お酒を飲まないのに肝機能の数値が高い…それって「脂肪肝」かも?専門家が教える夏バテ&便秘解消の栄養新常識!
2026.06.15
HTBが推進する「どうみん健康化計画」。天使大学、イオン北海道、HTBの共同プロジェクト「健康けっこう調べ隊」では、公式アプリ「iAEON(アイイオン)」に寄せられた道民の皆さんの身近な健康の疑問に専門家がお答えします。
今回は天使大学客員教授の武藏学先生と、同じく客員教授の山口敦子先生に、肝機能や脳ドック、そして夏を乗り切る栄養についてじっくりと解説していただきました。
お酒を飲まないのに「肝機能」の数値が高い?その正体とは
健康診断のたびに「肝機能の数値が高いため再検査を」と言われてしまうという、視聴者の「じゅんさん」からのお悩みです。普段ほとんどお酒を飲まないというじゅんさんですが、体調不良がなければ様子を見ていてもいいのでしょうか。
この疑問に対して、内科クリニックでも実際に診察を行っている武藏先生が分かりやすく解説してくれました。
そもそも肝臓は、食事から摂った栄養をエネルギーに変換したり、たんぱく質を合成したり、アルコールや薬を分解して血液をきれいに保つなど、私たちが生きていくために不可欠な働きを24時間ノンストップで行っている重要な臓器です。

健康診断の肝機能検査では、主に血液中の「AST」「ALT」「γ-GTP(ガンマジーティーピー)」という酵素の量を測定しています。これらの数値が高いということは、肝細胞に炎症などが起きて、細胞内に含まれている酵素が血液中に流れ出てしまっているサインなのです。
ほとんどお酒を飲まない人の数値が高くなる原因について、番組スタッフ(男性・お酒はほぼ飲まない)の実際のデータをもとにさらに深く掘り下げました。
そのスタッフの数値は、基準値が10〜40U/Lのところ「ASTが70」「ALTが87」、基準値が50U/L以下のところ「γ-GTPが74」と、いずれも基準値を大きく上回っていました。

武藏先生によると、ASTは肝臓だけでなく筋肉などにも含まれますが、ALTは主に肝臓に多く含まれるため、ALTの方が高くなっている場合は「肝細胞障害」がある、つまり肝臓そのものに問題が起きていると判断できるそうです。
そして、お酒を飲まないのになぜこのような数値になるのか。そのカギは「BMI」にありました。
このスタッフのBMIは「36.8」と、正常範囲の上限である25を大きく超えており、肝炎を起こすウイルス検査は陰性でした。このことから、アルコールが原因ではない肥満による脂肪肝の疑いが一番に考えられるとのことです。
肥満による脂肪肝が主な原因である場合、改善のためには日々の食生活や運動習慣を見直すことが地道ながらも確実な第一歩となります。「体調が悪くないから」と放置せず、数値の変化にしっかりと向き合うことが大切です。
脳ドックを受ける間隔と、これからの季節に気をつけたい脳梗塞
続いては「のこのこさん」からの「今年初めて脳ドックを受けたのですが、今後はどのくらいの間隔で受けたら良いですか?」という質問です。
脳ドックは、MRI(磁気共鳴画像撮影)やMRA(磁気共鳴血管撮影)を用いて、脳卒中などの危険因子を自覚症状のない段階で早期発見するための健康診断です。
武藏先生が推奨する対象者は、40歳以上で一度も脳ドックを受けたことがない方、あるいは高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病がある方、そしてご家族に脳卒中になった方がいらっしゃる方などです。受診する間隔としては、だいたい1〜2年に1回程度が目安になります。

また、これからの暑くなる季節は、特に脳梗塞への注意が必要だと先生は警鐘を鳴らします。
気温が上がると汗をかき、体の中の水分が失われやすくなります。すると血液がドロドロと濃くなり、血栓と呼ばれる血の塊ができやすくなってしまうのです。この血栓が脳の血管に詰まることで脳梗塞が引き起こされます。

夏場の水分補給は、熱中症対策としてはもちろんのこと、脳梗塞を予防するためにも極めて重要です。のどの渇きを感じる前に、こまめな水分補給を心がけましょう。
ひとつの食材だけでは足りない?夏に摂りたいビタミンの新常識
ここからは、天使大学客員教授の山口敦子先生にバトンタッチ。イオン東札幌店(札幌市白石区東札幌3条2丁目)の食品売り場から、夏バテ予防に役立つ栄養の知識をお届けします。

視聴者の「とりさん」から寄せられた「ビタミンの多い食べ物は何ですか?」という質問。誰もが一度は気になったことがあるテーマですが、山口先生からは意外な答えが返ってきました。
実は「ひとつの食べ物で、たくさんの種類のビタミンが豊富に含まれている」という魔法のような食材は存在しないのだそうです。そのため、特定の食材ばかりを食べるのではなく、多種多様な食品を組み合わせてバランスよくビタミンを取り入れることが何よりも大切になります。
今回は、私たちが生きるためのエネルギー源となる三大栄養素(糖質、たんぱく質、脂質)を、効率よくエネルギーへと変換してくれる「お助けビタミン」に注目しました。
糖質をエネルギーに変える「ビタミンB1」
ご飯やパン、麺類などの糖質をエネルギーに変えるサポートをしてくれるのが「ビタミンB1」です。これが不足すると、せっかく食べた糖質がエネルギーにならず、体に疲労が溜まりやすくなってしまいます。 このビタミンB1がダントツで豊富に含まれているおすすめの食材が「豚肉」です。これからの暑さを乗り切るために、ぜひ日々の献立に取り入れたい主役級の食材です。部位はどこを選んでもしっかりと栄養が含まれています。

たんぱく質をエネルギーに変える「ビタミンB6」
私たちの筋肉や体を構成するたんぱく質の代謝に欠かせないのが「ビタミンB6」です。山口先生のおすすめは「鶏のささみ」です。ささみは良質なたんぱく質そのものが豊富なだけでなく、それをエネルギーに変えるビタミンB6も一緒に摂れる優秀な食材です。味が淡白なので、他の食材と合わせやすいのも魅力です。また、手軽に食べられる「バナナ」や、赤身の「まぐろ」にもビタミンB6が多く含まれています。

脂質をエネルギーに変える「ビタミンB2」
脂質を効率よくエネルギーへと変えるために必要なのが「ビタミンB2」です。これは「納豆」に多く含まれています。納豆は手軽にそのまま食べることができ、お腹にも優しい万能な食材です。そのほかにも「卵」や「チーズ」、「トマト」、そして夏のごちそうである「うなぎ」にもビタミンB2が豊富に含まれています。

山口先生が紹介してくれたこれらの食材は、どれも調理の手間が少なく、そのまま、あるいは簡単な一手間で食べられるものばかりです。上手に組み合わせて、取り入れた栄養をしっかりとエネルギーに変えていきましょう。
便秘にお悩みの方へ。理想の食生活と具だくさん味噌汁のすすめ
最後は「トミーさん」からの「毎朝ヨーグルトとプルーンを食べ、水分も夏は毎日2L程度摂っているのに、便秘が治りません。薬以外で解消する方法はありますか?」という切実なお悩みです。
意識して健康的な食生活を送り、体を使う仕事もされているというトミーさん。山口先生もその素晴らしい取り組みを称賛しつつ、それでも便秘が改善しない原因として「食物繊維がまだ足りていないのではないか」と推測します。
成人の1日あたりの理想的な食物繊維摂取量は「25g以上」とされています。しかし、令和6年の国民健康・栄養調査によると、日本人の平均摂取量は17.1g〜18.1g程度にとどまっており、多くの人が目標に届いていないのが現状です。

便秘解消のための第一歩として、まずは1日「350g」を目標にお野菜を摂ることを意識してみましょう。朝・昼・晩の3食に分けて、バランスよく食べることがポイントです。また、主食にお蕎麦やパスタを選ぶことでも食物繊維を補うことができます。さらに「わかめ」などの海藻類や「きのこ類」も非常に効果的です。
ここで山口先生が、忙しい朝でも手軽に食物繊維とたんぱく質をたっぷり摂れる、おすすめの朝食セットを提案してくれました。
前日の夜のうちに、冷蔵庫にある余ったお野菜やキノコ、ゴボウや人参などを何でもお鍋に入れて「具だくさんのお味噌汁」を作っておきます。仕上げにわかめをパッと入れれば、これだけで食物繊維がたっぷりの汁物が完成します。

翌朝、このお味噌汁に「ご飯」「納豆」「生卵(1個)」を合わせるだけで、食物繊維とたんぱく質が同時にしっかりと補給できる理想的な朝食が仕上がります。
今行っている健康習慣に、このようなちょっとしたプラスアルファの実践を積み重ねていくことが、辛い便秘を改善する近道になるかもしれません。
これからの本格的な夏の暑さに備え、こまめな水分補給はもちろんのこと、バランスの取れた食事でビタミンを賢く摂取し、元気いっぱいに夏を乗り切りましょう。
健康に関する疑問・質問は「iAEON」アプリから!
「健康けっこう調べ隊」では、みなさんからの健康に関する身近な疑問や質問を募集しています。 イオンのトータルアプリ「iAEON(アイイオン)」から簡単に投稿が可能です。アプリではおトクなクーポンの配信やチラシ情報の確認、スマホ決済のほか、過去に放送されたこのコーナーの健康情報もチェックできます。ダウンロードしてご活用してみてはいかがでしょうか。

