日向坂46(以下日向坂)は9月15月~10月20日に渡り、全国アリーナツアー『全国おひさま化計画 2021』を開催。昨日のファイナル公演にてツアーを完走した。「けやき坂46」から「日向坂46」に改名後初となる全国ツアー。未だ制限の残る中とは言え、有観客で行った全国ツアーは、グループの新たな一歩を間違いなく刻む時間となった。
「21」人で挑むツアー
現在休養中の小坂菜緒への想いをステージセット上に携えながら、「21」人で全国ツアーに挑んだ彼女たち。加藤史帆をセンターとしてリリースされた『君しか勝たん』、そして金村美玖がセンターを務める最新シングル『ってか』の楽曲を含む、彼女たちの代表曲が所狭しと並んだセットリストで本ツアーは行われた。
本公演では新衣装に加え、『こんなに好きになっちゃっていいの?』や『ソンナコトナイヨ』といったシングル時代の衣装も登場。彼女たちらしいコミカルなステージセットと共に、視覚的にも鮮やかにステージを彩った。
そして、全体を通してまず感じたのは、明らかに新三期生の3人の存在感が増していたこと。以前は未参加だった、加入前の代表曲である“キュン”や“ドレミソラシド”にも登場し、彼女たちにとって初の全国ツアーは、間違いなくグループでの存在感とライヴ力をもたらした素晴らしい経験となったようだ。
小坂の代理でセンターを務めたメンバーも堂々と楽曲を乗りこなし、久々の全国ツアーは新三期生をはじめとして、彼女たちグループ全体の強度をひとつ上に引き上げる時間となったに違いない。
『ってか』が描いた「深化」と「強さ」
日向坂46の表題曲は、基本的には男性目線での楽曲が多い。“アザトカワイイ”に代表されるように、いわゆる「カワイイ」女性に対する想いを弾けるような青春感と共に披露してきた。「ハッピーオーラ」というグループテーマに象徴されるように、彼女たちは世の中には持ち前の明るさも相まって、ポップな存在として認識されているはずだ。
しかし、最新のパイロットソングである“ってか”は一線を画す。女性目線で綴られた本楽曲は、<可愛いから好きになったなんて/喜ぶとでも思ってるの?/他の誰かには絶対にない/そんな魅力とか見つけて>といった一節からもわかるように、見た目だけの評価だけじゃ物足りないという、さらなる願いを放つ。ライヴでは定番となっている“My fans”にも滲み出ているような感情ではあるが、改名後、加速度的に知名度を広げてきた彼女たちが「今」歌うからこそ、この言葉は強い。より一層、自分たちを深く愛して欲しいと大きく宣言できるまでの位置に、彼女たちは間違いなく到達したと言えるだろう。
金村美玖というセンター
“ってか”という楽曲自体が持つメッセージに余りにもハマったと言えるのが、今作で初のセンターポジションを務める金村美玖だ。今でこそ、凛とした美しさやパフォーマンス能力の高さからグループでも屈指の人気メンバーではあるが、最初から彼女はその位置にいたわけではない。フォーメーションにおいては後列を務めていたし、ダンスに関してもどちらかといえば不得手な方。冠番組でも、「空回りしてるってファンの人に言われる」と自分で涙を浮かべながら吐露するシーンもあるなど、決してグループ内で第一線を走ってきたメンバーではなかったのだ。
しかし、彼女は徐々にその存在感を増すと、昨年遂に表題曲でフロントメンバー入り。その後は不動の人気メンバーとなったのだ。このストーリーは、“ってか”というグループにとっても転換期となりえる楽曲によく似合う。彼女とグループの成長のストーリーが、この楽曲には詰まっているからだ。楽曲のメッセージ性の変化は前述した通りであるし、加えて本楽曲は過去最高レベルに難易度の高いダンスパフォーマンスが施されている。“青春の馬”で見せる鬼気迫るような金村のパフォーマンス力もいかんなく発揮され、大人と子供の狭間のような表情は、<広い世界で私を 選んだ理由/どうしてなのか不思議に思う/自信無い私を叱ってよ>と綴られた歌詞にも強くリンク。金村美玖というメンバーがセンターを務めたからこそ、“ってか”という楽曲が持つ色は最大限発揮されていると言えるだろう。
再び交わされた「全員で」果たすための約束
様々な面でブレイクスルーを観ることができた今回のツアー。昨日配信されたツアーファイナルでは、12月24、25日に毎年恒例となったクリスマスライヴ『ひなくり2021』を幕張メッセにて開催することが発表された。本来は、東京ドームでの公演を目指していた今年の『ひなくり2021』。キャプテン佐々木久美はその発表を受けて、このように話した。
「私達、東京ドームっていう夢の場所があるんですけれど……なぜ、今回幕張でやらせていただくかというと、こういう状況(コロナ禍)がまだ続いている中で……限られたおひさまの皆さんとしか、時間を共有できないのではないか、ということで、幕張メッセでやらせていただくことになったんですけどもーー夢の場所を諦めたわけではもちろんなくて。最近、おひさま(日向坂ファンの総称)になってくださった方も、ずっと私達を見守ってくださった方も、みんなで、夢を叶えたいという気持ちで、今回は幕張メッセで『ひなくり』をやらせていただくことになりました。ここにいるのは21人なんですけど、約束のあの場所でライヴをする時は、全員揃ってみんなで力を合わせて、あの景色を見られたらいいな、と思います。――最後になってしまうんですけども、『ひなくり』も決まりましたし、約束の地はもうすぐだと思いますので、そう信じてみんなで最後にあの約束の歌を歌いたいと思います!」
常に堂々としたMCを行う彼女にしては珍しく、時に言葉を詰まらせながらファンに届けた言葉の数々。2019年末に発表された東京ドーム公演は、またしても実施は見送られることになった。しかし、彼女が真摯にファンと向き合って届けた言葉から滲み出るのは、「全員で」という意志。約束の地に、満員のおひさまと共に、そして今は不在の小坂菜緒も共に、という想いだ。
多くの困難に立ち向かってきた彼女たちのストーリーは、やはり一筋縄ではいかないーーそんなことも感じてしまうような状況ではあるが、きっと約束の日は必ず訪れる。
全国ツアーで見せた、深化を続ける彼女たちの姿をこれからも見逃さないで欲しい。
(撮影:上山陽介)(テキスト:黒澤圭介)
日向坂46 アリーナツアー「全国おひさま化計画 2021」愛知公演Day2 セットリスト
1. NO WAR in the future 2020
OVERTURE
2. 青春の馬
3. アザトカワイイ
4. キュン
5. My fans
6. ドレミソラシド
7. 声の足跡
8. こんなに好きになっちゃっていいの?
9. 何度でも何度でも
10. 酸っぱい自己嫌悪
11. 世界にはThank you!が溢れている
12. 君しか勝たん
13. 膨大な夢に押し潰されて
14. キツネ
15. 誰よりも高く跳べ!2020
16. JOYFUL LOVE
17. ってか
EN1. ソンナコトナイヨ
EN2. 約束の卵2020
日向坂46 最新公演情報
日向坂46 「ひなくり2021」
【出演】
日向坂46
※出演者は予告なく変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。
【日程・会場】
12月24日(金)開場 17:00 /開演 18:30
12月25日(土)開場 16:00 /開演 17:30
幕張メッセ 国際展示場9-11ホール
【料金】
全席指定:9,800円(税込)
ファンクラブ会員先行申込受付
【受付期間】
10月23日(土)12:00~11月1日(月)23:59
▼お申込はコチラ ※10月23日(土)12:00より有効になります。
(※スマートフォンよりアクセスください)
▼ファンクラブ会員の登録はコチラ
(※スマートフォンよりアクセスください)
【公演に関するお問合せ先】
ライブエグザム TEL:03-5575-5170 (平日 月曜・火曜13:00~17:00)
日向坂46 6th Single
6thシングル「ってか」
発売日:2021年10月27日(水)
商品形態:
初回仕様限定盤TYPE-A CD+Blu-ray(SRCL-11941~11942)税込1,900円(税抜1,727円)
初回仕様限定盤TYPE-B CD+Blu-ray(SRCL-11943~11944)税込1,900円(税抜1,727円)
初回仕様限定盤TYPE-C CD+Blu-ray(SRCL-11945~11946)税込1,900円(税抜1,727円)
初回仕様限定盤TYPE-D CD+Blu-ray(SRCL-11947~11948)税込1,900円(税抜1,727円)
通常盤 CD only(SRCL-11949)税込1,100円(税抜1,000円)
初回仕様限定盤封入特典:
・スペシャル抽選応募シリアルナンバー
・生写真封入(各タイプ別21種(全84種))
※スペシャル抽選応募詳細に関しては、後日オフィシャルサイトにて発表致します。
<6thシングル発売記念個別握手会>
2021年10月31日(日)
2021年11月7日(日)
2021年11月21日(日)
2021年11月23日(火・祝)
2021年11月28日(日)
2021年12月5日(日)
「ってか」特設サイト: https://www.hinatazaka46.com/s/official/page/6th_single
公式サイト: https://www.hinatazaka46.com
公式Twitter: https://twitter.com/hinatazaka46
公式TikTok: https://www.tiktok.com/@hinatazakanews?lang=ja-JP
公式YouTubeチャンネル: https://www.youtube.com/channel/UCR0V48DJyWbwEAdxLL5FjxA