がん患者の困りごとってちゃんと世の中に届いてる?
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2023/1206/index.html
がんの患者体験調査をご存じでしょうか?これまでに2回行われていて、実際にその体験がどうだったのか、という実態を把握して国や都道府県のがん対策に反映されているかを評価するものです。
国立がん研究センターが実施し、がん対策推進基本計画の評価などに活用されてきました(第1回調査平成26(2014)年度、第2回調査平成30(2018)年度)。
今回の第3回調査では、都道府県でも調査結果を活用してもらうことに重点を置き、都道府県ごとの集計値の精度を向上させるために全てのがん診療連携拠点病院等を対象に、さらに、がん診療連携拠点病院等以外も一部無作為抽出にて対象としました。
だって、がんセンターだけに患者さんがいるわけではないのです。特に乳がんは。
患者体験調査がないと声として届かない!
国のがん対策は、2007年に策定されたがん対策基本法を基に、がん対策推進基本計画が施行されています。私も推進協議会の委員として参画していますが、国の施策に、がん患者さんや家族の方に影響する様々な困りごとを反映していかなくてはなりません。
また、がん対策においてちゃんとそれが進んだのか、改善したのかを測るには感覚ではなくて、経年的な指標の測定が不可欠です。
がん患者さんだけではなく、家族の方が、医療現場や生活のなかで体験されたことを把握することが大事なのです。
3月に第4期がん対策推進基本計画が閣議決定され、がん対策の進捗を把握するための指標について検討が進められています。今回の調査はそのために必要でがん対策指標を計るために、患者の声を届けるために重要な調査。今後のがん対策に役立つはずなのです。
何しろ、データがないと何も進まない、のです。何も変わらない。わからない。個々の話だけでは伝わらない、評価できないのです。
今回の調査では、より正確にがん患者さんの体験を集約でき、患者さんの意見ががん対策に反映されるよう、国が指定する全てのがん診療連携拠点病院等を対象とし、さらに、それ以外の病院を一部無作為に抽出する形をとっていただきました。参加協力が得られた施設において、2021年の1年間に受診した患者さんの中から抽出し、計3万4000人に対して調査票を発送。また、がん以外の他の疾患や、良性腫瘍で受診した方も含まれており、がん患者さんとの比較も予定されています。
また、現在入院中などでご本人が回答できない場合は代理の方にご記入をお願いし、既に亡くなった方についても、その療養中の体験は非常に重要と考えるため、その対象に含まれています。
先日その記者会見も行われ、私もその『患者体験調査』の文章を査読させていただいたのでコメントさせていただきました。
『正確なデータ、まとまったデータがないと何も世の中は変わりません。変えるにもどう変えればいいのか、優先順位もつけられない。
それを患者として実感しています。だからこそ、今治療に向き合っておられるみなさんの声が必要です。
おつらいこともあるかもしれません。お答えいただくひとつひとつが医療の進歩、改善、そして患者さんとそのご家族、周りの人の『生きやすさ』につながると信じています。
『次の誰かのために・・・』
ご協力をお願いします。』
今回は都道府県でも活用できるレベルの患者さんの数を集めての集計です。そうすることでどこの地域が改善が必要なのか、何か足りていないのか、あるいは進んでいるのはなぜなのか、を深堀できます。こうすることで地域間の格差もなくなっていく。誰もが生きやすい世の中につながっていく、と信じています。
お手元に届いたら、ご協力よろしくお願いいたします。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/949467/
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