次の誰かのためにと綴っています
『ボーナスや昇進に影響するといわれた』
『治るまで仕事を辞めた方がいいと上司に言われた』
がん患者に向かって放たれた上司の声。前者はとんでもない発言だとして、後者はもしかすると心配しているのかもしれないし、本当に排除したいのかもしれないし、わからない。
自分の病に向き合うだけでなく、生活の糧として、働くがんサバイバーには、まだやさしくない企業風土がある、というリアルな声が寄せられています。
北海道の働く女性が集まり、企業の垣根と世代を超えて学び、よい職場を増やそう、とされているHATAJOラボ。
その学びのテーマとしてがんと働く、を選んでいただきました。
先日、このHATAJOのみなさんとお話する機会をいただきました。『乳がんを経験して見えてきた課題を話し、周りは患者をどう支え、そして、もしも自分がそうなったときに支えられていくべきなのかを考えたい』と。
大まかにお話した内容はグラレコでまとめていただきました。(すごい・・)
やはりがんと診断された瞬間から悩むことが多く、たくさんの壁に気が付きます。世の中の不条理さから来る壁もあれば、自分自身の思い込みにより、勝手に作ってしまった壁もある。
4年たって、あのときこうしておけばもっと復活早かったな、とか悩まずに済んだな、と思うことはたくさんあります。
親に言えなかった話とか会社に伝えられなかった話など・・・思い出せばきりがない。
そんな私がいえるのは 誰にでもなる可能性があるのだからお互いさまなので『ときには支え、そして頼って支えられてしまおう』ということなのです。
(とはいえ、私もうまく説明できなくて誤解を生んだり、ハレーションを生んだりしているので、うまく頼れず、反省ばかりですが・・・)
困っている方、ニーズがある方をその方にあった方法で支えることで、ベースを作るのがエクイティ。
多すぎず、少なすぎない、いつも通り、であることも含めて、よい塩梅が大事な目安。(一番難しいのか・・笑)
痛みがあれば、早期からの緩和ケアだったり、アピアランスケアは補助金を出すような自治体も増えてきているので相談してよいのです。どうにもならないや、とあきらめることはしないほうがいいのではないかと思います。
休みたいときは休んでよいのです、復活まで時間がかかりそうであればそれも話した方がいい。
困ったときに自分だけで抱える必要はなく、頼ってよいのです。悩んで当然ですし。
それでも契約期間のうちは居場所があったけれど、更新がなかった、などの話は聞きます。職場側の理由もわかるけれどもその方の生活に寄り添って判断してもらえないだろうかと思います。
頼れる場所は上司だったり、仲間だったり、医療従事者だったり、同じサバイバーだったりするかもしれません。なかなか頼れる人を探すのが難しければ、がんセンターや大きな拠点病院の相談支援センターはその病院に通っていなくても利用できるのです。
ただ大事にしたいのはその情報が正しいのかどうか。困ったときほど判断力が鈍ってしまいがち。結局何事も決めるのは自分だったりしますので、その決めるための材料は集めておきたい。
『情報を知らないとジャッジもチョイスもできない』
もしものときの情報の備えがあれば、誰かを支えることも、誰かに助けを求めることもできるのではないかと思うのです。
だからこそ、がんに対する正しい知識を大人も持ってほしいなと思う今日この頃、です。
どこまで立ち入る?
1時間程度お話したあとは、グループに分かれて、上司と部下のシュミレーションをしていただきました。たくさんの視点が出てきて私も勉強になりました。
どんな親しい中だとしてもどこまで立ち入るのか?は難しいところ。
会社であればなおさらです。
辞めるといってるけれどもそれは本音なのか?
本当は続けたいけど、迷惑をかけると思っているだけではないのか?
あるいは本当に辞めてリセットしたいのかもしれない・・・。
言葉ひとつとってもとり方がみんな違うので難しいということもみんなで学びあいました。
結論としてはこれが絶対に正解というのはないのですけれども、こうして少し考えてみるだけでも次の誰かの何かにつながるのではないかと思い、希望が持てた時間でもありました。
HATAJOさん次回は9月、北海道にお住まいの女性であれば、オンラインでもリアルでも参加できます。
9人にひとりは私でした
北海道は残念ながら、まだまだ乳がん検診の受診率は高くありません。そして医療にたどり着くための地域格差もあります。
だからこそ、もしものことを知ってほしい。自分だけではなく、家族のためにも・・・。
稚内市と豊富町の女性のみなさんが呼んでくださいました。
稚内市では高校や中学校、小学校にもお邪魔しますが、一般の方もお越しいただける場所をご紹介します。
お近くの方はぜひお越しください。
豊富町:6月30日(金)午後7時から午後8時半
7月1日(土)午前10時から午前11時半 豊富町定住支援センター
稚内市:7月1日(土)午後1時半から午後3時 稚内市保健福祉センター
それぞれ無料です。
がんとともに、、、。
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がんとともに生きる方、ご家族を持つ方、そうでなくても、もちろん、どんなことでも、構いません。
決して1人ではありません。