北海道からイチバン近い本州『青森県大間町』で発見!北海道との意外なつながり

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青森県大間町は本州最北端の地を有し、北海道との最短距離はわずか17.5キロ。

もし海峡を自転車で走れたらわずか1時間で到着するくらい近い本州でイチバン北のマチです。
 
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大間と言えば全国的にも有名な「大間のマグロ」。街中には「マグロ」をかたどったオブジェがあるほか、観光地の大間崎周辺にはマグロ丼を提供する店がいたるところに。

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そんな大間の町民に、海を渡ってすぐのところにある函館について聞いてみました。

定期的に函館へ足を運ぶ大間町民のみなさん

「函館さ たまに行ったりするわ。なんも遊びさいくのさ、函館行きたくて」

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「通院したりとか、遊びに行ったりとかですかね」

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「けっこう病院とかで行くと思いますよ、青森行くよりもフェリー渡っていった方が早いって言ってます」

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大間町から下北半島の中心都市・むつ市までは車で1時間、さらに青森市までは3時間かかります。一方、大間町から函館まではフェリーでわずか1時間半。

車を手放した高齢者の方なども自分で運転をしなくても船の乗客として手軽に行くことができる函館にフェリーで病院に行くことが多いといいます。

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町の調査では年に複数回函館に行くと答えた町民の割合は42パーセント。そのうち、通院で函館に行くと答えたのは、およそ半数に上ります。

実際に函館からのフェリーで降りてきた人に聞いてみると…

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「病院です、みんな病院ですよ。1か月に1回です」

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「そっちのほうが近いし、金も安い」

函館と大間を結ぶフェリーを運航する津軽海峡フェリーは、大間町などの要望を受けて通院で利用する乗客の割引を実施。

病院の領収書を見せると帰りの運賃が6割引され片道928円に。大間の町民にとって対岸の函館は生活に欠かせない存在になっていました。

文化的にも近い!?北海道のアレも大間町に

大間町にあるスーパー、ファミリーマートさとう。中に入ると、青森県とは思えない、驚きの光景が広がっていました。

店長「こちらのガラナ、こちらは北海道の商品になります」

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なんと、北海道でおなじみの炭酸飲料「ガラナ」が販売されているのです。パッケージには「北海道限定」の文字がありますが・・・

「こちらにはオレンジ色のパッケージが特徴的な函館牛乳が置いてあります」

さらに、青森県のB級グルメ十和田バラ焼きのたれの下の段にはジンギスカンのたれが。

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大間では北海道の食文化も混在しています。

町内の居酒屋に行ってみると…

「お待たせしました。これがガラナ割です。」

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北海道の居酒屋でも珍しい、焼酎のガラナ割りがメニューに。

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道南と青森県の交流も支えるフェリー航路

「2016年に北海道新幹線が開業しますよと迫ってきていて、北海道新幹線って、大間にしてみれば、自分たちの目の前に新幹線の駅ができるみたいな感覚だったんですよ」

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大間で町おこしの仕事をしていた島康子さん。

青森県内や道南で同じように町おこしをしている女性に声をかけて、2014年に団体を設立しました。

その名も「津軽海峡マグロ女子会」通称・マグ女です。マグロのように止まることなく勢いよく地元を盛り上げようと名づけられました。初めは30人ほどだった「マグ女」もいまでは90人ほど。

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自分たちの町をめぐるバスツアーを自ら企画したり、函館で開催されるイベントで大間町のPRを行ったりと地道な活動を続けています。

「津軽海峡のエリアが函館青森含めてのちっちゃいまちの同じようなことをやるんじゃなくてよさを磨き上げて、違う光を放っている、宝石箱の中のような感じにこのエリアがなれば」

大間と函館のつながりを深くしているのは、2つの町を1時間半で結ぶフェリー航路です。

ただ、利用者は少なく、航路の存続をどうするか議論がおこなわれています。

大間町野崎町長が語るこれからのフェリー航路

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「コロナとか、原油高騰とか赤字が続いて、今年度の3月いっぱいで、指定管理が切れるのをきっかけにどうしましょうかと、いうことを持ちかけられまして」

大間と函館を結ぶ定期航路は大間町が大函丸を建造し、津軽海峡フェリーに無償で貸し出し、運航を委託しています。

委託期間は11年間で、期限は来年3月末まで。

年間赤字額は209年までは2億円ほどだったものの、新型コロナの感染拡大以降は3億円以上に膨らんでいます

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津軽海峡フェリーも来年4月以降、航路を存続させたい意向を示しています。

ただ、去年から2回にわたって運賃を値上げしたものの、燃料代の高騰などもあって赤字の拡大が続いているため、町の補助なしでは運航を続けることは厳しいということです。

「災害が起きた場合、航路で北海道に避難するということもありますので、避難航路としても重要な役割を果たせるんじゃないかなと思っていました。私たちは"命の航路"と言っています」

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大間町は来年4月以降も運航を続けられるように、県などに支援を求めながら協議を進めています。

北海道からはあまりなじみがない対岸の町・大間。実は北海道と意外なつながりが根付いていました。

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この記事を書いたのは

HTB北海道ニュース

北海道の「いま」をお伝えします。
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