「甘いもの」は敵か味方か?心と体を整えるための賢い食べ方 | HTB「イチモニ!」健康けっこう!調べ隊

「疲れたときには甘いものが欲しくなる」――。この欲求には、私たちの脳と体が発する切実なサインが隠されています。しかし、その付き合い方を一歩間違えると、健康を損なうリスクにもなり得ます。

今回は、天使大学客員教授の山口敦子先生(管理栄養士)に、甘いものが心身に与えるメカニズムと、健康を維持しながら楽しむためのコツを取材しました。

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なぜ疲れると「甘いもの」が欲しくなるのか?

疲労時やストレスを感じているときに甘いものを欲するのは、脳からのSOS信号です。山口先生はそのメカニズムを次のように語ります。

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「脳は甘いものなどに含まれるブドウ糖をエネルギーにして使っています。ですから、疲れてくると脳は『ブドウ糖が足りないよ』と指令を出すんです。それで甘いものを食べて補給しようとするわけですね」

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また、精神的な安らぎを求めるのも脳の働きによるものだといいます。

「脳がストレスを感じているときにも、甘いものが食べたくなると思います。食べることで『幸せホルモン』と言われているセロトニンが分泌され、それによってストレスが和らぐのです」

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知っておきたい「甘いもの」のデメリットと注意点

心を満たしてくれる甘いものですが、食べるタイミングや量を誤ると体に悪影響を及ぼします。

特に注意したいのが、寝る直前の摂取です。山口先生は注意を促します。

「夜遅く、例えば寝る前にたくさん甘いものを食べてあとは寝るだけ、となるとエネルギーを消費しません。すると、甘いものの中に入っている糖質が脂肪に変わり、体に蓄積されてしまうんです」

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さらに、たくさん食べると当然エネルギーが高くなりますので、肥満のリスクが高まるとともにニキビなどのお肌のトラブルの原因にもなるとのこと。

血糖値の急激な変化

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糖質の過剰摂取によって血糖値が高い状態が続くと、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの重大な疾患リスクを高める恐れがあります。

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一方で、血糖値が基準値より低くなる「低血糖」の状態についても、山口先生は警鐘を鳴らします。

「低血糖になると、手の震えや脱力感、疲労感、けいれんなどの症状が出ることがあります。もし、いつもの自分と違うなと感じたときは、すぐに体内に吸収されるブドウ糖のタブレットや、脂質を含まない飴などを口に含んでください。脂質は吸収を遅らせてしまうので、脂質のない飴を選ぶのがポイントです」

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「チョコレート」を健康的に食べるには

甘いものの中でも、特に健康面で注目されているのがチョコレートです。山口先生によると、チョコレートには多様な健康メリットが秘められています。

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「カカオポリフェノール」は抗酸化作用が強く、体内で発生する活性酸素の働きを弱めてくれます。これによって動脈硬化を予防してくれる働きがあります。「テオブロミン」はチョコレートの苦味成分の一つですが、疲労を回復したり、リラックス効果、自律神経を整えると言われています。

また、チョコレートには体内の酵素の働きを助けるマグネシウムや、味覚を維持する働きを持つ亜鉛などのミネラルが含まれています。

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カカオ含有量に注目し、栄養を考えてチョコレートを食べるならカカオ含有量70%以上の『高カカオチョコレート』がおすすめ。

さらに、ポリフェノールは水溶性なので、たくさん食べても体に蓄積されないんです。ですから、1日約25g(1個約5gのものを5回程度)を、何回かに分けて少しずつ召し上がるのが効果的です。

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この記事を書いたのは

イチモニ!健康けっこう!調べ隊

天使大学とイオン北海道、HTBは、北海道民の健康に寄り添い、道民の課題を解決するための共同プロジェクトとして「どうみん健康化計画」を立ち上げました。その活動の第一歩として、健康にかかわる情報を道民のみなさんにお届けするイチモニ!の特集「健康けっこう!調べ隊」のコーナーを月に1回お送りしています。

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