落語も文筆も注目の落語家!春風亭昇羊さんが札幌「だるま寄席」に11月15日に登場

注目の落語家・春風亭昇羊さんが3年ぶりに札幌に!

賞レースでの熱演でも注目される落語家・春風亭昇羊さんが札幌で高座に上がります。『第二十三回だるま寄席』。2025年11月15日(土)。会場は札幌平岸の「ダルマホール」。

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きょうのSODANEは実力派の二ツ目・春風亭昇羊さんにインタビュー。去年の幕別公演以来の北海道はやはり「食べ物が楽しみ」だという昇羊さんにその意気込みを伺いました。

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春風亭昇羊(しょうよう)さん

1991年1月17日横浜生まれの34歳。2012年春風亭昇太師匠に6番弟子として入門。2016年二ツ目昇進。2023年、2025年NHK新人落語大賞ファイナリスト。好きな食べ物は蕎麦、うどん、甘味、さくらんぼ。好きな飲み物は水。作家の町田康さんを敬愛。趣味は読書、古着。初めての海外渡航を綴った初めてのエッセイ『ひつじ旅 落語家欧州紀行』を出版した。

春風亭昇羊インタビュー

本「ひつじ旅」が大好評

― 近況はいかがですか?

昇羊:今年の1月に『ひつじ旅 〜落語家欧州紀行〜』という本を自費出版で出したんです。思いのほか反響があって、文筆の仕事の依頼も増えて。それがすごい嬉しくて。また来年も出版します。内容は地元の横浜のことをあまり知らないのとお酒が弱いので強くなりたいなって思って2年前から横浜で飲み歩きを始めたんです。それをまとめたものになります。

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― 『ひつじ旅』は独特の人間観察が面白かった!

昇羊:ありがとうございます。自分の頭の中のことを書きました。ある先輩から「ようやくおまえが何を考えてるのかが少しわかった気がする 」と言われました。

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「ひつじ旅」詳細はこちら!:https://shoyo.booth.pm/

大の古着好き!

― 古着をテーマに Instagram を頻繁にUPされて。POPEYEでも紹介されましたね。

昇羊:POPEYEのWebサイトのTOWNTALKというコラム企画で古着について書かせていただきました。紙面でも古着特集があったのですが、写真を撮って載せていただきました。 Instagram は始めて2年ぐらいになるんですけど続けていて良かったなって思いました。

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POPEYEコラム:https://popeyemagazine.jp/post-251796/

― 編集がまたオモシロイ(笑)

昇羊::3~4秒にまとめることは意識してます。カメラの前を横切るだけなんですけど。それならなんか楽だなと思って。それで毎日やってます。本にしてもインスタにしても続けていけたらなと思います。  

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賞レ―スで大健闘!!

― 今年の「NHK新人落語大賞」で本戦ファイナリストとして注目されました。

昇羊:一昨年初めて出た時は出られると思ってなかった。生放送で自分の落語をテレビで観てもらえるということが嬉しくて、心から楽しめたんです。

― 1年ぶり2度目の本戦進出で「権助提灯」で3位と大健闘!

昇羊:今年は変に自信があったのか、本戦には絶対行くと思ってたんですよ。一昨年本戦に行ってるんで今年は絶対優勝したいと。優勝できる自信もあったんですよね。

それが実際に本番で落語やった時に、お客様は凄い盛り上がって楽しんでくれてはいたと思うんですけど。帰って録画したのを見たら、自分自身全然楽しめてなかったんですよ。自分で映像を見て気づいて。凄いショックで2、3日引きずりました。変に自分にプレッシャーをかけてそれに負けてた感じがして。「この程度なのか俺は...」と思って。反省というか振り返ってみて感じましたね。

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撮影:武藤奈緒美

― 確実にステップアップされた!

昇羊:ありがとうございます。せっかく出るからには勝てるような落語がしたいなって思いました。

― 小痴楽師匠のラジオで、三度目の本戦挑戦で優勝した春風亭一花さんが「みんなイケると思っていた。緊張感があった」と

昇羊:緊張感ありましたね。一花さんは去年勝てなかったっていうのはすごいショックだったみたいで。で、僕も去年本戦に行けなかったのが凄いショックで。まぁそれぞれのいろんな想いがやっぱりあって。

賞レ―ス秘話

昇羊:打ち上げに出て、帰り新大阪の駅で僕と一花さんとかしめさんと3人で。じゃあここで解散にしましょうって言って。解散する間際に一花さんが手を差し伸べてきたんですよ。「えっ」と思って。で、なぜか握手して。その時になんかこう、言葉にはしなかったんですけど。優勝した人を目の前にして悔しがってる僕の気持ちを一花さんはすごい分かってくれてて、一花さん自身も3年連続で本戦に行ってようやく優勝することができたっていう想いとか、いろんな想いが溢れ出ての握手だったと思うんですけど。で、その時は自然な流れだったんですけど、僕、ハグしたんですよ、一花さんと。その時はお互いの想いを理解しあって自然にハグしたんはずなんですけど、今考えたら「あれ何のハグだったんだろう」って(笑)

なので、新大阪の改札前で抱き合ってる二人をかしめさんがただ見てるっていう謎の時間がちょっとありました(笑)。

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一花さん、宮治師匠と (TBSラジオ「桂宮治 これが宮治でございます」で春風亭一花さんと大会秘話を激白!)

― 「楽しんで落語ができる」という点では昇太師匠が参考になりますよね?

昇羊: 本当そうですよね。自分が芸歴を積み重ねていくにつれて師匠の凄さっていうのを感じます。今考えると前座のときはそんなに凄さが分かってなかったのかもしれません。ここだけの話ですが。

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― 昇羊さんは真面目!昇太師匠の柔軟さが備われば怖いものなしでは?

昇羊:僕真面目なんですよ。良くも悪くも(笑)

昇太一門三人での高座は「二度とない」

― 札幌での高座は?

昇羊:兄弟弟子の昇也師匠の披露目興行で3年前に『福北寄席』に出たことがあります。

― 『だるま寄席』はどんな会に?

昇羊: 昇太一門の弟子が三人で出演するということってあまりないですし、しかも東京以外だとより珍しいので。それぞれの違いを楽しんでいただけたらなと思います。僕と昇市と昇咲という三人が揃うことは二度とないので見に来てください(笑)

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― 弟弟子の昇咲さん、昇市さんはどんな方ですか?

昇羊:昇咲は新作落語をとにかく作って頑張ってます。大変な作業だと思うんです、新作落語は作り続けないと、評価を得られにくい。その道を選んだ時点で尊敬してます。だるま寄席でもおそらく新作をやるので楽しみです。日芸の出身で、まさに日芸っぽいって言われてます。

― 日大芸術学部と言えば立川志らく師匠、春風亭一之輔師匠、高田文夫先生、etc…

昇羊:僕は日芸ぽさっていうのはちょっと分からないんですけど。分かる人はもうみんな「日芸っぽいね」って。

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― 昇市さんは?

昇羊:昇市は楽屋のお喋りがめちゃくちゃ面白いんですよ。もちろん落語も面白いんですけど。舞台よりもちょっとだけ舞台袖の方が面白いです(笑)兼好師匠から「『袖真打』だね」って言われてました。舞台袖ではもう真打らしいです。

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昇市とは岩手県の岩泉に3泊4日でこないだ行ってきて。岩泉には河童を見た人がいるんですよ。

― 河童を見た人?!

昇羊: 河童を見た人にインタビューをしてまとめた本があって。高橋貞子さんっていう人の『河童を見た人びと』という本なんですけど。30年前に出た本で古本屋でたまたま見て読んですごい面白かったんです。それで僕も河童を見た人に話を聞きに行きたいと思って。凄い楽しい3泊4日になりました。なので、今回の北海道の旅も楽しみです。

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― 『だるま寄席』は2023年から今回で二十三回目だそうです

昇羊:柳家花いち兄さんからご紹介いただいて不思議なご縁でメンバーが決まりました。たまたま仲の良い三人なのでよかったです。花いち兄さんに感謝の念を忘れず、日々生きていきたいなと思います。
 
― 昇羊さんといえば女性役に定評がある!2月関内ホールの独演会での『宮戸川』も凄かった。落語大賞でも一花さんが「昇羊兄さんの絵力が凄すぎる」と絶賛されています。

昇羊: 僕は別に意識してないんです。女性の役を演じたときの方が反響が多いので、女の人を演じることは多いんですけど。自分では決して女性役が得意だとか、女の人を演じる時にこう意識してますとかは、一切ないです。年齢と共に良い悪いも変わっていくでしょうし。

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― 共演する弟弟子についてはなにかあれば!

昇羊: 敢えて言うのであれば「おまえたち、後輩なんだから先輩を気持ちよくさせろよ」ってことですかね。「笑いも取りすぎないように」とも言っておきます。「俺が一番受ける状況を作れよ」ってことです。大事なのは。そこだけ気を付けてくれれば。

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撮影:武藤奈緒美

第23回だるま寄席

日時:11月15日(土)15:00-17:15 

会場:札幌市豊平区平岸2-4 DARUMAHall(だるまホール)

出演:春風亭昇羊 春風亭昇市 春風亭昇咲 キリガミストちあき やすと横澤さん

入場料:3,000円 

お問い合わせ:daruma10q@gmail.com

ご予約はイベントウェブサイトから可能です:https://daruma-hiragishi.jp/daruma10q/ 

道新プレイガイドでも好評販売中:https://doshin-playguide.jp/ticket/detail/655

春風亭昇羊Instagram:https://www.instagram.com/hitsujirakugo/ 

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この記事を書いたのは

SODANE編集部

SODANE編集部です。
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