【ゲスト:アルちゃん先生】AI時代に「人間味」を届ける。フリーランス翻訳家・お笑い芸人として生きるアルちゃん先生の、一歩踏み出す人生論
2026.06.18
多様な生き方が広がる今の時代、「これからどう歩んでいこう」と、漠然とした不安を抱える瞬間はありませんか。
そんな思いに寄り添うHTBのポッドキャスト番組『ねぇ、その道の人生、覗いていい?』。
今回お迎えした2人目の素敵なゲストは、札幌吉本所属のお笑い芸人であり、フリーランスの翻訳家としてもマルチに活躍されているインフルエンサーのアルちゃん先生です。
アメリカ・シカゴ出身のアルちゃん先生は、SNSの総フォロワー数が約35万人という大人気クリエイター。今回は、そんなアルちゃん先生の波乱万丈で人間味あふれる人生の軌跡を、HTBアナウンサーの田口彩夏がたっぷりと覗かせていただきました。

ポッドキャストのタイトルを本気で英語にしてみたら?
オープニングから、まるで海外のラジオ番組が始まったかのような格好いい英語の挨拶でスタジオを沸かせてくれたアルちゃん先生。今回の配信は、日本語と英語をミックスしたインターナショナルな雰囲気で賑やかにスタートしました。
実はアルちゃん先生、私たちの番組タイトルを事前に英語へ翻訳してきてくださったのです。
そのフレーズが、「Hey, can I get a look into your life?」。
スタジオで実際に発音してみると、すかさず「発音いいですね、完璧!」と太鼓判を押してくださいました。今回の記事では、そんなアルちゃん先生のこれまでの歩みとともに、英語の楽しさや文化の違いについても触れていきたいと思います。
世界一の豪雪都市・札幌での暮らしと、日本へやってきた意外なきっかけ
現在、札幌に暮らして19年目になるというアルちゃん先生。東京に住むご友人や会社の先輩もその活躍を知っているほど、今や全国区の有名人ですが、実は雪深い札幌を拠点に活動されています。シカゴ出身ということもあり、寒さや雪には慣れているそうですが、ここまでの大都市でありながら世界一の降雪量を誇る札幌の環境には、やはり驚かされることが多いのだとか。
そんなアルちゃん先生が日本にやってきたきっかけを伺うと、最初は「しゃぶしゃぶのため」とユーモアたっぷりにボケてくれましたが、本当の理由は大学の卒業時にありました。
当時、友人の親から電気屋の商品券をもらったアルちゃん先生は、特に買うものが思い浮かばず、たまたま日本語のソフトを手に入れたそうです。それまでは熱心にスペイン語を勉強しており、卒業後はアルゼンチンへの移住も考えていたそうですが、そのソフトで日本語を学び始めたことで、運命が大きく変わりました。
「あいうえお」という平仮名のシステムが、英語と違って書いた文字のまま発音できる効率的な美しさを持っていることに感動し、日本語の魅力に引き込まれていったといいます。その後、漢字の壁にはぶつかりつつも、「まずは1年だけでも行ってみよう」と決意し、日本への切符を手にしました。
![Podcast#3(軽量版).mp4_snapshot_13.10_[2026-06-18_14.04.06].jpg](https://sodane.hokkaido.jp/photo/20260618/8ad233255d3f161cd10caf246d9b55ffc393c4ee.jpg)
AIには真似できない、言葉の奥にある「北海道の魅力」を伝える翻訳
来日してからのアルちゃん先生は、英語講師を経て、現在はフリーランスの翻訳家として日本語から英語、英語から日本語への翻訳業務を行っています。自治体の観光資料から企業の契約書、取扱説明書まで幅広く手がけていますが、最近は特に北海道の観光資料の翻訳が増えているそうです。
昨今はAIによる自動翻訳の技術が急速に発展し、翻訳の仕事が奪われつつあるという厳しい現実もあります。しかし、アルちゃん先生は「AIにはできない翻訳が、自分にはできる」と力強く語ります。
なぜなら、言葉をそのまま機械的に置き換えるだけでは、北海道の本当の魅力は伝わらないからです。
現地に住み、その土地の空気や文化を肌で知っている人間だからこそ、届く表現がある。
アルちゃん先生は、AIではなく「AL(アル)」の時代だと笑いを誘いながらも、人間が発信する言葉の大切さを教えてくれました。
それは、私自身がアナウンサーとして、あるいはこのポッドキャストを通じて、人間味のある言葉を届けたいと願う気持ちとも深く共感する部分でした。
翻訳の仕事は、一見シンプルに見えて非常に地道な作業の連続です。たとえば、お堅い日本語の挨拶文を英語らしい自然でシンプルな表現に落とし込んだり、占冠(しむかっぷ)や音更(おとふけ)と言った地名、同じ発音で異なる漢字を持つ士別(標津)や江差(枝幸)といった、北海道特有の難しい地名を一つひとつ丁寧にリサーチして調べ上げたり。そうした徹底的な裏取りがあってこそ、海外の人々の心に響く翻訳が生まれるのです。
日米「かくれんぼ」文化の違いと、大先輩のおかげで緊張が吹き飛んだ初舞台
アルちゃん先生のSNSでは、ディズニーやマーベルといった映画のセリフを題材に、日本語訳だけでは伝わりきらない文化やニュアンスの背景を解説する動画が大人気です。
一方で、アルちゃん先生から見た日本の文化で、少し不思議で面白いと感じたものとして挙げられたのが、子どもの遊びである「かくれんぼ」でした。
日本のルールでは、鬼が「もういいかい?」と問いかけ、隠れている側が「まだだよ」と答えます。アルちゃん先生の目には、これが「わざわざ自分の居場所を声で教えている」ように映り、隠れる遊びとして成立していないのではないかと感じたそうです。
アメリカでは、鬼が50まで数える間にしっかりと隠れ、さらに早く数えすぎるのを防ぐために数字の間に「ミシシッピ(州・川)」という言葉を挟むルール(1ミシシッピ、2ミシシッピ……)があるのだそう。
これに元にして、アルちゃん先生が「日本なら一番長い川の名前をとって、1信濃、2信濃……と数えればいい!」と提案し、スタジオは笑いに包まれました。
そんな鋭い視点を持つアルちゃん先生ですが、今から8年ほど前にお笑い芸人として札幌吉本のオーディションに挑戦した際には、並々ならぬ努力があったといいます。
当時、日本に来たばかりで友人も少なかったアルちゃん先生を支えていたのが、テレビで観ていたお笑い番組『エンタの神様』でした。
言葉の意味は分からなくても、芸人のヒロシさんが醸し出す哀愁を帯びた雰囲気に惹かれ、「自分も人を笑顔にしたい」とオーディションに応募したのです。
プロの芸人たちも立つ舞台で、4ヶ月にわたる厳しい審査を勝ち抜き、見事に所属を掴み取りました。初めてライブの舞台に立つ直前、極度の緊張に襲われていたアルちゃん先生に対し、楽屋で先輩芸人から「アメリカって、オーストラリアですか?」と大真面目に尋ねられ、そのあまりのスケールの大きさに驚いて緊張がすべて吹き飛んだという、芸人の世界らしい微笑ましい裏話も明かしてくれました。
「安定」か「満足」か。人生の選択に迷うあなたへ
お笑いライブへの挑戦や日々の動画制作など、常に新しいことに挑み続けているアルちゃん先生。その行動力の根底には、「何もしないで後悔するよりも、挑戦して失敗するほうがいい」という強い信念があります。
最後に、これからの生き方に迷いや不安を感じているリスナーの皆さんへ向けて、アルちゃん先生から心強いメッセージをいただきました。
それは、今の生活において「安定しているけれど満足していない」状態と、「安定はしていないけれど満足している」状態のどちらが自分にとって本当に不安なのかを問い直してみる、という考え方です。
誰もが安定を求めがちですが、心が満たされないまま過ごすこともまた、一つの大きな不安につながります。自分の人生において、何を一番大切にしたいのか。そのバランスを見極めることが、一歩を踏み出すヒントになるのかもしれません。

次回は、アルちゃん先生によるお笑いネタの披露や、英語のプチレッスンなど、さらに盛りだくさんの内容をお届けします。
アルちゃん先生の日常が気になる方は、
ぜひSNSで「アルちゃん先生」や、
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チェックしてみてくださいね。
それでは、次回の配信もお楽しみに!
