『役職おりてもいいよ』は配慮か、は排除か 働く『がん』女子が思うこと 両側乳がんになりました223

『役職おりてもいいよ』ラクですか?怒りですか?

がんと働くをテーマに書くことが多いコラムですが、本当に最近、がんと働くでお話をさせていただくことが多くなりました。

2人にひとりががんになる時代、定年延長などでさらに増えることとなり、さらに女性で働く方が(私もそのひとりですが)多くなったことでこれまで家庭にいてわからなかったのに、わかりやすく増えていることがあります。

子宮頸がん、子宮がん、乳がんなどはより若年で発症することも多いことから、余計に働く世代のがん患者は女性が多くなっています。

女性が働くという上でも(女性役員、役職少ない)ただでさえ大変なのに、そこでもしも責任役職についていたら・・・がんというか言わないか、悩むことになります。

私もその一人、です。

前述の『役職おりてもいいよ』は配慮なのかもしれないです。排除かもしれないんですけれども。

これはいわれた方といった方のこれまでの関係値と、病に関しての理解度によるところが大きいと思います。

私の場合は悔しい、のですが、安心する、という方もいる。(安心するには、その方のその後の居場所が確保されていることが前提)

制度などよりも対話が大事だ、と思うのはこの個人の間隔は人間なので人によって全然違うことなのです。

単純に『役職おりていいよ』の答えもひとつではない。

本当に苦しいからやめたい、と思っているのか、迷惑をかけるかもしれないから遠慮してやめたいと言っているのか。

続けたい、というのも続けられると思っているから続けたいのか、辞めさせられることを避けたいから無理してでも続けようとしているのか。

いやあ、ほんとに難しい。

がんは個別化医療の時代と言われていますが、まさに多岐にわたる職場での出来事も人によって違う。

制度よりも対話。

実際にあった出来事。

再発後、再び手術をして戻ってきた女性に対して、『おかえりなさい会』が行われました。

居場所も役割もあり、その方が戻ってくるのをみんな心待ちにしていました。

ここまではとてもよい話。

でその会で乾杯の席で『退院おめでとうございます』という掛け声だったわけです。

よかったですね、退院できて、とたぶん多くのひとにはそう見えていました。しかしその女性はステージが進んでいるのでそこからまだ治療が続くのです。

自分の経過をどこまで人に話すのか、も難しい問題で、病になった本人よりそのことで凹んでしまう方も中にはいる。

その女性はみんなが喜んでくれているならいいか、と割り切っているそうなのですが、私にはモヤモヤが残ります。

全然おめでたくない、って思っても仕方ない状況。でもこれからの治療に向けてさらに頑張ってくださいね、でも絶対にない。

一方でどういう乾杯の挨拶が適切だったのか。

答えが出ません。

【イベント】

Next Ribbon2024
「がんとともに生きる、寄り添う」

1月17日(水)

第2部 プログラム
司会:原元 美紀 氏(フリーアナウンサー)

18:30-18:35    挨拶
18:35-18:55    「自分らしく生きる~肺がんステージ4からの独立、出産~」
清水 公一 氏 (社会保険労務士事務所 Cancer Work-Life Balance代表)
18:55-19:15    「がんで働いちゃダメですか?~取材者から当事者に」
阿久津 友紀 氏 (北海道テレビ 東京支社編成業務部長)
19:15-19:35    「新たな患者サポートへの挑戦~治療後の生活も支えたい」
松浦 成昭 氏 (大阪国際がんセンター総長)
19:35-19:55    「不妊治療か、がん治療か 46歳で出産した私の選択」
だいた ひかる 氏 (お笑い芸人)

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https://ciy.digital.asahi.com/ciy/11012609

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この記事を書いたのは

阿久津友紀

テレワーク×治療ということで・・・登壇します。
第3回に登壇します!

===
「子育て」「介護」「治療」の3つのテーマについて、仕事を両立するためのテレワークについて、
中小企業でも実現可能な実施方法や労務管理を、専門家を交えながら、わかりやすく解説します。

[第1回]2月 7日(水)子育て 13:00~15:00
[第2回]2月14日(水)介護  13:00~15:00
[第3回]2月21日(水)治療 13:00~15:00 ★
※詳細は「チラシ」及び「テレワークポータルサイト」をご参照下さい。

【お申込み】
https://telework.mhlw.go.jp/support/seminer/


引き続きこちらも配信で2月3日より見ることができます!
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18:35-18:55 「自分らしく生きる~肺がんステージ4からの独立、出産~」
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松浦 成昭 氏 (大阪国際がんセンター総長)
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『おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える(北海道新聞社刊)10月6日発売

おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える

日本癌治療学会 市民公開講座 9月23日(土)

https://www.jsco.or.jp/public/public_seminar/upcoming_seminar.html


「LINE特集 「失われる自分らしさ」。乳がんになった私たちの3年間。例え、心が折れそうでも…」
https://news.line.me/detail/oa-htbnews/bt2o2l9r6cfc

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第4弾の”がん患者さんとココロ” 北海道の斗南病院の精神科長で登録精神腫瘍医の上村先生に伺いました。アーカイブは
https://youtu.be/D-j4RrGSgkw

これまでの動画は・・・
【乳がん】おっぱい2つとってみた

HTBノンフィクション おっぱい2つとってみた
【2020年日本民間放送連盟賞 番組部門 テレビ報道番組優秀賞受賞】
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テレメンタリー2020『おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~』年間最優秀賞 
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活動の一部は・・・
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