生活出来る人が増えたらいいですね。」