治療を始める前に仕事を辞めているひとがあとを絶たない・・・両側乳がんになりました

金銭的な理由でがん治療をあきらめ、治療を変更・断念したことはありますか?

先日、国の調査、がん患者体験調査が公開されました。治療と生活、就労など様々な視点からの設問を医療者と患者・患者家族などで知恵を寄せ合い作成、地域の格差もなくしたい、と工夫もされて今回調査が行われました。

いろんな視点からこの調査を読み解けるわけですが、私が気にし続けているのはがんと就労、です。

金銭的な負担により生活に影響があったと回答した人は24.2%でした。

https://www.ncc.go.jp/jp/icc/policy-evaluation/project/010/2023/index.html

やはり、影響が出ているといえるのではないでしょうか?経済的要件はがん治療にはつきもの、です。全国のデータですが、診断時に収入のある仕事をしていた人は44.1%。これらの人のうち、がん治療のために休職・休業した人は53.4%、退職・廃業した人は19.4%、2割です。

このおよそ2割の退職・廃業した人のうち、半数を超える58.3%が治療開始前に退職・廃業していました。この数字をどう見るか、はこれからですけれども事情はあろうとも、なぜ先に辞める、という決断になったのだろうかと思います。治療が進歩してきた今、がんとともに生きる時代、なのにです。周囲に止める、思いとどまる、説明をする、ということ、理解をしてもらう、ということがご本人にも、労務・会社側にも必要なのではないでしょうか?

一方で辞めなかった方々、職場でがんと診断されたことを話した人は89.0%、治療と仕事の両立のために社内制度を利用した人は70.6%、職場で勤務上の配慮があったと思う人は74.5%でした。

一方で治療開始前に医療スタッフから就労継続についての話があった人は44.0%でした。ここはもっと増えるべき、と思います。

是非みなさんに一度結果をご覧いただき、自分がもし、誰かがもし、、の視点で考えていただきたいと思うのです。

がんとともに、、、。

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この記事を書いたのは

阿久津友紀

乳がん患者さんが治療中に被災したら? 『防災の心がまえ』をもとに『女性の病と防災』を考える おっぱい2つとってみた作者とHTB森アナウンサーが本音トーク 
https://youtu.be/AO8Xzebt0Ys

『おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える(北海道新聞社刊)10月6日発売

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第4弾の”がん患者さんとココロ” 北海道の斗南病院の精神科長で登録精神腫瘍医の上村先生に伺いました。アーカイブは
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【乳がん】おっぱい2つとってみた

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