FFFFF放送後記、今回は沖縄県名護市からお届けします。ファン不在中で始まった異例のキャンプではありますが、自主トレ期間を含め天候には恵まれ、充実した環境の中でトレーニングが進んでいます。
『清宮幸太郎、進化しています!』
その中で、清宮幸太郎選手。ここまでは、動きの良さが目立っています。まず目を引くのが守備。沖縄の離島で行っていた第一次自主トレで杉谷選手が「清宮幸太郎、進化しています!」という言葉を証明するように、しっかり足を動かして打球に入っていく姿は、取材していた全員に、変わったな~と思わせるものでした。FFFFFの取材で松本剛選手にインタビューした際にそんな感想をぶつけてみると、「それ、僕も思いました」と一言。同じプロ野球選手から見ても変化を感じるようです。昨シーズン、記録に残っているだけでもエラー7つ。守備ではうなだれるシーンが多かった清宮選手ですが、今シーズンはファンを沸かせるプレーが沢山見られるかもしれません。
一方のバッティングは、野球素人の私には大きな変化を発見することが出来ません。と言うのも、清宮選手は早稲田実業から入団した18歳の頃から、練習では柔らかいフォームからホームランを連発していたからです。
忘れられない国頭キャンプ清宮のフリーバッティングの”衝撃”
2018年春のキャンプ。沖縄・国頭村の球場で行った初めてのフリーバッティングの衝撃は、未だに忘れることができません。その日、私はライトスタンドの奥、球場の外で打球を待っていました。一球ぐらい場外ホームランが来れば映像が撮れるなーという狙いを持って。プロ野球選手になりたての少年は、そんな素人の狙いをあっさりと、気持ち良く裏切ってくれました。ライトスタンドに張られた高いネットを軽々と越えていく打球。途中で数えるのを諦めるほど多くの打球が、私の周りに落ちてきました。高校通算111本塁打。7球団競合のドラフト1位。その意味を、見ていた全員に分からせるようなバッティング練習でした。
おじさんの思い出で話しが逸れてしまいましたが、今シーズンも、バッティング練習では綺麗な打球がどこまでも遠くに飛んでいます。ただ本人は、「ホームランも期待されていると思いますけど、確率もまだまだ」と、課題を口にしています。肝心なのは、実戦でどれだけの確率で結果を残せるか。まだ実戦が始まっていない今の段階では、本人も多くを語りたくないのだと思います。
それでも、清宮選手の進化に気付いている人はいます。「大人のバッティングと言うか、ただ単にぶんぶん振り回すだけじゃなくなった」。
そう話すのは、昨シーズン、3割4分の高打率をマークしたパ・リーグを代表するバッター、近藤健介選手です。一流の選手が感じたブレイクの兆し。高卒4年目のシーズンを迎える清宮選手は、遂にその才能が花開くときを迎えるのでしょうか。そんなことを書きながら、上沢投手が8勝を挙げた年も、シーズン前の春のキャンプで宮西投手が「今年は上沢が来る!」と話していたことを思い出しました。
FFFFF(エフファイブ)
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