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男性も女性のつらい症状を理解したい でもどうすれば? 両側乳がんになりました
2025.03.21
3月8日は国際女性デー。北海道テレビではHTB創世ミモザマルシェと題して女性の健康や働くことを考えるイベントを行いました。そのイベントの中で「働く女性の健康」を考える3回目です。女性の社会進出が進み、女性特有の健康課題がフォーカス(ようやく)されるようになってきました。
札幌フィメールクリニックの矢嶋彰子先生、HTBアナウンサーの森さやか、乳がん患者の阿久津友紀、3人で女性の健康を考えてみました。
過去の記事はこちら・・・
https://sodane.hokkaido.jp/event/202503082238005136.html
阿久津:お互いの理解ということに来ましたけれど男性向けのアンケートをひとつご紹介します。女性の健康課題や辛い症状をどれぐらいの方が理解したいと思ってくださっているのかというものです。なんと7割の方が理解したいと思っています。
森アナ:うんうん、ありがたい。
阿久津:ジェンダー意識の高いZ世代と妊娠出産を目の前で見ている、30代40代の方で気持ちが高まる傾向にあります。
森アナ:Z世代はやっぱりきちんと勉強されてるのかもしれないですよね。学校教育でもあるでしょうし、やっぱり今テレビ番組だとか情報も含めて、発信があるので男性がキャッチしやすいってのもあるんでしょうね。
男性に対しても対女性同士でも体の不調っていうのは非常に個人差がある
どんな風にこう伝えてったらいいのかとか理解を進めたらいいものなのか・・・。
矢嶋先生:感じたことない症状を同じ女性である別の誰かが感じててもなかなか理解というのは難しいです。でもそういうことがあるんだっていうことを共感してもらう、理解深めてもらう。ちゃんと立ち向かうとか、そういう姿勢っていうのも大事ではあると思うんです。なかなか難しいんだけれども『今日ダメな日なんだ』という前に、なんとかやってみようっていうのも大事だと思うんですね。お互いを理解し合うという形でいけたらなと思うのです。
阿久津:よくうちのパートナーはわからないとおっしゃる(笑)。素直に、素直に言うと、今日機嫌がいいのか悪いのかわからないって。そこで、分からないって言われたら、今日機嫌悪いよって言えますよね。そして、機嫌悪いですって言った瞬間にちょっとその機嫌の悪さがちょっと収まったりします。
『機嫌が悪い原因とか集中できない原因が本当に頻繁にやってくるのであればやっぱり相談』
森アナ:異常に気づくための基準っていうのはどんな風に自分の中で思っておいたらいいんですか?
矢嶋先生:そうですね、何か異常っていうか、いつも通りじゃないなっていうことを感じるのが続くっていう場合にはやはり医療機関に相談するということは必要ですけども、やっぱりそのためには日頃から自分の体のことをちょっと注目してくれていないといけません。
私も乳がん専門医ですのでやっぱりセルフチェックしてみましょうって、毎日毎日全ての方にお伝えしますけれども、やっぱり日頃、どうなのかっていうことを分かってないとじゃあ異常なのか?これはというものがあったとして、今日気づいたのか、前からあったのか、急にできたのか?
そういったちょっとしたことも気づくことができないので関心を寄せて、自分の体のこともよく気を配って欲しいなと思うんですよね。
森アナ:メモしておくとか大事ですかね?
矢嶋先生:大事ですよね、特に乳がんは自分で触っても分かるとか違いが分かるみたいなところがある。
り患する年齢が非常に若いです。40代後半から、り患率が上がる、立ち上がるのは30代から。皆さん、社会に進出して仕事、それから妊娠・出産しようとか家庭があったり、それから親のことを面倒を見たりするような世代になっていて本当に1人の女性が担う役割って幅が広いなと思うんですけど。そんな中にいろんな女性ホルモンの影響でいろんなことがやってくると忙しい、体調悪いでも病院行けない、でもそういう時に、やっぱり思い切ってその体調不良を我慢してしまわずに、職場などに相談してお休みを取ってちゃんと受診したり、メンテナンスしたり、健康診断受けたりと務めてほしいなと思います。
全国で比較した乳がんの検診率もずば抜けて低いのはなぜ?
山口県の次に低いのが北海道、、、どうしてですか?
矢嶋先生:北海道は広い地域性があります。札幌には受けられるところがたくさんありますけれども、地方の町村に行きますとバスが回ってきて検診車が来るのは年に2日しかない。検診を逃したらもういけないんですよ。私が乳腺外科医になって、医師になって初めて行った地方の検診。バスでマンモグラフィをバシャッと取るんだけれども、その後視触診があるんです。そうしたら、みんな家から持参したバスタオルを ですね、上半身裸の上に巻いてそして並ぶんですよ。
そんなのってありますかっていう。
森アナ:それはそういうシステムだったんですか?
矢嶋先生:とにかく1日に100人見なきゃいけないので半日50人ずつです。
森アナ:なるほど。
矢嶋先生:それをこなすっていう感じなんですよね。だから、もうご近所さんも誰も彼もみんなおうちからのバスタオルでこうやって体隠しながら診察の順番を待つという形。それを経験してしまうとこれは広まらないでしょという感じがします。私も衝撃でしたね。その時は。
阿久津:なるほど。近くの病院に行きたくない方もいるように、知り合いにあったら嫌だから、とか。見つかった時が嫌だからとそういう印象があるからやっぱり検診が遠のくというか。
矢嶋先生:イメージして欲しいんですよ、私。胸になんかあったらあそこ行く。子宮とか婦人科になんかあったらあそこ行く。もうなんなら、今行かないんだけども行くとしたら、どこ行こうかな、どこが信頼できそうかなとか。そういうことを周りの人とも共有してもらえたら。
実際何かあった時に迷わず行けるんじゃないかなと思います。行った経験を伝えてほしいですよね。受診したんだけどこんな感じで良かったよとか。
森アナ:そんな風に広めてもらえると安心していけそうですね。やっぱり自分だけは大丈夫という過信はできませんから。
何かこう自分に異変があった時に、あとはきっと大丈夫かなって思ってしまったり、先ほど先生もおっしゃってましたけれども子育てだったり、介護だったり、何かすることが多いと、子供が歯が痛いって言ったらすぐ歯医者さん行くし、親が体調悪いって言ったらすぐ病院行くのに、自分に何かあった時には、『まあいっか』ってなっちゃう。ここがダメなんです。
乳がん検診で出会うネガティブ事例
矢嶋先生:やっぱり以前受けた時すごく辛かったからマンモグラフィーもう2度と受けたくないわとか、ご家族はしていて、私のはまあいいわ、っていう風に 後回しになった方も。
がん家系じゃないから大丈夫でしょう、なんていう風 に思ってしまっていたり。
あとは良性の病気だと思い込んでた例としては、お尻が悪いから、下血はそのせいだと思っていて。でもそれが大腸がんであったとかっていう風なことがあります。
森アナ:そうやってやっぱり・・・なんでもないかもしれないっていう理由をちょっと探しちゃうっていうところあるかもしれないですね。
自分の中で安心させようという過剰な思いはダメ
大丈夫な方を裏付けるような、情報を自分で追加してしまい、やり過ごしちゃうことはありませんか?
矢嶋先生:本当に病気が隠れていたら、もう早く治療始めるのが一番近道です。ほとんどの早期のがんは無症状ですから。症状があるってことないです。おっぱいが痛くて、がんじゃないかって、たくさんの方来るんですけど、がんは痛くないですから。痛いっていうことは別の要素だから。そういう症状ではない、無症状のまま見つけることが早く見つかることにつながると思います。
やっぱり早く見つかることがその後の治療を重くしないということにもなる
治療を始めてからも、いろんなジレンマがある。早く見つけられなかった方だと、自分自身を責めてしまう。検診に行かなかった、受けなかった自分を。
検診に行くのが当たり前を目指してほしいと願う。
森アナ:日頃から自分に目を向けるっていうこともそうですけれども、パートナーとかも含めて周りと共有するとかも大切になってきますか。
矢嶋先生:健康診断は行ってほしいです。例えば、年明けになったら、健康診断を受けていただいて、何にもなかったらお祝い会するぐらいの。そんな年中行事の1つにして欲しいなと思うんですよね。
阿久津:最近ありましたけども、高額療養費の問題などは自分はかからないと思っていて、無関心でおられたかもしれないけれどもそんなことは決してない。
今回も含めて私もあの声の中に入ってるんですよ、友人の皆さん、患者会のみなさんたちが今、頑張ってくださっていて本当に頭が下がる思いなんです。自分と同じ思いを、後の人たちがもっとひどい思いをすることは耐えられないていうことをおっしゃっていて。やっぱりお金の問題、仕事の問題はある。り患後に自分が生活する上で、とても大事なこと。がんであった時に、すぐ仕事やめちゃう方がおられるんです。
矢嶋先生:がんは復活できる可能性が増えていて、早く見つかれば治るぐらいの感じですね。もう日進月歩ですから。来年になったら、今使えてない薬がちゃんと保険適用になったりしていくようなそのぐらい目覚ましく医療は発達しています。そんな中でやっぱり癌にかかったことをもちろん受け入れるまではかなり悲しいハードルあると思うんです。けれども、やっぱりそれを受け止めてしっかり治して世の中の公的な補助、サポートを受けることも必要だと思います。
何よりも早く見つけるための検診を受けること、そして、助成もしっかりうまく使っていただきながら。
患者さんの中にもステージ4でもうすごい高いお薬を使ってる方が、もうその薬を続けるがためだけに働いてるようなもんなんですって言われて。
今落ち着いているのならば、主治医とちょっと相談ですね。聞いている限り、再発した場合は治療をやめられない、やめたくない、やめない方がいいというような考えもありますので、そういったところはご自身の経済状況と踏まえての治療方針決定になるとは思うんです。
そういう意味でも本当に働きながら、どうやって付き合いながら、いまの生活を続けるかっていうところにしっかり目を向けるってことが大事と。
阿久津:まず自分の人生なんですよ。病になったからといってその次の人生がもう終わってしまうわけではなくて。私、彰子先生に乳がんになったってすぐ相談しに行ったんです。先生はその時に『いや、がんと診断されたからと言って、ゆきさんは明日から変わった人ではない、ゆきさん自身は変わらないんだよ』って言っていただいたんです。もうその言葉にどれだけ励まされてきたか。
矢嶋先生:そこからね、病気もどんどん発信していくっていう方にね一気にね。
阿久津:それは皆さん、応援してくださってる方がいらっしゃるから。その励ましが大事なんです。どなたかの役に立って、次の誰かが楽になって進んでいけるっていうのが一番のモチベーションになっていると思います。
とにかく備えることが大事なんですよ、皆さん。自分の中で絶対私だけは大丈夫と思い込んでると思うのですけれど。
知識を持っておく、保険を見直す、などなんでもいいんです。いろんなことをきちんとやっていくことでその次のステップで選ぶ時に間違いない選び方が多分できると思うのです。
はなさく生命が取り組んでいるそのI’m OK プロジェクトとは?
はなさく生命 統合マーケット企画部の山﨑美佳さん
『はなさく生命ではI’m OK プロジェクトというものをやっています。
いま、女性たちはライフスタイルの多様化によって個人の抱える責任とか役割というのが色々多様化しています。女性がその中で自分のことを後回しにしてしまう状況というものに課題意識を持ちまして悩みを抱える女性たちが少しでも生きやすくなる社会を目指した取り組みを行っています。女性の心と体に関する情報の
提供だったり自分と向き合うきっかけとなる体験作り、あとは最新ニュースの情報発信など行っていますので是非サイトをチェックしてみてください。』
森アナ:忙しくなっちゃうこともありますが、10月のピンクリボンもありますけれども、3月、4月と環境が変わる方も多いでしょうし、忙しくなるこの春のタイミングで、一度ちょっと皆さん、ご自身のからだに目を向けていただければなと思っております。
ミモザマルシェ、国際女性デーの取り組みは続く
矢嶋先生:1904年の女性労働者の参政権を求めるデモから始まってから、120年たちました。私たち今、参政権はあるけれども本当に日常のいろんな問題と戦うというか乗り越えていかなきゃいけないと思うのです。皆さんが同じ意識をもって当たっていくことが大事なのかなと思います。
恐れ過ぎず、でも侮らずという感じでご自身の健康を守ってほしいと思います。
がんとともに、、、。
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