道民のソウルフード「ザンギ」。その名前の謎と由来に迫る! HTB「イチモニ!」が検証

HTB 北海道テレビ放送が送る「イチモニ!」が、北海道のソウルフード「ザンギ」の名前の由来について大調査!

果たして、その真相に迫ることはできるのか!?ザンギが歩んできた歴史とともにその謎を紐解いていきます。

「ザンギ」は何語…!? その名前の由来とは

香ばしさを感じさせる独特な揚げ色と無骨なただずまい、道民のソウルフード「ザンギ」。

この「ザンギ」、一体なぜそう呼ばれるようになったのか。皆さんはご存知でしょうか?

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長年にわたって食文化の研究を続ける天使大学の山口先生はこう語ります。

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「「ザンギ」とは、中国語が語源じゃないかと考えられます。北京のあたりでは、"鶏のから揚げ"を意味する「炸子鶏」を発音するときに「ザーズージー」と言うそうです」

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「北京のあたりに住んでいらした方が、北海道の港町である釧路や函館に入ってきて、故郷の味を紹介して「これは美味しい!」と道民が受け入れて広まっていったのではないかと考えています」

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中国語で「炸子鶏(ザーズージー)」と呼ばれる鶏の唐揚げ。それが北海道に入ってきて語感が転化していったのでしょうか。

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イチモニ!スタッフで中国語が堪能なゼンさんにも、この説について聞いてみると…

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ゼンさん「ザンギの名前の由来が中国語だったことを大学の先輩から聞いて「ちょっと似てるな」と思っていました。」

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中華料理のプロも語るザンギの語源としての「炸子鶏(ザーズージー)」

札幌ガーデンパレスの一階にある中華料理の名店「赤坂 四川飯店」。

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プロの料理人なら「ザンギ」の由来を知っているのでは、と、中華料理一筋35年の菊池料理長に聞いてみました。

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「中国料理では鶏の唐揚げのことを「炸子鶏(ザーズージー)」と呼ぶんです。それが変化して「ザーンージー」から「ザーンーギー」になったのか…現地の日本人が聞き取って解釈していったのではないのかな、と僕は思います。」

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ザンギの原型ともいわれる鶏のから揚げ「炸子鶏(ザーズージー)」。菊池料理長が実際に赤坂四川飯店で提供しているメニューを揚げてくれました。

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昔も今も人気を誇る鶏のから揚げ。赤坂 四川飯店でも多くのお客さんが必ず注文するといいます。

「僕らとしてはザンギに助けられているのかなと。お客様の注文具合を見ると、ザンギなくしてこんなに多くの注文をいただけていないと。」

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「炸子鶏(ザーズージー)」から「ザンギ」へ

そして、この「ザーズージー」から「ザ"ン"ギ」へと明確に名付けられたタイミングについても、山口先生からヒントが授けられました。

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「一つの参考文献を見つけました。その中には、釧路の「鳥松」というお店の店主さんが昭和30年代はじめにザンギという名前を付けたという一文がありました。」

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ザンギ発祥の地は釧路なのか…?

日が沈みかけたころ釧路市内の繁華街へ。「鳥松」さんを訪ねました。

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ザンギを揚げて50年。鳥松2代目の高倉悟さん。

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鳥松は昭和35年に初代店主清さんが創業。果たしてザンギの名付け親はこの店なのか?高倉さんにお話を伺いました。

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「「ザージー」だとか「ザーギー」だとか言っていた。中国語の漢字の中に「ン」はなかったが、そこに"運がつくように"はっきり「ン」をつけてはっきり「ザンギ」としたんです。」

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商売繁盛を願って「運」がつくようにと名付けられたザンギ。

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創業当時から変わらない味は今も多くのファンを虜にします。

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「五感が刺激されるうまさ」へと導いてくれる秘伝のタレも、昔のまま。

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「仕事場に立つと背筋が伸びる」と話す高倉さんにとってザンギとは…

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「守り続けなきゃならない。ザンギという言葉はなくならない。」

そう高倉さんが語る通り、ザンギは北海道のソウルフードとして、そしてこの先"北海道の郷土料理"として生き続ける可能性を多分に秘めているのではないでしょうか。

改めて、天使大学の山口先生にもお話を伺いました。

「今の若い世代の方はみなさんザンギが好きですね。その方がザンギを食べ続けて「これは北海道の文化だ」と、そうなりつつあります。」

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今回は中国の鶏のから揚げ「炸子鶏(ザーズージー)」が、北海道の文化の発展の中で「ザンギ」へと名前を変えていったという説を追いました。

北海道の歴史の中で愛され、道民の食を支えてきたザンギ。そのザンギが紡いできた歴史にロマンを馳せることができたのではないでしょうか。

これからもザンギが北海道、道民の歴史とともに歩み、発展していく姿を期待していきたいものです。

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この記事を書いたのは

SODANE編集部

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