地方での男女格差はそのままがん患者にも出る
よく聞く話のひとつとして『近所にがんだとわかるといやだから話さないでほしい』という親からの声にどうしたものかと悩まれる方がいる。
SODANE 抗がん剤乗り越えたのに彼との別れ・・・かけられたショックな言葉
ある30代の女性は職場には伝えていたので周囲にも公表したほうが楽かと思っていたそうですが、ご両親は”田舎なので人に言うのは待ってほしい”と言われたそうです。
私のドキュメンタリーの中にも出てくるのですが『親が、子ががんであることが恥ずかしい』といわれることも多いのですが、この方の場合はこう。
『母に、”がんというのが恥ずかしいの?”と聞いたらみんなにこの食べものいいわよ、食生活きちんとしなさい、などと色々いわれるのがパニックになる。あおられる気分になる、ドキドキしちゃうと。』
家族も第2の患者、難しい問題、です。
一方で地元の友達4人にはがんであることを伝えたそうですが・・・
『抗がん剤が終わったころには元気になってよかったね、と。だからもうがんの話はいいよ、という雰囲気になって、それ以来、話していない。』
と。
この方はがんの話は病を持つ同世代の子たちとしか話をしないと決めたそうです。 聞いてくれるタイプの方、聞いてしまうとドキドキしてしまう方、聞くのがはばかられて話題をそらす方、何気なく聞き流してくれる方、本当に人それぞれ。
特に地方では多く、隣近所のうわさになると面倒、あることないことが話に尾ひれがついて困る、など聞きます。
アンコンシャスバイアス、思い込みですよね、これでどんどん事実と違う考えで一人話したことが違う意味で伝わって・・・広がるころにはとんでもないことに。
こんなことになるということは、病になる前からその地域は居心地の悪い、ことになっているはずです。
まつりで男性は飲みまくってるけど、女性は割烹着きて食事の支度。
お酌しなければ気の使えない女だといわれる。結婚しないの?子ども生まないの?子ども生んでこそ女、的な発言が酔っぱらうと出まくる・・・。
いろんな考え方、いろんな価値観、いろんな事情があるのに、自分の価値観やこれまでだけで判断してしまう。それが人を傷つけるし、人を地方から追い出してしまう。こんな地方には未来がない、と思わせてしまうのではないかと強く思う次第。
子育て支援の話が出ますが、子育て支援を受けられない人は価値がないのだろうかと。
公的な支援は『社会的規範?に基づいてこうだろう』に紐づけされていて、本当のニーズはそこで正解なのか?というものも多いです。
子育て←出産←結婚←婚活支援 そんな単純?
未来が見えるとか自分が大事にされるであろう、と思える地域や職場にしか人はいられないですよね。生きやすい世の中かどうか。
地方から女性がいなくなる、をテーマにされた某N局のクロ〇はとてもよいVTRとコメントでした。女性の立場、人権もがんのことも『昭和から令和にアップデート』してほしいものです。全部一続きになっているなと感じる今日この頃です。
(※このVTRの中ではたとえが昭和通り越して、江戸時代、、でしたのでもっとひどい。)
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