がんを経験して見えてきたDE&I ダイバーシティ・インクルージョン・エクイティ 両側乳がんになりました199

次の誰かのためにと綴っています

『ボーナスや昇進に影響するといわれた』

『治るまで仕事を辞めた方がいいと上司に言われた』

がん患者に向かって放たれた上司の声。前者はとんでもない発言だとして、後者はもしかすると心配しているのかもしれないし、本当に排除したいのかもしれないし、わからない。

自分の病に向き合うだけでなく、生活の糧として、働くがんサバイバーには、まだやさしくない企業風土がある、というリアルな声が寄せられています。

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北海道の働く女性が集まり、企業の垣根と世代を超えて学び、よい職場を増やそう、とされているHATAJOラボ。

その学びのテーマとしてがんと働く、を選んでいただきました。

先日、このHATAJOのみなさんとお話する機会をいただきました。『乳がんを経験して見えてきた課題を話し、周りは患者をどう支え、そして、もしも自分がそうなったときに支えられていくべきなのかを考えたい』と。

大まかにお話した内容はグラレコでまとめていただきました。(すごい・・)

やはりがんと診断された瞬間から悩むことが多く、たくさんの壁に気が付きます。世の中の不条理さから来る壁もあれば、自分自身の思い込みにより、勝手に作ってしまった壁もある。

4年たって、あのときこうしておけばもっと復活早かったな、とか悩まずに済んだな、と思うことはたくさんあります。

親に言えなかった話とか会社に伝えられなかった話など・・・思い出せばきりがない。

そんな私がいえるのは 誰にでもなる可能性があるのだからお互いさまなので『ときには支え、そして頼って支えられてしまおう』ということなのです。

(とはいえ、私もうまく説明できなくて誤解を生んだり、ハレーションを生んだりしているので、うまく頼れず、反省ばかりですが・・・)

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困っている方、ニーズがある方をその方にあった方法で支えることで、ベースを作るのがエクイティ。

多すぎず、少なすぎない、いつも通り、であることも含めて、よい塩梅が大事な目安。(一番難しいのか・・笑)

痛みがあれば、早期からの緩和ケアだったり、アピアランスケアは補助金を出すような自治体も増えてきているので相談してよいのです。どうにもならないや、とあきらめることはしないほうがいいのではないかと思います。

休みたいときは休んでよいのです、復活まで時間がかかりそうであればそれも話した方がいい。

困ったときに自分だけで抱える必要はなく、頼ってよいのです。悩んで当然ですし。

それでも契約期間のうちは居場所があったけれど、更新がなかった、などの話は聞きます。職場側の理由もわかるけれどもその方の生活に寄り添って判断してもらえないだろうかと思います。

頼れる場所は上司だったり、仲間だったり、医療従事者だったり、同じサバイバーだったりするかもしれません。なかなか頼れる人を探すのが難しければ、がんセンターや大きな拠点病院の相談支援センターはその病院に通っていなくても利用できるのです。

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ただ大事にしたいのはその情報が正しいのかどうか。困ったときほど判断力が鈍ってしまいがち。結局何事も決めるのは自分だったりしますので、その決めるための材料は集めておきたい。

『情報を知らないとジャッジもチョイスもできない』

もしものときの情報の備えがあれば、誰かを支えることも、誰かに助けを求めることもできるのではないかと思うのです。

だからこそ、がんに対する正しい知識を大人も持ってほしいなと思う今日この頃、です。

どこまで立ち入る?

1時間程度お話したあとは、グループに分かれて、上司と部下のシュミレーションをしていただきました。たくさんの視点が出てきて私も勉強になりました。

どんな親しい中だとしてもどこまで立ち入るのか?は難しいところ。

会社であればなおさらです。

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辞めるといってるけれどもそれは本音なのか?

本当は続けたいけど、迷惑をかけると思っているだけではないのか?

あるいは本当に辞めてリセットしたいのかもしれない・・・。

言葉ひとつとってもとり方がみんな違うので難しいということもみんなで学びあいました。

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結論としてはこれが絶対に正解というのはないのですけれども、こうして少し考えてみるだけでも次の誰かの何かにつながるのではないかと思い、希望が持てた時間でもありました。

HATAJOさん次回は9月、北海道にお住まいの女性であれば、オンラインでもリアルでも参加できます。

https://hatajolab.com/

9人にひとりは私でした

北海道は残念ながら、まだまだ乳がん検診の受診率は高くありません。そして医療にたどり着くための地域格差もあります。

だからこそ、もしものことを知ってほしい。自分だけではなく、家族のためにも・・・。

稚内市と豊富町の女性のみなさんが呼んでくださいました。

稚内市では高校や中学校、小学校にもお邪魔しますが、一般の方もお越しいただける場所をご紹介します。

お近くの方はぜひお越しください。

豊富町:6月30日(金)午後7時から午後8時半 

    7月1日(土)午前10時から午前11時半 豊富町定住支援センター

稚内市:7月1日(土)午後1時半から午後3時 稚内市保健福祉センター 

それぞれ無料です。

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がんとともに、、、。

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決して1人ではありません。

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この記事を書いたのは

阿久津友紀

テレワーク×治療ということで・・・登壇します。
第3回に登壇します!

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「子育て」「介護」「治療」の3つのテーマについて、仕事を両立するためのテレワークについて、
中小企業でも実現可能な実施方法や労務管理を、専門家を交えながら、わかりやすく解説します。

[第1回]2月 7日(水)子育て 13:00~15:00
[第2回]2月14日(水)介護  13:00~15:00
[第3回]2月21日(水)治療 13:00~15:00 ★
※詳細は「チラシ」及び「テレワークポータルサイト」をご参照下さい。

【お申込み】
https://telework.mhlw.go.jp/support/seminer/


引き続きこちらも配信で2月3日より見ることができます!
お申込みお待ちしています。

Next Ribbon2024
「がんとともに生きる、寄り添う」

1月17日(水)

第2部 プログラム
司会:原元 美紀 氏(フリーアナウンサー)

18:30-18:35 挨拶
18:35-18:55 「自分らしく生きる~肺がんステージ4からの独立、出産~」
清水 公一 氏 (社会保険労務士事務所 Cancer Work-Life Balance代表)
18:55-19:15 「がんで働いちゃダメですか?~取材者から当事者に」
阿久津 友紀 氏 (北海道テレビ 東京支社編成業務部長)
19:15-19:35 「新たな患者サポートへの挑戦~治療後の生活も支えたい」
松浦 成昭 氏 (大阪国際がんセンター総長)
19:35-19:55 「 不妊治療か、がん治療か 46歳で出産した私の選択」
だいた ひかる 氏 (お笑い芸人)

オンライン配信 申し込みフォーム

https://ciy.digital.asahi.com/ciy/11012609

『おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える(北海道新聞社刊)10月6日発売

おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える

日本癌治療学会 市民公開講座 9月23日(土)

https://www.jsco.or.jp/public/public_seminar/upcoming_seminar.html


「LINE特集 「失われる自分らしさ」。乳がんになった私たちの3年間。例え、心が折れそうでも…」
https://news.line.me/detail/oa-htbnews/bt2o2l9r6cfc

YouTubeで乳がんについて配信しています!

ピンクリボントーク【ホルモン治療の副作用と簡単ヨガ】 
https://youtu.be/gOOiLPH-n2I

温泉ソムリエも取得しました!

『アピアランスケアを考える』
https://youtu.be/3qVd1xXFvaU

ピンクリボントーク 患者と家族と社会 ~生きてくのに必要なコト~
アーカイブ配信:無料
https://youtu.be/PS4eJMy4GcY

第4弾の”がん患者さんとココロ” 北海道の斗南病院の精神科長で登録精神腫瘍医の上村先生に伺いました。アーカイブは
https://youtu.be/D-j4RrGSgkw

これまでの動画は・・・
【乳がん】おっぱい2つとってみた

HTBノンフィクション おっぱい2つとってみた
【2020年日本民間放送連盟賞 番組部門 テレビ報道番組優秀賞受賞】
【2020年ギャラクシー賞 奨励賞】

HTBonデマンドで無料配信中!
https://www.hod.htb.co.jp/pg_nf/pg_id_nf006

テレメンタリー2020『おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~』年間最優秀賞 
ギャラクシー賞・選奨(報道活動部門)/民放連 放送と公共性 優秀賞
活動の一部は・・・
youtubeLIVEでピンクリボントーク① 見逃し配信中!
https://sciencefestival.jp/event/breast-cancer/

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