ラジオ英語のレジェンド3人がトークショー 帯広の英語学校「ジョイ・イングリッシュ・アカデミー」が50周年 秘伝の英語習得法を伝授!

一日だけの「夢の英語学校」とは?

2026年10月11日(日)午後、北海道帯広の英語学校では、ラジオ英語で長年活躍したレジェンド3人らが集結。一日だけの「夢の英語学校」と題して、英語習得法をテ―マにしたトークショーが開催されました。
ファイターズのクライマックスシリーズ第2戦がTV中継された時間帯にもかかわらず、予想を上回る90人が参加。4時間に及ぶ授業は大盛況でした。

一体どんな「夢の英語学校」だったのか?取材してきました。今すぐ役立つ英語学習法のヒントが一杯でした。

(SODANE編集部 パンダ・リー)

開校半世紀!帯広「ジョイ・イングリッシュ・アカデミー」

「夢の英語学校」が行われたのは帯広の英語学校『ジョイ・イングリッシュ・アカデミー』(浦島久 学院長)です。
「ジョイ」は1973年に校長の浦島久先生(73)が脱サラして開校。子供から大人までを対象に、親身の指導で卒業生の数はのべ1万人強。帯広市の人口が約15万9000人なので、帯広市民の実に「16人に一人」が学んだとも言えます。
半世紀に渡り、帯広十勝で英語力の底上げに努めてきました。道内では1969年設立の札幌『IAY』に次ぎ2番目の歴史を誇ります。全国でも、地域密着型の英語学校が半世紀に渡り続いている例は数えるほどしかないそうです。

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「夢の英語学校」は2012年にスタ―ト。国内屈指の英語指導の達人をゲストに迎えてきました。今年は開校から半世紀、記念すべき50周年ということで、一堂に会するのは30年ぶりというレジェンド3人らが北海道帯広にやってきました。

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桂かい枝師匠の「英語落語」

オープニングを飾ったのは上方落語の桂かい枝師匠。SODANEでも『まくべつ格別落語まつり』の回で登場いただきました。独演会では大阪なんばグランド花月を超満員にしたかい枝師匠。落語の滑稽噺「動物園」などを英語で熱演。いやぁ面白かった~♪

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(撮影:浦島久 ©桂かい枝)

英語学習で「一番伝えたいこと」

浦島校長が司会も努めて盛り上げる中、いよいよ英語指導のレジェンド3人が登場しました。テ―マはいま英語学習で「一番伝えたいこと」。持ち時間は30分です。

「ユーモア」

トップバッタ―は「話(わ)学」「楽習」を提唱し、口語に徹した英会話を楽しく指導する遠山顕先生。ネイティブばりの英語を話す”Ken Toyama’先生。日系人かと思いきや実は北海道芦別市生まれで7歳まで住んでいた道産子(!)『100万人の英語』『NHKラジオ英会話』の講義そのままに、実例をふんだんに盛り込んだ楽しいト―クを繰り広げました。

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(撮影:浦島久)

遠山先生が大切にしたいと語るのは「ユ―モア」。今は”Offensive”攻撃的だと人種ジョ―クも低調だが40年前の空港には関連書籍がずらりと並んでいた。今も「JOKE(ジョ―ク)」は英会話の源流の一つであることを豊富な実例で説明しました。

中でも英米では子供の頃から親しまれている”Knock Knock joke(ノック・ノック・ジョーク)”。ダジャレやナンセンスが溢れるその英語に馴染んでおくと楽しいと、笑いを交えて参加者と一緒に声を出しての即席レッスンを大展開。

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また実践的な学習法として「Crossword Puzzle」の魅力を紹介。大恐慌時代からネイティブに愛されてきたその英語は楽しく学べる教材だと仰っていました。演劇人らしい気さくな人柄と、英語指導の楽しい中身が全く一緒でブレがないのには驚きました。

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「模倣の先にあるもの」

続いて大杉正明先生(79)が登壇。静岡県伊東市出身。清泉女子大学名誉教授、英語学者・英語教育者。『英語会話』などNHKのラジオ・テレビで講師を約28年の長きに渡り歴任。英米異文化の理解を軸に、お得意のダジャレも交えた「心理的なハ―ドルを下げる」講義で、英会話と英文法の垣根をこえた英語学習の礎を築いたレジェンドです。

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大杉先生は「模倣の先にあるもの」について語りました。アメリカ文化全盛の時代に英語に目覚めたという大杉先生。リスニングと発音はアメリカのポップス、ジャズを真似することで学んだそうです。当時は録音機さえ身近にはない時代。大杉青年は聴いた英語を書き留めるディクテーションに邁進。100曲の歌詞を綴ったノ―トは2冊に及びます。

真似をしてアメリカ人のように話したい。大杉先生は「避けて通れないプロセス」と述懐する時期を経て、英会話を会得します。しかし、ある時ネイティブの先生から「アメリカ人のように話さなくても良い。英語は“Englishes”。英語(の発音)は一つではない」と指摘されて驚いたそうです。

英語学習には「模倣」は不可欠だが、それ以上に「民族的特徴、文化、プライドを持って話す」ことが大切だと開眼したそうです。異文化理解をペースにした「大杉メソッド」の誕生秘話が刺さりました。

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「文化リテラシー」が大事

最後は実業家で英語教育者の杉田敏先生(82)。東京神田出身。英字新聞記者、米国留学を経てPR(広報、戦略)畑を歩み、日本ジェネラルエレクトリック(GE)副社長、PR大手・プレップジャパン社長など名だたる企業で役員を歴任。他方、英語教育者として山中伸弥教授ら一線級の”生徒”を長年指導。『ビジネス英会話』などNHKラジオでの講座は通算32年半。今も季刊『杉田敏の現代ビジネス英語』執筆、昭和女子大学の客員教授として教鞭を執る、ド級のレジェンドです。ちなみに小中学生時代は児童劇団に所属。「等身大の自分を素直に出す」「人の身になって考える」というコミュニケーションの基礎を会得したそうです。

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米軍のラジオ放送『FEN』(現AEN)を聴くなど英語は独学から始めた杉田先生。ボキャブラリーは「少なくとも7万語。ビジネスでは10万語が必要」と提唱し、語彙力チェックができるwebサイトがあることを紹介されました。

英語上達法ついては、2つの単語が「and」や「or」などの接続詞で結ばれ特定の順番で固定されたフレ―ズ「バイノミアル( Binomials)」を覚えるのが英語上達の近道だと提唱。

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get, have,takeの用法を学ぶ以上に効果が期待できると語りました。

ビジネスマンや通訳から「AI革命下の英語勉強方法」について質問されることが多いという杉田先生。自動翻訳機「ポケト―ク」や、実現すれば富士山に電車で楽に登山ができる「富士登山鉄道」構想を例にとり、技術革新で英語学習の世界も劇的に変化している背景を説明。その上で、これからは「文化リテラシー(Cultural Literacy)」を学ぶことが大事だと強調。ギリシャ神話、イソップ物語、聖書、諺、名言、迷信などに立ち返り、教養があることを知ってもらうのが大切だと語りました。

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おまけ:「ト―クセッション」での教え

最後はレジェンド3人と浦島校長のト―クセッションです。放送禁止用語の増加や苦労話など、ここではお伝えできない本音の話が続出。以下はさすがレジェンド!これだけは共有したい貴重な話のほんの一部を備忘録としてー。

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(撮影:浦島久)

―英語テキストの作成秘話

「『The New york times』『The Wall Street Journal』の2紙を読めば、頻繁に出てくるテ―マがわかる。今は「AI」」(杉田先生)

「英会話がテ―マなので、舞台が英語圏なのか日本なのかを設定。演劇人なので躍動感ある会話を大切にした」(遠山先生)

「TVは映像があるので大変。時事ネタの回ではOA直前に取り直したことも」(大杉先生)

―AIと英語学習
「AIでしかできない勉強法がある。なぜそう言ってはいけないかの『なぜ』までを教えてくれる。教える能力も進歩している。総合して使ったらもっと早く正確に正しく勉強ができる」(杉田先生)

―英語の発声発音
「英語(の発音発声)では”u”([ə])など『あいまい母音』が一杯。いわば「一点豪華主義」。たまに爆発(強調)するだけ。(長年気づかず)ずっと疲れっぱなしだった!」(遠山先生)

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(提供:ジョイ・イングリッシュ・アカデミー)

浦島久 ジョイ・イングリッシュ・アカデミー学院長

「英語を話せる力に変える」独自の指導法を確立。日本における音読指導の第一人者。
札幌大学教授と共同で開発した「アメーバ音読」という学習プログラムの普及に邁進中。
中学校英語教材『ONE WORLD English Course』(教育出版)の著作者としても活動。英語関連の著作は50冊を超える。

写真愛好家としても知られ、観光大使を務める出身地・豊頃町のシンボル「ハルニレの木」を親子2代に渡り撮影し写真集も出版。「ジュエリーアイス」の名付け親としても著名。音楽通でJAZZを中心にライブを多数プロデュース。コミュニティFM『FMJAGA(FMおびひろ)』開局時には社長に就任。初代社長として10年間従事して礎を築いた。過去にはカーリングの普及にも尽力。英語、写真、音楽などを通して「表現する喜び」を伝え続けている。 

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この記事を書いたのは

SODANE編集部

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