がんは、遠い話じゃない。函館のみなさんへ。コラム:両側乳がんになりました

「ほぼほぼがんです。可及的すみやかに再検査を受けてください。」

そう検診で告げられた日のことを、私は今でも鮮明に覚えています。

HTBで長年、報道やドキュメンタリー制作に携わり、がん患者の取材も数多く行ってきました。乳がんについても取材を続け、「知っているつもり」でいました。

それでも、46歳で両側乳がんと診断されたときは、頭が真っ白になりました。

治療のこと、仕事のこと、家族のこと。

これまで取材で見聞きしてきたことが、一気に「自分ごと」として押し寄せてきたのです。

だからこそ、何度でも伝えたいことがあります。

それは、「知ること」が行動の第一歩になるということです。

「知ること」の一歩が検診、というわけですが、がん検診率は北海道は全国と比べて高くありません。

函館市のがん検診受診率をご存じですか?

がんは誰にでも起こりうる病気です。

しかし、早期発見・早期治療によって治療の選択肢が広がり、仕事や家庭生活を続けながら向き合うこともできる時代になっています。

そのために欠かせないのが「がん検診」です。

今回お邪魔する、函館市からご提供いただいたデータによると、市のがん検診受診率は以下のとおりです。

がん種

受診率

胃がん検診

2.8%

肺がん検診

4.6%

大腸がん検診

4.6%

乳がん検診

12.0%

子宮がん検診

14.7%

※出典:厚生労働省「地域保健・健康増進事業報告」(令和6年度)

函館市でも、がん検診の受診率向上は大きな課題となっています。

私自身、乳がんを経験した者として、みなさんに受診してもらうにはどうしたらいいのだろう、と常日頃思っています。

早期発見が治療の選択肢を大きく広げることは、多くの研究や医療現場で示されています。

「自分は大丈夫」と思っているあなたにこそ、まず検診に行ってほしいのです。

「がんを知る教室」函館を開催

日程:2026724日(金)・25日(土)・26日(日)
会場:グランディールイチイ 催事場(函館市)
入場:無料・予約不要

函館市のグランディールイチイ催事場で行われる「がんを知る教室」にご協力することになりました。

小さなお子さんから大人の方まで、がんや健康について楽しく学べるイベントとのこと。クイズや展示など見て触れて学べるコンテンツに加え、がんを経験した患者(私!)や東京大学医学部附属病院放射線治療部門特別顧問がん診療医の中川先生によるお話もあります。

25日(土)には、HTBのマスコットキャラクターでおなじみの onちゃん も会場に登場!

地域の学生ボランティアも参加し、あたたかな交流の場になればと願っています。

講演では

  • がん検診はなぜ大事なの?
  • 身近な人ががんになったら、どう接すればいい?

など、どなたにでもわかりやすいように、難しすぎない身の回りの話を中心にお伝えしたいと思います。

治療中の生活を支える函館市のアピアランスケア

がん治療では、病気そのものだけでなく、外見の変化に悩まれる方も少なくありません。

函館市では、がん治療による脱毛や乳房切除などに対応するため、医療用補正具を必要とされた方に対し、購入費を助成する制度を設けています。

対象

函館市民で、がん治療に起因して脱毛または乳房切除をした方

助成内容

医療用ウィッグおよび胸部補正具について、購入費用の2分の1を助成(上限2万円)

※令和74月から胸部補正具も対象となりました。
購入日の翌日から1年以内に申請が必要です。

こうした制度を知ることも、安心して治療と向き合うための大切な一歩ではないかと思います。

喫煙とCOPDについても考えてみませんか

函館市が特に力を入れているテーマのひとつが、「喫煙とCOPD(慢性閉塞性肺疾患)」だそうです。

COPDは主にタバコの煙などの有害物質を長期間吸い込むことで肺が傷つき、呼吸がしづらくなる病気です。

初期は症状が少なく、気づかないうちに進行することもあります。

また、函館市が紹介している海外の研究では、肺がん発症率は健常者の2.0%に対し、COPD患者では8.8%と報告されています。

現在の喫煙習慣だけでなく、過去の喫煙や受動喫煙もCOPDの危険因子とされています。

「吸っていたのは昔だから大丈夫」ではなく、自分の肺の健康について考えることも大切です。

函館市の肺がん検診受診率は4.6%。

まずは、自分の体の状態を知ることから始めてみませんか。

私ががんを経験、そして周りの患者さんと接することで感じたのは、

「知っていれば、もっと早く動けたかもしれない」。

がんは知らないとジャッジもチョイスもできません。

 

がんは決して特別な誰かだけの問題ではありません。

この教室が、いまお読みくださっている方や大切な人の健康について考える「最初の一歩」になればと思います。

ぜひご家族・ご友人と一緒に、お気軽に立ち寄ってみてください。

私も、onちゃん も会場でお待ちしています!

※本記事は、函館市より提供いただいたがん検診受診率データ、アピアランスケア助成制度およびCOPD啓発情報を参考に作成しています。

「がんを知る教室」函館

■開催日時
2026
724()25()26()
11:00
18:00

■会場
グランディールイチイ 地下1階 催事場
041-0806
北海道函館市美原1丁目31

内容(予定)

【がんの授業(講演)】
725() 16:0017:00(予定)
HTB
北海道テレビ
ウェルビーイング・コンプライアンス統括室 部長
阿久津友紀

726() 14:0015:00(予定)
東京大学医学部附属病院 放射線治療部門 特別顧問/がん診療医
中川恵一

【写真撮影会】
725()
on
ちゃん写真撮影会 13:00~ 15:00(予定)

【会場コンテンツ】
・がんを知るクイズ
 見て・触って、大人も子どもも「がん」を学ぼう

・小児がん患児作品展示

入場者プレゼント
・大人も子どももがんを知る本

・子どもも学べる人体パズル

参加
入場無料/申込不要

主催
アフラック生命保険株式会社

イベント内容は変更となる場合があります。

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この記事を書いたのは

阿久津友紀

乳がん患者さんが治療中に被災したら? 『防災の心がまえ』をもとに『女性の病と防災』を考える おっぱい2つとってみた作者とHTB森アナウンサーが本音トーク 
https://youtu.be/AO8Xzebt0Ys

『おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える(北海道新聞社刊)10月6日発売

おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える

「LINE特集 「失われる自分らしさ」。乳がんになった私たちの3年間。例え、心が折れそうでも…」
https://news.line.me/detail/oa-htbnews/bt2o2l9r6cfc

YouTubeで乳がんについて配信しています!

ピンクリボントーク【ホルモン治療の副作用と簡単ヨガ】 
https://youtu.be/gOOiLPH-n2I

温泉ソムリエも取得しました!

『アピアランスケアを考える』
https://youtu.be/3qVd1xXFvaU

ピンクリボントーク 患者と家族と社会 ~生きてくのに必要なコト~
アーカイブ配信:無料
https://youtu.be/PS4eJMy4GcY

第4弾の”がん患者さんとココロ” 北海道の斗南病院の精神科長で登録精神腫瘍医の上村先生に伺いました。アーカイブは
https://youtu.be/D-j4RrGSgkw

これまでの動画は・・・
【乳がん】おっぱい2つとってみた

HTBノンフィクション おっぱい2つとってみた
【2020年日本民間放送連盟賞 番組部門 テレビ報道番組優秀賞受賞】
【2020年ギャラクシー賞 奨励賞】

HTBonデマンドで無料配信中!
https://www.hod.htb.co.jp/pg_nf/pg_id_nf006

テレメンタリー2020『おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~』年間最優秀賞 
ギャラクシー賞・選奨(報道活動部門)/民放連 放送と公共性 優秀賞
活動の一部は・・・
youtubeLIVEでピンクリボントーク① 見逃し配信中!
https://sciencefestival.jp/event/breast-cancer/