【あしたのパン】28歳店主が1人で切り盛り!素朴でまじめなパン屋さん「かしのきパン」
2026.10.30
札幌市中央区の市電停留場そばにある、オープンから2カ月の「かしのきパン」。店内には手作りの温もりが漂い、オーソドックスなパンからオリジナルの惣菜パンまで、手頃な200円台からのパンがずらりと並んでいます。

お店のコンセプトは「素朴で、まじめな、パン屋さん」。気取らずにふらっと立ち寄れる、地域の人々の暮らしに寄り添った身近な場所を目指しています。
医療系から転身!人生をかけた「大きな挑戦」
店を切り盛りするのは、店主の澤舘莉菜さん。大学を卒業後、一度は医療系の仕事に就いたものの、パン好きが高じてパン職人の世界へと飛び込みました。パンの製造から店頭での接客・販売まで、すべての業務をたった1人でこなしています。

現在28歳の澤舘さんは、「30歳になるまでに何か大きな挑戦がしたいなって思ったのと、なんか自由にやってみたいなってちょっと思ったんですよね」と開業を決意したきっかけを振り返ります。自分のお店を持つことは、人生をかけた大きな勝負でした。
「とにかくお金がなかった」と語る澤舘さん。店の看板や商品棚などは自らの手作りにこだわり、物件探しも含めてオープン準備には1年以上を費やしました。いざ開店してからも「全部一人でやるには本当に時間が足りなくって、正直なめていたなとちょっと反省してます」と話すほど、多忙な日々が続いています。
翌日もしっとりもちもち!看板商品の「湯種食パン」

そんな「かしのきパン」で一番の売りとなっている看板メニューが、「湯種食パン」(350円)です。常連客からも「ふわふわで柔らかい」と高い支持を集めています。
おいしさの秘密は「湯種(ゆだね)」製法にあります。小麦粉に熱湯を加えてお餅のように変化させた生地を、1日寝かせてから生地に加えています。そうすることで、よりモチモチとした食感のパンに仕上がるのだといいます。
「手間はかかるんですけど、しっとりした食感になるのと、固くなりにくいので次の日とかでもおいしく食べれる」と語る澤舘さん。「おいしいと言って買ってくださる方がいるので、もうやめられないですね」と笑顔を見せます。
ポップにも注目!マラソン&お酒好き店主のこだわりパン

店内を見渡すと、パンの値札には「糖質補給に」「ビールと合わせて」「ウイスキーと」といった個性豊かな手書きポップが添えられています。
実は澤舘さんの趣味は、月100kmを走るマラソンとお酒。走った後のエネルギーチャージにぴったりな「あんパン」(250円)や、晩酌のお供として開発した「ソーセージドッグ」(370円)、「ラムレーズンサンド」(330円)など、自身の体験から生まれたアイデアが光ります。
目指すのは「あしたの朝のパン」を気軽に買いに行ける場所
オープンから2カ月が過ぎ、すでに週に何度も足を運ぶ常連客が定着し始めています。「素朴で小麦のおいしい味がする」と評判で、地域の人々の毎日にすっかり溶け込んでいます。
「たまにご褒美として来るっていうような形ではなくて、ご近所の方だったりとかが気軽に入って、『あしたの朝のパンを買いに行こうかな』っていう気軽に来ていただけるようなパン屋さんを長く続けるっていうのを目標に頑張っていきたいなと思ってます」と語る澤舘さん。真摯にパンと向き合う姿が、街の人々の朝をやさしく支えています。
店舗情報
- 店名:かしのきパン
- 住所:札幌市中央区南17条西7丁目
- 営業時間:午前10時〜午後5時(売り切れ次第閉店)
- 定休日:日・月
- 駐車場:1台
