泉谷しげるにMAX、キョンキョンに怒髪天も出演!今年30周年を迎えたモリマンが地元札幌で開催!【モリマンフェス】ライブレポ

そのライブの発表から、札幌の様々なカルチャーに携わる人々を中心にざわついた「モリマンフェス」。

札幌の街の文化を陰で支えるモリマン。彼女らを慕う多くの人がこのイベントに注目し、ライブの夜を迎えるのに近づくたび、にわかに街が盛り上がり…

ついに開幕を迎えた「モリマンフェス」をsodane編集部がライブレポ!

そもそもモリマンとは

Sodane読者の中にはモリマンが地上波で全国に衝撃を与えていた時代を知らない方も多いのでは。そこでまずはモリマンの足跡をたどりたいと思う。

モリマンはホルスタイン・モリ夫と種馬マンの二人の道民が出会い1994年に結成されたコンビ。多くの大物芸人を輩出した銀座7丁目劇場での初舞台を経て、当時少なかった女性芸人として支持を獲得。1990年代の人気番組で、今を輝く芸人が当時登竜門的に出演していた「タモリのボキャブラ天国」への登場で一気にその知名度は全国区に。ロンドンブーツ1号2号との冠番組をはじめ全国ネットの番組に出演し、その体当たりな芸風で多くの笑いを生んだ。特に日本テレビ「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」での山崎邦正(当時、現 月亭邦正)との”しばき合い対決”は今での多くのファンの脳裏に残っていることだろう。

その功績から「たったそれだけの期間だったのか」と思う人も多いだろう3年半の東京生活ののち、地元北海道に拠点を移し、よしもとクリエイティブ・エージェンシー札幌事務所に所属。現在では、札幌のよしもと芸人の後輩のサポートはもちろん、ホルスタイン・モリ夫が手掛ける「糸」「サロ」の二軒のスナックではすすきのに立ち寄る様々な立場の人たちの憩いの場、そして出会いと成長の場を提供。数多くの飲食店をはじめ、札幌のカルチャーに関わる人たちを陰ながら支える姉さん的存在として多くの人から信頼を集めている。

モリマンフェス情報解禁~高まるイベントのへの期待

「そんなモリマンが結成30周年を迎え、記念ライブを開催する」という話題がすすきのを中心に盛り上がり始めたのが今年4月。

札幌の街中でも「モリマンフェス行く?!」という話題につながる会話も増え、前日には多くの飲食店のSNSからも「モリマンフェス参戦のため本日夜営業お休み」との投稿も目立って行った。

モリマンフェス当日

筆者がフェス会場Zepp札幌に到着したのは午後3時。すでにZepp札幌裏手の空き地まで入場待ちの列が伸び、開場とともに期待が高まった参加者の笑顔がはじけていった。

IMG_5616.jpeg

会場の正面玄関を飾る花に名前が並んだのは、出場ラストイヤーとなった昨年のM-1グランプリファイナリストに上り詰め衝撃のネタで話題に、そして全国区になる前の時代に札幌よしもとに所属しモリマンと時間をともにした「トム・ブラウン」、当日ライブで出演する「MAX」、そして札幌発、全国のヒップホップファンを魅了し続ける「THA BLUE HERB」の3組。

IMG_5613.jpeg

そして札幌のテレビ局各局。

IMG_5615.jpeg

3時40分にはオープニングアクトが始まり、物販やバーカウンターを物色している人たちも足早にフロアに向かっていった。

IMG_5619.jpeg

オープニングアクト

オープニングアクトのトップバッターを務めたのはモリ夫さんの経営するスナックでチーママを務める小西麻里菜。

mmfes0606_0244.JPG

Ⓒモリマンフェス

豪華バンド編成でのライブは2曲の披露だったが演奏の疾走感に小西麻里菜のかわいらしい声が映え、2曲目の「保護猫ミーム」ではコールアンドレスポンスで一気に会場に一体感が生まれた。

mmfes0606_0226.JPG

Ⓒモリマンフェス

そしてその一体感を引き継いで登場したのは、現在モリマンの二人が出演するHBC北海道放送の番組「土曜日のOne Love」で共演する5人組アイドル「One of One Love」。

mmfes0606_0385.JPG

Ⓒモリマンフェス

女性ファンからの声援も多く、番組のエンディングテーマも披露。

mmfes0606_0356.JPG

Ⓒモリマンフェス

そしてオープニングアクトのトリを務めたのは、1日限りの再結成!「B☆Luck」!

mmfes0606_0437.JPG

Ⓒモリマンフェス

20年前、uhb北海道文化放送の番組でモリマンの二人と共演したという彼らが、この日に17年前の解散以来に集結。活動当時からのファンも駆けつけメンバーごとのコールもぴったりとはまり、さらに会場を盛り上げた。

mmfes0606_0425.JPG

Ⓒモリマンフェス

モリマンも袖から投げキッス!!

開会宣言

しばしの準備時間の後に登場したのは、吉本興業株式会社副社長となった藤原寛氏。

mmfes0606_0604.JPG

Ⓒモリマンフェス

「戦友であり、仲間、そして家族…」と話し始めるも、しどろもどろになるたび「すみません…」と繰り返し、”ガキ使”でおなじみのキャラクターで笑いを誘ったが、その様子に耐えかねたモリマンの二人も登場。「モリマン、愛しています!」の声が開会宣言につながった。

mmfes0606_0624.JPG

Ⓒモリマンフェス

そしてフェスはいよいよライブアクトへ。

Tsukisamu Mutton Network

地元札幌のバンドTsukisamu Mutton Networkがライブアクトのトップバッターとして登場。

mmfes0606_0679.JPG

Ⓒモリマンフェス

圧倒的な音圧で会場の空気を一変させ、北海道日本ハムファイターズのユニフォームを着用したフロントマン青木亞一人が「俺たち札幌のバンドです!」という宣言に会場も熱い声援を送った。

mmfes0606_0827.JPG

Ⓒモリマンフェス

実はベースを務めるまひろは札幌よしもと所属の親子コンビ「リングリンデ」としても活動中。演奏後にはその絆もモリマンの二人から会場に告げられた。

番組コラボ企画

会場にプロジェクションで映し出された「オズブラウン」のロゴとともにオズワルドが登場。このライブでのオズワルドの様子が後日番組になるということで、この告知と合わせ、自身の仙台での単独ライブとスケジュールが重なり出演がかなわなかったトム・ブラウンがリモートで登場。

トム・ブラウンとモリマンとの絆を懐かしむ話題が一通り終わったところで、突然トム・ブラウンからのクイズコーナーへ。

両者ともに強めの下ネタを得意とすることもあり、ここでは書き表せない内容のクイズとなったが、観客も一体となって下品な言葉が飛び交うカオスに。詳細は後日放送の「オズブラウン」で(放送されるのか?)!

泉谷しげる

そんな狂った空気が充満した中に登場したのは、御年77歳の泉谷しげる。

mmfes0606_1069.JPG

Ⓒモリマンフェス

ギターを持ちかき鳴らし、叩き、声を張り上げるとその年齢を感じさせない迫力で一気に会場を覆った。

会場へ振付を伝えて盛り上がった「Y染色体のうた」はモリマンへのリスペクトもあったのかもしれない。さらに2022年末に引退を表明した吉田拓郎の「イメージの歌」をカバーし「これからもまだまだやってほしいということで」とエールを送り、「春夏秋冬」で来場者一人ひとりの、そしてモリマンがこれまで歩んできた道を肯定する詩に感動を生んだ。

mmfes0606_1246.JPG

Ⓒモリマンフェス

「やさしすぎるぜジジイ!」と声をかけたモリ夫さんからは、フジテレビの番組で泉谷さんと共演したことによって生まれた出会いと思い出が語られた。

mmfes0606_1423.JPG

この時点で時刻は午後6時30分。会場には次々とお客さんが集まり、スタンディングフロアはパンパンに。

札幌在住のモリマンと縁の深い芸人~オズワルド

つづいては芸人コーナー。モリマンの二人からの紹介で登場したのは札幌NSC3年目の「秘蔵」。短い持ち時間でも観客とのコールアンドレスポンスで会場を盛り上げた。

mmfes0606_1517.JPG

Ⓒモリマンフェス

続くのは「スキンヘッドカメラ」。得意の短歌の文字数漫才でモリマンにまつわる話題で笑いを生んだ。

mmfes0606_1563.JPG

Ⓒモリマンフェス

さらに札幌を代表するベテラン「すずらん」が登場。

mmfes0606_1621.JPG

Ⓒモリマンフェス

すずらんらしいテンション、そして「北海道ゲーム」で北海道にまつわる話題で笑いを提供。

このブロックのトリを務めたオズワルドは「あーゲーム」のネタを披露。

mmfes0606_1676.JPG

Ⓒモリマンフェス

すずらんとゲームネタ被りとなるも、さすがの実力で会場を笑いで包んだ。音楽もからむネタということもあり、このフェスに華を添えた。

MAX

そしてここで「ここからは踊ってください!」という声とともにMAXが登場。

mmfes0606_1701.JPG

Ⓒモリマンフェス

mmfes0606_1938.JPG

Ⓒモリマンフェス

Give me a Shake、Ride on timeといった往年の名曲に、モリマンからのたってのリクエストというTACATA'も披露し、幅広い年齢の客層となったフロアのテンションも4人の歌とダンスで最高潮に! 

mmfes0606_1810.JPG

Ⓒモリマンフェス

MCでは、モリマンとの出会いや東京での思い出が語られた。特にGive me a Shakeは出会った当時97年リリースの曲ということで30年近い歳月に思いをはせる一幕も。

mmfes0606_1952.JPG

Ⓒモリマンフェス

実はMAXも結成30周年ということで、全国ツアーの真っただ中。その中においてもこのモリマンフェスに出演ということで、絆の深さが感じられた。

お祝いムービー

ここで再び会場にはVTRがプロジェクションされ、登場したのは清水ミチコ。桃井かおりなどのモノマネでのメッセージに沸いた次に登場したのは野沢直子と夫のTora FujimotoのELECTRIC MACHINE GUN TITSの二人。東京時代のモリマンとの濃密な思い出が語られ、ロンドンブーツ1号2号の田村淳、田村亮からのメッセージが続き、岡村隆史、月亭邦正からのビデオメッセージも。

mmfes0606_2178.JPG

Ⓒモリマンフェス

特に”ガキ使”で共演した月亭邦正の登場には会場の期待も高まったが、部分部分で編集によるカット部分が多く、正直肩透かしに感じた部分もあったが、これはフェスのラストに続く壮大なフリなのであった…。

まちゃまちゃ

このVTRメッセージに続いて登場したのがモリマンの「一番最初にできた後輩」と言うまちゃまちゃ。

mmfes0606_2235.JPG

Ⓒモリマンフェス

手紙を読み上げるというスタイルでモリマンの二人の武勇伝を語り、自身の出囃子である「ラムのラブソング」を歌い上げた。

mmfes0606_2249.JPG

mmfes0606_2253.JPG

Ⓒモリマンフェス

黒猫同盟

続いての出番は札幌出身のミュージシャンでプロデューサーの上田ケンジと小泉今日子のデュオである黒猫同盟。

mmfes0606_2319.JPG

Ⓒモリマンフェス

キョンキョンの登場に会場が色めき立つ中、上田ケンジの6弦ウクレレ(ギタレレ)に乗せた小泉今日子のボーカルがこれまでのライブとは違うやさしい空気で会場を包みこんだ。

mmfes0606_2507.JPG

Ⓒモリマンフェス

数曲の披露のあと、この後トリを務める怒髪天のメンバーも登場してしまったり、サプライズでモリマンへの曲のプレゼントなどもあり、和やかな空気でフェスの終盤へ向かっていった。

mmfes0606_2979.JPG

Ⓒモリマンフェス

EXIT・タカアンドトシ

いよいよフェスも終盤に差し掛かり登場したのはEXIT。

mmfes0606_3029.JPG

Ⓒモリマンフェス

ボイパ(?)も絡めたネタで、音楽フェスらしい展開で会場のテンションを再び上げたと思えば、続くタカアンドトシも北海道ならではのネタで会場を笑いで包む。

mmfes0606_3302.JPG

Ⓒモリマンフェス

往年の「欧米か!」も"まさか"の使い方で笑いで会場のボルテージを最高潮へ!

mmfes0606_3389.JPG

怒髪天

ついにトリをつとめる怒髪天が登場。先ほど黒猫同盟で登場してしまった照れ隠しもありながら、増子さんの歌声で再度会場はロックな空気に!

mmfes0606_3760.JPG

Ⓒモリマンフェス

オトナノススメでは途中なんども曲を止めながらモリマンとの思い出話に。

mmfes0606_3900.JPG

Ⓒモリマンフェス

最終的にはモリマン自身が武勇伝を語るくだりも発生し、会場を爆笑に包みながら、「モリマン最高!」の歌詞ともにこの日の出演者が全員ステージ登場。華々しいフィナーレとなった。

R6KY4306.JPG

Ⓒモリマンフェス

最後はみんなで記念撮影、からの…!!!

最後は出演者、そして会場の全員との記念撮影。

KY2_4656.JPG

Ⓒモリマンフェス

タイムテーブル上は閉会宣言(22:00と表記されていたが、この時点で22:30を迎えようとしていた)というタイミングで再びステージの上にVTRのプロジェクションが!映し出されたのは先ほどのビデオメッセージで登場した月亭邦正。「俺もそこに参加したい」という言葉で会場を色めき立たせると「次回は絶対しばきに参加したる!」と宣戦布告!!とともに「2026年6月13日 次回モリマンフェス開催決定!」の文字が!

このような形で次回の開催が宣言された会場からは大拍手!とともにこの日の大団円を迎えたのであった。

公式サイトにもモリマンフェス2026の告知が登場!

札幌よしもとのサイトにも公式にモリマンフェス2026の告知が登場!

来年もZepp札幌で開催となるこのフェス、次回はいったいどんな出演者がラインアップされるのだろうか…!?

今年参加を見送ってしまった札幌の地元民、そして全国のモリマンファン各位。次回の開催は6月13日土曜日。

チケット代は十分元を取れるフェスだということは今回の参加で身に染みて感じた。

次回は今回の噂を聞きつけた人たちが殺到して人気チケットになるかも!?

まずはスケジュールを押さえて、チケット販売の開始を待とう!!

札幌よしもと公式ウェブサイト:https://sapporo.yoshimoto.co.jp/moriman-fes/

1

この記事を書いたのは

佐藤 巡

すすきの生まれすすきの育ち。
人知れず紡がれる街の人の息吹から、今日の街の出来事まで。
昼に夜に、うろうろ歩いてぶつかるあれこれ。俯瞰じゃ見えない街のドラマと酒飲み話、人気のお店のアレコレをお伝えします。