sodane

彼女がアイヌを隠した理由… 女優・柴咲コウがナレーションを担当したドキュメンタリー「ポネオハウ」 制作ディレクターが語る制作の舞台裏

001.jpg

彼女と初めて会ったのは、2019年10月。当時私は、北海道ゆかりの女性の生き様を紹介する「ジブンイロ」というコーナーのプロデューサーでした。帯広の「北の屋台」で、アイヌ料理の店を営む豊川純子さん。彼女を取り上げた雑誌の記事が目に留まり、是非、話を聞きたいと思いました。

 通常であればディレクターと一緒に打ち合わせに行くのですが、その時は、遠方だということもあり、単独帯広へ。開店前の屋台で話を伺いました。第一印象は、笑顔が素敵な明るい女性。生い立ちから現在に至るまで根掘り葉掘り質問する私にも、自分の思いを率直な言葉で語ってくれました。

003.jpg
豊川 純子さん

002.jpg
アイヌの家庭料理「ポネオハウ」

 そんな彼女が、つい数年前までアイヌのルーツを隠し、人知れず苦しんでいたこと。目の前の笑顔とあまりにもかけ離れた事実にショックを受けました。私自身がディレクターとして取材したいと強く思った瞬間でした。

 「ジブンイロ」の取材・放送を経て、番組化が決まったのが去年3月。その後の世界は新型コロナにより一変し、取材も思うように進みませんでしたが、純子さんをはじめ多くの方々の協力を得て、番組が完成しました。
(ディレクター 広瀬久美子)

アイヌの自分を否定し、沈黙してきた 1 人の女性が、それまでの生きづらさを克服し、自分らしく生きるようになった理由とは。今なお日常の中に息づくアイヌ民族への差別意識のなかで、懸命に生きようとうする人々を追ったドキュメンタリー。
テレメンタリー2021「ポネオハウ-アイヌの私-」
https://www.htb.co.jp/telemen/poneohau/

ナレーションは女優の柴咲コウさん。静かな語りで主人公の心情に寄り添います。

004.jpg

北海道での放送は20日(土)午後4時~、日時違いの全国放送です。是非ご覧ください。
※各地域の放送日時は、テレビ朝日テレメンタリー2021のHPでご確認ください。

1

この記事を書いたのは

広瀬久美子(HTB報道部)

千葉県出身。2006年HTB中途入社。報道部記者、デスクを経て、2017年総合制作部へ異動。バラエティー番組プロデューサーなどを経験し、2020年5月、報道部にデスクとして戻る。これまでに制作した主なドキュメンタリー番組:「生と死の医療」「汚された町」「ひと口の怖さ」「判決」。