【旭川】「ななかまど」の香りに乗せて届ける故郷への想い――俳優・小野匠さんが挑む、旭川の未利用資源を活用した「scent of hometown」
2026.08.27
こんにちは!HTBアナウンサーの森さやかです。
今回ご紹介するのは、旭川市出身の俳優であり、「旭川観光大使」や「ほっかいどう応援団会議アンバサダー」としても幅広く活躍されている小野匠(おのしょう)さん(33歳)。
俳優として活躍されている小野さんですが、実は今、地元・旭川の街頭を彩るシンボルツリー「ななかまど」の廃材・剪定材から生まれた新しいフレグランスプロジェクト「scent of hometown(セント・オブ・ホームタウン)」の立ち上げにも関わり、現在はプロジェクトのアンバサダーを務めています。
札幌で開催されたポップアップショップにお邪魔し、小野さんに取り組みやその想いを伺いました!
99%が「ななかまど」――地域のシンボルを極限まで詰めた香り
旭川市内に約9,000本もあり、市民にとって親しみ深いシンボルツリー「ななかまど」
花言葉は「私はあなたを守ります」
ななかまどは、厳しい冬を迎える北海道で真っ赤な実をつけ、雪の中でも力強く佇んでいます。街や人々を静かに見守り、包み込むような温かさがあって、どこか「母の無償の愛」を思わせます。
完成したスプレーは、成分の99%が「旭川産ななかまど」の芳香蒸留水と精油で出来ており、まさに旭川の自然そのものを閉じ込めたような贅沢な仕上がり。
実際にシュッとひと吹き試させていただくと……
あんずやバラを思わせる甘く優しい香りと、森の中にいるようなフレッシュでグリーンな香りがふわりと広がります。お部屋や布製品に軽くスプレーするだけで、一気に心がほぐれるようなやさしい空間に包まれました。
フレグランスの製造販売は地元の事業者「waft株式会社」が行い、旭川観光大使である小野さんは、このプロジェクトの立ち上げから関わり、取り組みや魅力を発信するアンバサダーとして活躍しています。
また、旭川工業高等専門学校と共同で成分分析を行う産学連携にも取り組んでおり、今後は製造、流通、販売に関わる人を増やし、雇用機会の創出など地域課題の解決にもつながることを目指しています。

理学療法士の道から、俳優・エンタメの世界へ
爽やかな笑顔で迎えてくださった小野さんですが、実はこれまでの経歴がとても異色でドラマチックです。
旭川で18歳まで過ごした後、札幌の専門学校へ進学。23歳までは理学療法士を目指し、国家資格を取得されました。しかし、専門学校2年生の時に受けたオーディションをきっかけに、幼い頃からの夢であった「エンターテインメント」の世界へ挑戦することを決意。
上京してからの9年間、俳優としてのキャリアを精力的に積み重ねます。
「一度離れて東京にいるからこそ強く感じるようになったのが、故郷・旭川のことでした」と小野さんは振り返ります。
3年前に旭川観光大使に就任してからは、大好きな北海道・旭川の豊かな自然や魅力をPRする活動に力を入れてきました。「これからは役者としての活動はもちろん、もっと深く『まちづくり』にも関わっていきたい」――そんな熱い想いが、今回のプロジェクトの原動力になっています。
「私がこのブランドを通して大切にしているのは、身近にあるものの価値を改めて見つめ、それを地域の文化や観光の価値としてどのように表現するか、そして環境課題の解決とどう両立させていくか、ということです。
身近にあるものの価値を再発見することと、映画やドラマで描かれる物語が作品になっていくことには、どこか通じるものが
あると感じています。
旭川観光大使への就任と林業のフィールドワークをきっかけに、観光と地域の自然資源を掛け合わせ、ななかまどを使ったものづくりをプロデュースしました。」
と、小野さんがこのプロジェクトに込めた自身の想いを語ってくれました。
インタビューで心に残った、小野さんの言葉
小野さんとお話しする中で、表現者として、そして地域と向き合う人間としての深みを感じる言葉がとても印象的でした。
「役者・俳優の仕事を通して『一度自分をゼロにして向き合うこと』の大切さを学びました」
余計な固定観念や身にまとったものを一度手放し、素の自分になって目の前の役柄や課題と向き合う――。
その経験と視点があったからこそ、故郷の「捨てられてしまう自然」にもまっさらな目線で向き合い、持続可能なスキームを生み出せたのかもしれません。
また、自然や林業の現場と向き合う中で、こんな言葉も共有してくれました。
「東京にいると『明日でいいかな』と思ってしまうようなことも、林業の世界では『今日やることが、未来の明日に繋がっている』んですよね」
林業や自然に向き合う中で覚えた「当たり前を見直し」、「当たり前に感謝する」という感覚。自分自身を振り返る時に、いつも根底にあったのは故郷・旭川の存在でした。
「香りという感覚的なツールを通して、ぼんやりとした地域の記憶や風景を思い起こしてほしい。『また旭川を訪れたい』と思ってもらえるきっかけになれば嬉しいです」
雪の中で真っ赤に輝く「ななかまど」の香り。旭川から届いた、優しさと循環の物語
今回の札幌でのポップアップショップは8月31日までですが、ななかまどの香りを試してみたい!という方は、ぜひ旭川へ足を運んだ際にチェックしてみてください。
現在は旭川空港、旭川駅、道の駅あさひかわなどで販売されています。
「ほっかいどう応援団会議アンバサダー」として、エンタメの力と地域への愛を掛け合わせながら新しい風を吹かせる姿は、とてもパワフルでしなやかでした。
旭川の自然と小野さんの熱い想いが99%凝縮された「ななかまど」の香り。
みなさんもぜひ、手にとってみてはいかがでしょうか?
公式ページ
https://nanakamadoasahikawa.com/
Instagram
scent_of__hometown
https://www.instagram.com/scent_of__hometown/
