「寄り添う」という言葉のワナ 「寄り添う」とはどういうことなのか? 両側乳がんになりました201

患者さんによりそって、困っている方によりそって・・・よく使われる【寄り添う】という言葉。

これくらい人によって曖昧なものはないのではないか。意味は理解できても実践するのに難しい言葉ではないでしょうか。

「寄り添う」という言葉の罠

HATAJOラボ代表/札幌の企業研修講師 岡本真なみさんからの声です。

『患者様に寄り添った接遇。利用者様に寄り添った対応。ご家族に寄り添った提案……。

医療・介護をはじめ、ホスピタリティ業界で研修をしていると、「寄り添う」という言葉が頻繁に出てきます。

しかし、「『寄り添った対応』とは、具体的にはどのようなことですか?」と尋ねると、なかなか明確な答えが返ってこないのが現実です。

優しく温かい響きのある「寄り添う」という言葉を使うことで、何となく自分自身が満足してしまっていないのだろうか?

自分でも曖昧なとらえ方をしている「寄り添う」という言葉を用い、部下に「もっと寄り添った対応をして」と指示をして、果たして求める結果が得られるのだろうか?

耳に心地よく響く「寄り添う」は、無意識に私たちを思考停止の罠にはめてしまうと感じる場面は少なくありません。

わかったつもりになっている言葉は、「具体的にどうするか」を言語化しなければ、相手に伝わりません。』

本当にそうですよね。私自身もいつも難しい。

先日、『がんと働く』を考える、ということでHATAJOラボさんに呼んでいただいてお話したのですが、その際に自分がもしも上司で部下ががんにり患したら・・・どう対処するか、みんなで一度、ロールプレイしてみよう、ということでトライしていただきました。

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架空の設定で架空のシュミレーションなのですが、みなさん奥底にいろんな思いを感じました。はっきり言って全員に当てはまるような正解はない、のです。

ご自身の経験だったり、そもそも病気に関しての理解度なども違えばその後の対応は変わってきます。

岡本さんは『上司ががんに罹患した部下に対し、どのように接するかについて、「部下に寄り添った対応」を様々な状況で考える有意義な時間でした。思考を言語化する難しさ、悪気のないアンコンシャスバイアスの厄介さ、仲間と意見を交わすことで広がる視野など、得られた学びが多くありました。』と感想を寄せてくださいました。

配慮という名の排除

『ああ、それやらなくていいよ、やっておくから。』

この言葉をあなたはどう受け取りますか?

ありがたいな、やってくれるのか!と受け取るか、

ああ、また排除されて、やることなくなっちゃったよ・・・と受け取るか。

その方の真意はどちらにあるのか?そして自分自身もどちらと考えるのか。

たぶん善意かもしれない(善意であってほしい)アンコンシャスバイアス、『配慮のいう名の排除』。

とても難しい課題。でもこれはがんり患者だけじゃないですよね?介護の方も、そのほかの病気の方も、育児の方も。

正解はないけれど『お互いさまの精神』で乗り越えられないのだろうか、と思うのです。

がんとともに、、、。

番組、SODANEへのご感想、ご意見お聞かせください。
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がんとともに生きる方、ご家族を持つ方、そうでなくても、もちろん、どんなことでも、構いません。
決して1人ではありません。

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この記事を書いたのは

阿久津友紀

テレワーク×治療ということで・・・登壇します。
第3回に登壇します!

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「子育て」「介護」「治療」の3つのテーマについて、仕事を両立するためのテレワークについて、
中小企業でも実現可能な実施方法や労務管理を、専門家を交えながら、わかりやすく解説します。

[第1回]2月 7日(水)子育て 13:00~15:00
[第2回]2月14日(水)介護  13:00~15:00
[第3回]2月21日(水)治療 13:00~15:00 ★
※詳細は「チラシ」及び「テレワークポータルサイト」をご参照下さい。

【お申込み】
https://telework.mhlw.go.jp/support/seminer/


引き続きこちらも配信で2月3日より見ることができます!
お申込みお待ちしています。

Next Ribbon2024
「がんとともに生きる、寄り添う」

1月17日(水)

第2部 プログラム
司会:原元 美紀 氏(フリーアナウンサー)

18:30-18:35 挨拶
18:35-18:55 「自分らしく生きる~肺がんステージ4からの独立、出産~」
清水 公一 氏 (社会保険労務士事務所 Cancer Work-Life Balance代表)
18:55-19:15 「がんで働いちゃダメですか?~取材者から当事者に」
阿久津 友紀 氏 (北海道テレビ 東京支社編成業務部長)
19:15-19:35 「新たな患者サポートへの挑戦~治療後の生活も支えたい」
松浦 成昭 氏 (大阪国際がんセンター総長)
19:35-19:55 「 不妊治療か、がん治療か 46歳で出産した私の選択」
だいた ひかる 氏 (お笑い芸人)

オンライン配信 申し込みフォーム

https://ciy.digital.asahi.com/ciy/11012609

『おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える(北海道新聞社刊)10月6日発売

おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える

日本癌治療学会 市民公開講座 9月23日(土)

https://www.jsco.or.jp/public/public_seminar/upcoming_seminar.html


「LINE特集 「失われる自分らしさ」。乳がんになった私たちの3年間。例え、心が折れそうでも…」
https://news.line.me/detail/oa-htbnews/bt2o2l9r6cfc

YouTubeで乳がんについて配信しています!

ピンクリボントーク【ホルモン治療の副作用と簡単ヨガ】 
https://youtu.be/gOOiLPH-n2I

温泉ソムリエも取得しました!

『アピアランスケアを考える』
https://youtu.be/3qVd1xXFvaU

ピンクリボントーク 患者と家族と社会 ~生きてくのに必要なコト~
アーカイブ配信:無料
https://youtu.be/PS4eJMy4GcY

第4弾の”がん患者さんとココロ” 北海道の斗南病院の精神科長で登録精神腫瘍医の上村先生に伺いました。アーカイブは
https://youtu.be/D-j4RrGSgkw

これまでの動画は・・・
【乳がん】おっぱい2つとってみた

HTBノンフィクション おっぱい2つとってみた
【2020年日本民間放送連盟賞 番組部門 テレビ報道番組優秀賞受賞】
【2020年ギャラクシー賞 奨励賞】

HTBonデマンドで無料配信中!
https://www.hod.htb.co.jp/pg_nf/pg_id_nf006

テレメンタリー2020『おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~』年間最優秀賞 
ギャラクシー賞・選奨(報道活動部門)/民放連 放送と公共性 優秀賞
活動の一部は・・・
youtubeLIVEでピンクリボントーク① 見逃し配信中!
https://sciencefestival.jp/event/breast-cancer/

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