次の誰かのためにとつづっています
「正直に書いてお手紙を送りたい」
丁寧につづられたお手紙の書きだしに書いてありました。
西日本新聞(共同通信配信)の記事を読み、本をご購入いただいた女性からお手紙をいただきました。
「本の内容はわかるところや新しい情報があり、勉強になりました。泣きながら、一気に読みました。私も正直に書いて、一患者のこととして読んでいただけたら」と記されていました。
福岡県に住む48歳の女性、派遣社員の方でした。とにかく仕事を辞めなくてよかった、と締めくくられていました。
「2016年 健康診断で再検査となり、がんセンターを受診、石灰化がみられるということで定期検診を2回受け、変化がないので近くの乳腺外科で年に1回の定期検診を受けていました。
2021年10月末、自分でしこりに気がつきました。定期健診は毎年3月の土曜日。予約をしようとしたら土曜日は年内に予約がとれず、仕事を早退し、平日に受診。次の日に細胞をとって検査しました。
11月、結果は「がんだったよ」と先生から淡々と言われ、本当のことなのだろうかとふわふわした気持ちでした。”半年前はなかった。紹介状を出すのに来週病院を決めてくるように”と言われました。同居の母には淡々とがんで入院しないといけないと話し、専門の病院がいいのではないかとがんセンターに決めました。
母のフォローは遠方に住む妹に託しました。当の本人が元気出して、、というのもおかしいなと思って。」
いただいたお手紙 ご許可いただいています
嫌な気分になった唯一の出来事 上司「後任を探さないといけない」
「12月にがんセンターにいき、1月に検査、2月に入院・手術、と決まりました。ためらっていたら、手術日が遅くなるだけということで次の日に派遣会社に行き、担当者に話しました。そしてその次の日、派遣先の会社で一緒に仕事をしている人、事務所の一番上の人などに向けて我慢しつつも泣きながら話しました。
スケジュールを渡して、2月中は休養させてください、とも記入して。」
今回の件で嫌な気分になった唯一の出来事・・・
一番上の人が『信じられん。後任を探さないといけない』と言いました。
『わかりました、派遣会社に話してください』と言いました。退院して、仕事のことも考えず、ゆっくり休養できるからいいや、と思ってしまっていました。
仕事は入院前までかな、と思っていたら一緒に仕事をしている人が、後任に仕事を教えて慣れるまで何か月もかかるので一か月間、自分たちが我慢します、といってくれたそうで、今も続けることができています。」
本当によかったと思います。上司の方は無理解なご発言だな、と思いますが、一緒に働いておられた方々が支えてくださったのですね。やはり上司の理解、ががんと就労には欠かせない切り口、です。同じことを上席の方が言ってくださっていれば、傷つくこともなかったのに、と思います。
次は誰かが、次は私が。お互いさまでいくことがとても大事なことではないかと思います。
いただいたメールはまだまだみなさんにシェアすべきことがあります。続きはまた。
がんとともに、、、。
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