北海道十勝が生む自然の絶景の中で芸術を創り出す「ジュエリーアイス・アート」

ジュエリーアイスは豊頃町の大津海岸に出現する、十勝川からの氷が作り出す自然現象です。私たちは、その氷を使って作り出される人工のオブジェを「ジュエリーアイス・アート」と呼んでいます。


このアートを制作しているのは、地元で活躍する彫刻家、村中鉄也さんです。そして、やがて溶けてなくなるこの芸術を写真に収めるのが私の役目です。私たち二人で、このジュエリーアイス・アート・プロジェクトを進めています。プロジェクトは2022年に始まりました。

最初のシーズンでは12回のチャレンジができましたが、今シーズンは2回のみでした。最初の制作は昨年の12月30日に。村中さんの作家活動が極めて忙しく、1年間ジュエリーアイス・アートの制作ができなかったため、1年間のブランクが生じました。最初の挑戦では、寒さに慣れるのが大変だったようです。そして、最初に完成した作品は「Coming & Going」でした。

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1回目の制作以降は、暖冬の影響でなかなか制作ができませんでした。しかし、2月17日に突如、ジュエリーアイスの在庫一掃セールが始まりました。浜はジュエリーアイスで覆い尽くされました。急遽、村中さんに連絡を取り、18日の午前4時半から制作を開始し、一気に「Arrowhead」と「Hokusai」の2つの作品を完成させました。

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今シーズンは残念ながら、2回の制作で3つの作品を残すにとどまりましたが、これも自然との共同作業であり、自然のリズムに合わせて制作を進めるしかありません。次のシーズンが楽しみです。

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この記事を書いたのは

浦島久(うらしま・ひさし)

1952年北海道豊頃町生まれ。小樽商科大学(経営学)卒、帯広畜産大学修士課程(農業経済)修了。

大学卒業後に松下電器産業株式会社(現社名:パナソニック株式会社)へ入社するが、1977年に北海道へUターンし、帯広市にて英語教室「イングリッシュハウス・ジョイ」を設立。現在は、ジョイ・イングリッシュ・アカデミー学院長、小樽商科大学特認教授、豊頃町観光大使。

著書に『音読JAPAN』(IBC),『自分のことを1分間英語で話してみる』(共著、KADOKAWA)、『話すための英作文1秒反射トレーニング』(共著、DHC)など54冊。写真集として『Jewelry Ice』(十勝毎日新聞社)、『ハルニレ』(IBC)がある。趣味は、写真(風景)、音楽(ジャズ)、カーリング(世界シニアカーリング選手権2009、2010、2013、2014、2018出場)。

ブログ「浦島久の玉手箱」
http://www.joyworld.com/blog/

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