病と闘う子どもたちのために「2年間髪の毛を伸ばし続けた10歳の男の子」

病と闘う子どもたちのためにー

小児がんや脱毛症などで髪の毛の悩みを抱える子どもたち医療用ウィッグは、大量生産出来ないため、製作費がかかります。

こども用のウイッグはそのうえ、成長と共に取り替えなければならないため、経済的負担も重くのしかかります。

ヘアドネーションはそんな子どもたちのために、無償で医療用ウィッグを提供する取り組みです。その医療用ウィッグの髪は、これも無償で寄付された髪を使います。

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全国で複数の団体がこの取り組みを行っていますが、寄付できる髪は多くの団体が31cm以上(海外仕様の医療用ウィッグが12インチのため)なので、寄付できるまで髪を伸ばすのは簡単なことではありません。

寄付できる長さや髪の毛の形状(パーマ・カラー等)は、ヘアドネーションを行っている団体によって異なる場合があります。

札幌市東区にあるヘアサロン中川では3年前、ヘアドネーションの趣旨に賛同し、参加店として登録しました。美容師の中川紫乃さんは最初に自分の髪を寄付したということです。

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中川さんは「自分と同じ年頃の年頃の子が困っているなら」と小中学生が寄付しするケースも多く、ドナー=寄付する人の男女比は、ほぼ「女性」だと話します。

そんな中、先月(20222月末)、ヘアサロン中川にとって初めて男性のドナーが現れました。

初めての男性ドナーは小学生

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なんとそれは、小学年生の男の子でした!

岩崎遥仁くん(10)は、2年前の小学2年生(!)のころ偶然みつけた新聞記事を読みヘアドネーションをしてみたいと自ら髪を伸ばすことを決めたそうです。

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髪を伸ばす不安は

最初はまわりの反応が不安だった遥仁くん。実際に、「女の子になっちゃうよ」等、からかわれることもあったといいます。

でも、そんな声を「気にしないようにした」と遥仁くんは話します。

偶然習ったSDGの考え方が背中を押してくれたんです。

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テレビや校長先生の話で知ったSDG

「男性だから」「女性だから」という固定概念に縛られない。遥仁くんはそんなジェンダーの考え方を身につけて、2年間を伸ばし続けました。

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最終的に40cmも伸ばした遥仁くん。丸刈りにしたのは出来るだけたくさん寄付してあげたいから」という思いからでした。

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室岡アナ 取材後の感想

“こんな簡単に“という言葉を使って、人の役に立てるならと髪を寄付した遥仁くん。しかし、小学生の彼が胸まで髪を延ばすことが簡単だったはずがありません。それでも途中でやめなかったのは、彼自身がヘアドネーションやSDGsについて学び、理解したからです。誰かに押し付けられたのではなく、彼の中にある優しくてあたたかい気持ちがこの行動に繋がったのではないでしょうか。遥仁くんにはとても大切なことを教えてもらいました。心から尊敬します。

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この記事を書いたのは

SODANE編集部

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