もしも乳がん患者が被災したら・・もしもの備えどうすれば?

次の誰かのためにと綴っています。

3月8日の国際女性デーに合わせて『女性の防災』を考えるイベントを行いました。

生理用品の備えなどもさることながら、日頃抱えている病気だとか病とか、そういったものを抱えてどうやって防災のために備えていったらいいのかっていうことを考えるきっかけとなりました。

まず皆さんのお手元に置いていただきたいのは『災害時の心がまえ for ブレストキャンサーサバイバー』という冊子。

https://ganwith.jp/life/pdf/saigai.pdf

中外製薬が熊本地震を経験された先生と看護師の監修で作ったというもの。
この中に日頃どうやって備えておけばいいのかということと、もし今ここで自分が病にかかっている時に災害が来てしまったらどうすればいいのかということが書かれています。

前提とする時にまず1つ皆さんに今日覚えて欲しい言葉がある。

ネガティブ・ケイパビリティだ。

『不安をコントロールする、急がず、焦らず、耐えるというチカラ』。

要するに私の場合は乳がん患者だが、乳がん患者になったということ、そのものを不安にしすぎないっていうこと。

これって誰のせいでもなくって、自分のせいでもないわけですよ。なのでそういうことは全く忘れて乳がんにかかったっていう現実だけはどうしようもない
ことなのでこれに答えを求めない。

あとは治る治らないっていうことで非常に不安になる気持ちとかもあるんですけどもそこを急がないっていう考え方。

この逆がポジティブ。ケイパビリティ。わかりやすく勝利の世界と言いますか、やったらやっただけ勝ちましたっていうところで評価がされるもの。

ネガティブケイパビリティはその逆でつまり、立ち止まって今そこを焦らずにちょっとそこで待っていても問題ないよ。それでいいじゃないか、と。

病気もそうだけれども防災とか災害の時も立ち止まってみる考え方のような気がしている。

例えば地震が来ました、揺れました、津波が来ましたって言った時にやっぱり焦ってしまってこの後の自分の生活どうしようと思ってしまう。

被災して、これからの生活どうしたらって思うんだけれども、その時に1回このネガティブ・ケイパビリティという言葉を一旦頭から入れておいてほしい。

あなたの家は安全ですか?

防災士の森アナウンサーと突っ込んだ話をしてみた。

自然災害が発生した時って命を守ることはもちろん最優先。これは当然皆さんそうかなと。家の中に危険なものはないかどうか調べてほしい。

倒壊した家屋、家具で通路が塞がれたりとか落下物で怪我をしたりとかする可能性がある。あらかじめやっぱり家具類の位置とか設置方法をもう1度確認しておくっていうことが大事だという。

あとは照明器具とかも大きな揺れで落下したりする。破損したりする可能性もあるのでLED電球に交換しておくとガラス片などで怪我をする心配が減ったりすると。

突っ張り棒で家具を固定して、揺れなくして、倒れないようにしておくことも大事だ。

なぜこんなことが心がまえに書かれているかというと、乳がん患者さんってケガしてはいけない、と言われたことはないだろうか?

リンパ節を切除してる方がいらっしゃるとそういった方ってむくみやすい。とにかく傷を作るなっと私は言われて、薬も渡された次第。退院した瞬間に傷をつけたらこの薬を塗って、早く傷を直してくださいと。怪我をしないようにっていうのがまず大前提だ。


血が止まらなくなる時ももちろんあるし、リンパ節が傷ついたりするともうむくみが始まってしまってむくみのおかげでそのむくみが治りづらく
なってしまうことによってリンパ浮腫のきっかけになることもある。

食器とかも揺れるとかなり落ちて怪我をする元になるので食器棚を1回確認していただきたい。

と話したところで森アナから豆知識が・・・。


森アナ『小皿大皿小皿大皿って交互に重ねておくと揺れた時に吸収されて落ちにくいということがあるそうなので。あれ知らない?』

ふつうは最初は大きいお皿を下にしてになんかどんどん小さくなっていくように並べていないだろうか。

森アナ『交互にしておくと吸収されて本当にね地震があっても戸棚から落ちなかったっていう実例があるのでやってみてください。』

阿久津『よく大皿中皿小皿とセットで買うけれども、それはもう大皿中皿小皿の順番にして、一人分、家族の分を並べた方がということ?』

森アナ『その方がいいんです。』

治療この後どうしましょうか?

心配になる部分の多くを占めるのではないだろうか。病院も機能してくれていればいいが、一旦災害にあって停止してしまったとは正月の能登地震でもよく聞く。

やはり災害時の対応というのをあらかじめ病院と確認しておくっていう準備がやっぱり必要だ。防災対策として飲料水とか食料とかあと備蓄品備えたりとか非常
用持ち出し袋などを準備したりすることも多いと思うが、そこにぜひ加えてほしい。

自分がどこの病院に行っていてどういう治療してどういう薬を飲んでいるのかということをきちんと書いておくということがものすごく大事だ。

災害の混乱の中でその病状とか治療医とのやり取りとか配慮事項みたいなものをきちんとまとめて書いてあることで渡せば伝わるっていうことも非常に大事だ。

いま、みなさんが持っているお薬手帳。お薬手帳ごと逃げる時にまさか持っていかないじゃないですか。

なので携帯電話は割と最近持っていく可能性が高いのでお薬手帳の自分の常備の薬のところを1回写真を撮っておくのもいい。メモも写真でとっておきたい。(停電時も少ない充電だけで見られる。アプリなどだとWIFIがないとみられないこともあるので)

自分の中で薬の名前って覚えてるようで正確ではない。

何種類も飲んでいる方とかもいらっしゃると思うが、その薬の種類、薬名が分かればその時にその薬屋さんにその薬がなくてもそれと同じようなもの、機能するというものを薬剤師さんがきちんと見てくださることも可能だ。(もちろん無理なこともある)

そういったことも含めてやっぱりどの薬をちゃんとどう飲んでるのかっていうのを知っておくってことはものすごく大事だ。

病院とか薬局と連絡が取れないとなるとやっぱり薬が手に入らないということはある。

こういう時にネガティブケイパビリティ。慌てないっていうことが大事だ。

薬の生産とか流通がストップしてしまうということもあるので、非常用の持ち出し袋の中に1週間ぐらい自分の常備薬を置いておくこともいい。(期限などは見たうえで)

1週間超えるとだいぶ持ち直す。流通も始まったり、色々手に入るものも出てくる。

あとは薬だけではなく、副作用をコントロールするために下痢止めを飲んでいらっしゃる方とか痛み止めを飲んでいらっしゃる方もいる。女性であれば更年期症状をケアするための甲状腺の機能のお薬とか漢方薬とか持ってる方もいらっしゃる。

そういったものも含めてやっぱり普段あるものが目の前からなくなると余計不安になる。


いつも飲んでたのに私これ飲まないと不安になっちゃう。

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あえて、仕方がないって、1回ちょっと置いておいておけるようにあらかじめ準備しておくのはどうだろうか。

(つづく)

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この記事を書いたのは

阿久津友紀

乳がん患者さんが治療中に被災したら? 『防災の心がまえ』をもとに『女性の病と防災』を考える おっぱい2つとってみた作者とHTB森アナウンサーが本音トーク 
https://youtu.be/AO8Xzebt0Ys

『おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える(北海道新聞社刊)10月6日発売

おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える

「LINE特集 「失われる自分らしさ」。乳がんになった私たちの3年間。例え、心が折れそうでも…」
https://news.line.me/detail/oa-htbnews/bt2o2l9r6cfc

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第4弾の”がん患者さんとココロ” 北海道の斗南病院の精神科長で登録精神腫瘍医の上村先生に伺いました。アーカイブは
https://youtu.be/D-j4RrGSgkw

これまでの動画は・・・
【乳がん】おっぱい2つとってみた

HTBノンフィクション おっぱい2つとってみた
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