もらい火で全壊、そして再建へ!釧路炉ばた焼き発祥の人気店!創業72年「炉ばた」再建目指し若女将がクラファンに挑戦中!釧路「炉ばた」中島実亜さん(30)

1951年開業 釧路「炉ばた」

道東の港町・釧路の飲食店「炉ばた」。中島静子さん(86)が新鮮な海産物を丁寧にいろりで調理する魚介料理と人情味溢れる接客で全国から観光客がひっきりなしにやってくる超人気店です。開業は1951年。「釧路といえば炉ばた。炉ばたといえば釧路」(作家・桜木紫乃さん談)。釧路の名を全国に広めた
炉ばた焼きの発祥と言われています。

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在りし日のお店の様子

しかし去年2022年8月3日午後6時半頃。隣の焼肉店のダクトから出火。その炎が延焼してお店が全壊。現在閉店をよぎなくされています。

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現在の店舗の様子

「もらい火は保障がない」

70余年の長きに渡り愛されてきた『炉ばた』。静子さんの孫で、炉ばたの危機を乗り切らねばと女将になった中島実亜さん(30)は、『炉ばた』再建のため、今クラウドファンディングに挑戦しています。

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中島実亜さん

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中島静子さんと孫の中島実亜さん

―どんな思いでクラファンを?

中島実亜さん「コロナがちょうど緩和されて、また飲食業界が盛り上がるという直前で火事にあってしまいました。店の予約が今年まで入っていて。(昨年)10月までは毎日営業する予定だったんですけど。店が営業できていないので。もらい火は保障が何もないというのがあるので。再建費用の不足部分を補うために。」

―もらい火は保障がない?

実亜さん「うちのほうには一切何も入って来ず。店は賃貸契約をしていたので。火元でもなければもらい火というのもあって、火災保険が降りないんです。もらい火に関する法律が古いため何も降りないんです。唯一降りるのが家財保険ぐらいで。けど家財保険の金額以上の被害金額だったので。店舗自体が。隣の火の元のお店よりもうちのお店のほうが被害が大きかったので」

*「失火責任法」:出火者に故意または重大な過失がない限り隣家の人に損害賠償請求はできないと定めている。重大な過失の例としては、天ぷら油の入った鍋を加熱中にその場を離れて出火などがある (参考:日本損害保険協会HP)

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2022年8月4日HTBニュース
https://youtu.be/U__DB2XWk0I

―被害は?

実亜さん「幸いなことに。お客さんが入るホールのところは火が通らなかったのであまり被害がなかったんですけど。それ以外の(一階)キッチンだとか。二階の備品を置いている貯蔵庫だったりとか更衣室だったりとかは全て焼けてしまって。もう使えない状態になってしまったんですよね」

全焼したキッチン.JPG

全焼したキッチン

―囲炉裏は?

実亜さん「焼くところは大丈夫だったんですけど。消火活動で濡れてしまったんですけど。囲炉裏部分とカウンター部分っていうのはメンテナンスをすると再度使えるというので。そのまま置いてあって。それを守りながら改築工事をしている形です」

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改装工事中の様子 写真右側が燃えずに残ったカウンターと囲炉裏部分

炉ばた側外観.JPG

現在の店舗の様子

―再建の総額規模は?

実亜さん「改築工事と設備の設置だとかを含めて5千万円以上はするので」

実亜さんの母で「(有)炉ばた」の中島レナ社長(64)が窮状をこう語ります。

中島レナ社長「土地と建物を買った。一階が基礎とかまだ使えるところがあったので。新築ではなくてリフォームみたいな形でできるということで。それが5000万円ぐらいは最低でもかかる感じなんです。プラス内装とか、装飾とか什器備品とか。そういう感じでかかってきますよね」

―資金繰りは?

中島社長「ちょっとコロナの時期もあって大変だったので。なかなか資金繰りも。銀行のほうから融資はいただけることになりましたけど。工事にかかる全額をもらえるわけではなく。少なくともそのほかにも私たちも用意しなくちゃいけないので…。」

コロナ禍で売上が半減。お客さんが完全に戻ってきて反転攻勢に出た矢先に、不測のもらい火で店が全壊。昭和レトロの雰囲気を醸し出していた価値ある内装は全焼。1年休業で売上も消失…。一時は再建を諦めそうにもなったそうです。
しかし、地元を始め「絶対に再開してほしい」との声に「この店は愛されていた」と確信した中島社長。『炉ばた』再建を決心し、「女将」の職を実亜さんに引き継ぎました。

「今できることを頑張ってやらないと」

―どういう気持ちで再建を?

実亜さん「やることが多すぎてバタバタしてるので。今できることを頑張ってやらないとって言う気持ちで毎日過ごしてますね。あとはもうほんとに。お店が去年の8月に火事になって。もう少し、オープンが8月に間に合うのであれば1年ですけど。1年経ってしまうのでお客さんに忘れられていないかなとか。そういうのはちょっと心配です」

―それはない!

「いいえ。もう離れていっちゃうと。再建しても戻ってきてくれるのかなとかそういう不安はあります」

―女将として伝えたいことは?

「歴史あるお店だっていうのもあって。で、いろんな人にも知られているから。もうそれを続けるっていうのが。続けさせていただけるっていうことに対しての感謝が凄いあるのと。あとこれからもいろんな方に。そうですね…。愛され続けるために。もっともっと頑張らないといけないかなっていうのが…。気持ち…(涙)。すいません。凄いありますね。いろいろ考えてたら」

「おばあちゃんの店を救ってください!」

くしろ『炉ばた』ではクラウドファンディングで、再建への応援を募っています。

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クラファンのページには、実亜女将の熱い想いと『炉ばた』の詳しい歴史も載っています。
ぜひご覧ください。

☆炉端焼き発祥の店!もらい火で全壊。おばあちゃんの店を救ってください!HP

https://camp-fire.jp/projects/view/622569?list=food

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この記事を書いたのは

SODANE編集部

SODANE編集部です。
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