【北海道のUMA】50年前屈斜路湖で目撃された「クッシー」は今 記者が現地で見たものは…

未だ人々を魅了し続ける「ネッシー」…50年ぶりの大捜索

およそ90年前、スコットランド・ネス湖で目撃された、かの有名な未確認生物・ネッシー。

有名な写真はのちに撮影者が偽物と告白しましたがその後もネッシーの目撃は後を断たず、人々を魅了し続けています。

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ネッシーとされた偽造写真

8月下旬、そのネス湖では新たな動きがありました。

ー 佐藤裕樹記者(HTB記者・ANNロンドン特派員)

「雨が降りしきる中ですが、湖畔ではボランティアがネッシーが現れる兆候がないか見ています。」

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佐藤裕樹HTB記者 (スコットランド・ネス湖)

ネス湖では最新技術を使って50年ぶりに大捜索。

ドローンや水中カメラを駆使するも、ネッシーは発見されなかったそうです。
 

3)水中写真.jpg

50年ぶりの大捜索でも ネッシーは発見されなかった…。

奇しくも50年前、北海道でも「ネッシーの仲間」ともいえる未確認生物が道東の湖で目撃されました。

50年前、日本では屈斜路湖で「クッシー」が目撃される

ー 櫻井靖大記者

「あ、あれクッシーじゃないですか?」

この生物こそ、弟子屈町の屈斜路湖で目撃が相次いだ「クッシー」のモニュメントです。

20年以上前から設置されているそうです。

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屈斜路湖「クッシー」のモニュメント

ー櫻井記者

「体青いんですねー、こぶが二つあって、首のはリボン?」

ちなみにこのリボンは、首を取り外しする継ぎ目を隠すためのものでした。

いまから50年前の1973年、登山遠足に来ていた北見市の中学生およそ40人が屈斜路湖の水面を動く二つのこぶを目撃したことで、「クッシー」がブームに。

1980年代にかけ、目撃者が次々と現れました。

当時のインタビュー:

「モーターボードとしてはおかしいしたら急にUターンしてクッシーだって僕言ったんですよね」

「なんせ真っ黒いですわな体が。相当大きな形だわね。」
 

5)証言者②.jpg

目撃者も…(1985年)

「クッシー」が全国区の話題となり熱狂する地元 そして…

その存在が瞬く間に全国に知れ渡ると、地元では住民たちによって「クッシーを守る会」が作られたほか巨大なモニュメントがボートに引かれて水面を走ったこともありました。

陸に引き揚げられると浴衣を着た住民たちがクッシーを囲んで盆踊り。

まさにクッシーによる町おこしが大々的に行われていました。

6)盆踊り.jpg

「クッシー」のモニュメントを囲み盆踊りをする人々(1983年)

その効果もあって観光客は年間20万人ほど増えたものの、2000年代以降はぱったりと目撃情報もなくなり、クッシー目当ての観光客は大きく減ったといいます。

ー 観光客

「いれば夢があっていいとおもうネッシーもいないっていうからクッシーもどうだろうね。」

ー 観光客

「クッシーはわからないですね。(Q初めてきいた?)はい」「あれ(モニュメント)ですか、クッシー(笑)。
すげー」

クッシーはすでに過去の存在なのでしょうか…。

7)男性観光客.jpg

「クッシー」を知らない観光客が多い

目撃者が語る「クッシー遭遇」のタイミング

新たな目撃証言が出ない中、発見に向けてヒントをくれる人がいました。

8)鈴木さん②.jpg

民芸品店経営で「クッシーを守る会」会長でもある鈴木一馬さん

ー 鈴木一馬さん

「二つ出てねこぶが後ろの方が大きかったけど、一緒にどーと動いてね、慌てて手漕ぎボート乗っていったんだけど、近くに行ったら見えなくなっちゃった。」

湖のそばにあるレストハウスで民芸品店を営みクッシーを2度目撃したことのあるという鈴木一馬さん。あの「クッシーを守る会」の現会長でもあります。
 

ー 鈴木一馬さん:

「Q:最初は信じてなかった?」「うん。信じてなかった、それ見ておわーいるんだって。」

「Q:何時くらいですか?」「昼前です2回とも」

「Q:今ぐらい?」「そう!今の時間」

9)スケッチ.jpg

 
鈴木さんから貴重な目撃情報を入手!

鈴木さんによるとお昼前がクッシーを探すには絶好の条件とのこと。早速捜索を開始する櫻井記者。

ー 櫻井記者

「なんか浮ていますねー、あーあれは、藻ですね」

「あれはボートですね。ちょっとクッシーに形似てますけど」

「あれはクッシー・・・足が見えました…人間ですね」

10)藻.jpg

この日、櫻井記者はクッシーを発見できず。

この日は残念ながらクッシーは見つけることはできなかったものの、屈斜路湖の周辺ではいまも様々なクッシーに遭うことができます。

湖の周辺はクッシーでいっぱい

11)クッシーコーナー②.jpg

お土産店にはクッシーコーナーが…。

ー 櫻井記者

「店に入るとすぐクッシーコーナーがありますね、人形やらたくさん」

さらに…

ー お店の人
「クッシーラーメンです」味噌ベースのスープの上では、かまぼこでできたクッシーが隠れることなく姿を見せてくれます。

12)クッシーラーメン.jpg

クッシーラーメン

13)クッシーラーメン②.jpg

クッシー(のかまぼこ)がど真ん中に…!

そして車で近くの道路を走ってみると…

14)クッシー街道.jpg

道路わきに「クッシー街道」の看板を発見

ー 櫻井記者

「クッシー街道と書いています」湖近くの道路沿いでとうもろこしを販売していた「クッシーの八百屋さん」。
およそ25年前にこの名前で営業を始めたそうです。
 

15)クッシー八百屋②.jpg

街道には「クッシーの八百屋さん」も…

ー 窪内さん:

「店をやるって言ってた時に農協の職員がアイディアをくれて。」

日本にはクッシーに似た未確認生物が数多く存在しています。

クッシー&イッシー姉妹?全国各地にUMAが?

16)地図.jpg

全国各地の湖でも「ご当地」のUMA(未確認生物)が…。

主なものだけでも神奈川県・芦ノ湖のアッシー、山梨県・本栖湖モッシー鹿児島・池田湖のイッシーなど多くの似たような生物が目撃されています。

鹿児島・池田湖のイッシーについてはクッシーと姉妹という設定もあります。

それにしても、なぜ日本ではこんなにも似た未確認生物が目撃されたのでしょうか。

17)イッシー&クッシー.jpg

クッシーとイッシーは「姉妹」の設定も?

70年代の怪獣ブームが背景に?UMAを追い求める面白さも…怪獣文化の専門家は

教えてくれたのは怪獣文化を研究する北海学園大学の中根研一教授。

これまでクッシーを求め2度屈斜路湖まで足を運んだこともあるそうです。

18)怪獣ブーム①.jpg

怪獣文化に詳しい北海学園大学の中根研一教授

ー中根研一教授

怪獣文化に詳しい北海学園大学の中根研一教授

「こちらがクッシーフライドチキンの看板ですね。「何が違うんですか?」と聞いたら、「普通のから揚げです」といわれました…。」

19)クッシーフライドチキン.jpg

中根教授は「クッシーフライドチキン」にも遭遇。

中根教授によると、クッシーたちの登場には日本独自の文化が影響しているのではといいます。

ー 中根教授

「1970年代に「怪獣ブーム」というものがありまして、テレビや映画で怪獣の特撮映画に出てくる怪獣に子供たちが日常的に接していて、おそらく今よりも怪獣が身近な存在だった思われます。」

海外のいろんな怪獣の情報も入ってくる中で、日本にもいてほしいという願望がまずあった。怪獣ブームとフィクションへの願望からクッシーが産まれたのではと指摘する中根教授…

20)怪獣ブーム?.jpg

怪獣ブームと「日本にも居てほしい」という願望がクッシーに…?

ということは最初からクッシーはいなかったのでしょうか?

ー 中根教授

「これは難しいですね。ない事を証明するのは難しいいるかいないかわからないものを追い求める面白さと言いますか探したいけど見つかってほしくないという気持ちがある。」

目撃から50年…いまなお様々な形で姿を残すクッシー知らない世代も増えたいま、記憶から消える前にまた姿を現してくれる日は来るのでしょうか…

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この記事を書いたのは

HTB北海道ニュース

北海道の「いま」をお伝えします。
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