究極のマラソン「別海アイスマラソン」
“日本初!陸を走らないマラソン”として始まった氷上マラソン「別海アイスマラソン」が来年2025年2月9日(日)に開催されることが決まり、参加申し込みが11月1日から始まりした。
別海アイスマラソンは、北海道別海町で開催されるユニークな冬のマラソンイベントです。
通常のロードレースとは異なり、氷点下の厳しい寒さの中、雪や氷が敷き詰められた路面を走るという特別な環境で行われます。究極のマラソンとも呼ばれ、国内外から冒険心あふれるランナーがやってきます。
流氷が押し寄せて全面が凍り付く野付半島ならではの美しい景観も魅力の一つです。
コース種目は上級者向け42キロ、16キロ、初心者向け4.2キロの3種類です。
「アドベンチャー体験をしたい方が多い」
大会の実行委員長で(一社)マグネットプレイス代表理事の吉田貴弘さんに「別海アイスマラソン」の魅力を聞きました。
― 別海アイスマラソンは今年で何回目?
吉田:3年前はプロ大会でしたので実質2回目。やるのは3回目です。
― 前回の参加者は?
吉田:前回は地元の参加も含めて102名が参加しました。多くは北海道外、関東圏から。一度に5、60人が別海に集まるというのはあまりないんですよね。閑散期に人を呼ぶのは中々大変なので、そういう所は少し貢献できているのかなぁと思っているんですけれども。沖縄からの方もいました。カナダの方は体調不良で来られなかったですが海外からもエントリーがありました。南極でアイスマラソンをやっているんですが、渡航費など全部込みで一人400万円ぐらいかかるんですよ(笑)で、南極と同じ内容で日本でできるっていうことでですね。南極の大会に出るための練習して参加された方もいました。
― 参加者の動機は?
吉田:マラソンへの参加が割合では多いですけど。7割ぐらいが男性。元々トライアスロンとか、トレイルランナー。山道を走っている方が主に参加されています。そもそも凍っている所を走るというアドベンチャーな感じを体験したいという方たちが多いですね(笑)記録を狙うというよりも「そんなことが出来るのか」と。
― 初心者で興味がある方へは?
吉田:実際温暖化もあって、毎年できるかわからないような状況です。氷の厚さの問題があって。来年度出来るかわからないっていうところが大きいので。「ぜひ一度楽しみませんか」という言葉をお伝えします(笑)野付湾も年々砂で浸食されていて、100年後はなくなるらしいです。野付湾が凍って出来る大会なので。だから人生で一度、日本のここでしか体験できないことをやってほしいなと思います。
― 例年気温は?
吉田:今年はプラス気温だったんです。お昼ぐらいで。例年はマイナス15℃ぐらいです。
― 過酷ですね?
吉田:過酷ですね!凍っている内は普通の道路を走っている感じなんですよ。雪が積もった道路を走る感じなんですけど。暖かくなって溶けると、砂漠みたいになるんですよね、ぬかるんで(笑)超過酷です。
― 参加の準備は?
吉田:基本は、普通のマラソンの恰好をしている方が多いです。
― (笑)
吉田:びっくりします(笑)。靴は防水の靴を準備されてる方がいらっしゃるんですけど。普通のマラソンの靴を使っていらっしゃる方もいますね。正気でないですよ、皆さん(笑)。エントリーフィーがフルマラソンで4万円。日本で一番高いですよ。南極アイスマラソンから考えたら安いんですけど。しかも交通費とかもかかるので、なんだかんだで20万円ぐらいかかるはずなんです。そういうのでも「来たい!」という方々がいるので。時間とお金に余裕がある熱狂的な人が来ているなという印象があります(笑)
― 経済効果も期待できますね
吉田:僕が一番狙っているのがそこで。何もなかったら冬の別海は人は来ないです。100人呼んで一人2万円使ってくれれば単純に200万円。それが二泊、三泊していくことで横展開に繋がったりとか。そもそも空港はあるんですけど。全然便数が足りないよねとか宿泊施設も少ない。来たいのに泊まるところもなければ移動も大変だっていう。アイスマラソンをやることで課題が出るところにポイントがあると思っています。受け入れ体制をどうするのというのを町と一緒に考えられていければいいというのが大きな主旨にもなっていて。ホテルを作るという話も出てきた。宿泊などの環境づくりをしていっていただければ、今後もまた色々なことができるなぁと思います。
2025年2月9日「別海アイスマラソン」の詳細・エントリーは下記公式サイトから!
別海アイスマラソン公式ウェブサイト:https://icemarathon.jp/