2022年の春、『道の駅おとふけ』がリニューアルオープンで注目の北海道・十勝の音更町。
特産物が多いエリアなのですが、道の駅のついでに立ち寄りたいのは十勝川温泉です。十勝川温泉はモール温泉。美人の湯として人気です。
温泉ソムリエでもある筆者も北海道で大好きな泉質のひとつです。
日本でも珍しいモール温泉。地中深くに眠る太古の植物が起源で、茶色いお湯。泉質はナトリウム塩化物・炭酸水素塩泉。北海道遺産にも選ばれています。そのなめらかなモール温泉は一度は入ってほしいお湯。
しかしながら、私を含めた乳がん患者さんで胸の傷が気になる方やオストメイトの方、さらに心臓病などの手術の痕が気になるとして温泉に入るのをあきらめてしまう方が少なくありません。
十勝川温泉では日帰りのガーデンスパ十勝川温泉があり、水着や入浴着で入る温泉。誰もが気軽に温泉を楽しめるエリアとなっています。ガーデンスパだけではなく、十勝川温泉の他のお宿でも入浴着で楽しめる場所があります。
その一つが十勝川温泉第一ホテル豊洲亭・豆陽亭。
(写真すべて:十勝川温泉第一ホテル豊洲亭・豆陽亭HPより)
豊洲亭はすべて露天風呂付の24室。豆陽亭は87室のうち12室が展望風呂や露天風呂がついています。
お話を伺うと、手術を受けたあとでも温泉を楽しみたいとお問合せがあることが多く、温泉風呂つきのお部屋を選ばれる方も多いとか。
もちろん、お部屋に温泉があるのもうれしいのですが、温泉大浴場 湯楽も様々な趣の湯舟があり、広々として混雑を感じないのが特徴。
特に非常に面白いのが立湯です。
大浴場内の庭園露天風呂では流れる滝の音を聞きながら自然との一体感を味わえます。露天風呂で最初は浅いのですが、深さは120センチ。胸を隠さずに歩いて入れるのもいいですし、湯舟の中に腰かけられるベンチがあり、こちらも座っても胸が出ることはありません。
入浴着はもちろんOKなのですが、そうでなくても安心して腕を伸ばして、のびーーーーーができます。適度な深さと茶色いお湯であることも安心感につながりますね。
同じエリアに寝湯もありますが、こちらも深めなので私は楽しめました。
2階には展望露天風呂・ミストサウナ・サウナも。
患者さんの中にはよく着替えるときに気遣う、という声がありますが、脱衣場でも着替えやすいエリアもあるので(53・54・55周辺)大丈夫。
モール温泉は天然の化粧水とも呼ばれており、乾燥肌などにもいい感じ。温泉で深呼吸してストレスを解消。お医者さまに相談して許可がおりたあとは、ぜひ温泉に入ることをあきらめないでほしいなと思います。
温泉以外の楽しみはもちろん、お食事。
ビュッフェで夕食をいただきましたが、自分で具材を選んでテーブルで炊き上げる『釜めし』や小鍋のすき焼き、アツアツのラクレットチーズをかけるじゃがいもなどわくわくするメニューが多いです。
デザートはお好きなドライフルーツやナッツを合えてくれるコールドストーンアイスも。
朝食は地元野菜・地元大豆のお豆腐、十勝小麦の焼き立てパンを存分に。
楽しいことをあきらめない。がんばったごほうびに温泉はいかがでしょうか?
十勝川温泉第一ホテル豊洲亭・豆陽亭
https://www.daiichihotel.com/
阿久津友紀(温泉ソムリエ)
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