住宅地に出没するクマ 9月法改正で市街地での銃駆除が可能に 課題と対策は?
2025.07.15
住宅地に出没するクマ市街地でのクマの駆除については9月から法律が変わり、市町村の判断で銃を使って駆除ができるようになります。
今回、クマの被害があった福島町三岳地区は、周囲を山に囲まれた住宅街。
いまの鳥獣保護管理法ではクマが市街地に出没した場合でも猟銃を使うことは原則、禁止されています。
ただ、ここ数年、人間の生活圏でのクマなどの出没が多発。4年前には札幌市東区の住宅街にもクマが現れ、4人がケガをしました。
環境省 浅尾慶一郎大臣「近年の人身被害の発生をうけ、人命を守るための対策も重要と考えています」
国は法律を改正し、9月から市街地でも銃を使いクマを捕獲できるようになります。これについて、環境省は今月8日にガイドラインを公表し生活圏での猟銃使用について4つの条件を挙げています。
住宅や道路など人の生活圏に侵入していること。人への危害を防止する措置が緊急に必要であること。捕獲が銃猟以外の方法では困難であること。銃猟によって人の命や体に危害が及ぶ恐れがないこと。
これらの条件をすべて満たす場合に、市町村の責任で発砲が可能になります。ハンターは・・・
北海道猟友会札幌支部 玉木康雄理事「今までに比べれば格段にミッションの発生から結果に至るまでの動静が短くなった。非常に自由度は高くなったので、我々がやりやすくはなったと思っています」
ただ、生活圏での発砲は最終的には市町村長の判断となります。クマに命中せず流れ弾が市街地を飛んでしまったら…。住民への避難など市町村側の負担が重くなります。
専門家は…
酪農学園大学 佐藤喜和教授)「事前に警察と役場市町村と捕獲に従事される方が十分コミュニケーションをとって役割分担を明確にしておくとか、想定訓練をし、きちんと行うことが大事になる」