全国からファンが訪れる北海道十勝、豊頃町の「ハルニレの木」。この日も大阪からのゲストが

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7月13日(日)午前4時、ハルニレの前で声をかけられました。「浦島さんじゃないですか?」。声の主は、大阪から来たTさん。話を聞くと、筋金入りのハルニレファンで、私のブログを毎日読んでくれているとのこと。

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1982年、ハルニレのレジェンド・姉崎一馬さんの写真絵本『はるにれ』(福音館書店)でこの木の存在を知ったそうです。今でもその本を2冊所持していて、「1冊は実際に見るため、もう1冊は飾るため」とのことでした。もちろん、父・甲一の写真集も、私のものも持っていました。

2013年からは、年に1〜2回のペースで毎年ハルニレを訪れているそうです。写真はスマホで撮る程度とのことですが、何より「ハルニレのもとで過ごす時間」が好きなのだとか。今日も朝4時から夕方まで、ほぼ1日ここで過ごす予定とのことでした。

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これまで数多くのハルニレファンに出会ってきましたが、Tさんはその中でも“横綱クラス”。ただ、これまで冬のハルニレは見たことがないそうです。「冬道の運転が難しいので…」と話していましたが、それでも「樹氷をまとったハルニレや、クリスマスの時期にライトアップされたハルニレをいつか見たい」と夢を語ってくれました。きっと近いうちに、その夢も叶うことでしょう。

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私は仕事の関係で6時30分にはハルニレを後にして帯広に戻りましたが、Tさんからのメールによると、青空が出てきたのは9時30分ごろだったそうです。誰もいない「はるにれ写真ギャラリー」を独占して、ゆっくり楽しんだとのことでした。

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ギャラリーに設置されている「はるにれノート」には、それぞれの“ハルニレストーリー”が綴られています。たくさんのファンを持つハルニレは、なんて幸せな木なんでしょう。そして、そんなハルニレを愛する皆さんも、幸せ者ですね。もちろん、私も!

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この記事を書いたのは

浦島久(うらしま・ひさし)

1952年北海道豊頃町生まれ。小樽商科大学(経営学)卒、帯広畜産大学修士課程(農業経済)修了。松下電器産業(現パナソニック)勤務を経て、1977年に北海道へUターン。現在、ジョイ・イングリッシュ・アカデミー学院長、小樽商科大学特認教授、札幌大学客員教授、豊頃町観光大使。

著書に『音読JAPAN』(IBC)、『自分のことを1分間英語で話してみる』(共著・KADOKAWA)など多数。写真集に『Jewelry Ice』(十勝毎日新聞社)、『ハルニレ』(IBC)。ハルニレの撮影をライフワークとし、ジュエリーアイスの命名者でもある。趣味は風景写真、ジャズ、カーリング(世界シニアカーリング選手権2009・2010・2013・2014・2018出場)。