夕張メロンの初競り
いつもお読みいただき、ありがとうございます。北海道の旬な「食財」情報をお届けするフードプランナー森平 和歌子です。
今年も夕張メロンの季節がやってきました。本日(5月24日)は初競り日!
通常、中央卸売市場の中には特別な公開日以外は一般の方の立ち入りはできません。今回は、初競りの雰囲気を少しでもお届けできたらと思います。
コロナウィルス感染拡大防止対策として、競り人のみ夕張メロンの近くでソーシャルディスタンスを保ちながら待機。
今年は見学立ち会いも、ごく一部の関係者のみしか許されず2階から。
良い場所から撮影したいマスメディアの方々は、朝6時前にはいらっしゃっています。私は6時半頃に行きましたが、ぎりぎり2階の最前列の場所を確保できました。
初競り前の緊張感高まる現場
最も美人な夕張メロンが真ん中に鎮座!
初値は2玉270万円!
午前7時ピッタリに1分間ほど今年の産地状況のアナウンス後、競りが開始。あっという間に価格が決まっていきます。
今年は初値2玉270万円!
競り落とされると、すぐにどこの業者さんがいくらで競り落としたのか手書の札が貼られていきます。
近年ではなかなかの幸先の良さで、生産者の方々をはじめ産地・関係者の方々もホッとしたと思います。昨年はコロナ禍で百貨店等が休業していた為、初値がなんと2玉12万円。
平成27年にGI登録をされてから、最低価格で衝撃的でした。
ご参考までにGI登録後の初値一覧です。
初入荷日 初値(税抜)
令和2年度 5月25日 120,000円
令和元年度 5月24日 5,000,000円
平成30年度 5月26日 3,200,000円
平成29年度 5月26日 1,500,000円
平成28年度 5月26日 3,000,000円
地理的表示(GI)保護制度とは
「GI」というのをご存じでしょうか?
地理的表示(GI:Geographical Indication)保護制度のことで、地域の伝統的な生産方法や気候・風土・土壌などの生産地等の特性が、品質等の特性に結びついている産品の名称(地理的表示)を知的財産として登録・保護する制度です。
この制度は、平成27年6月1日から施行されている『特定農林水産物などの名称の保護に関する法律』に基づき運用されています。
詳細は農林水産省のホームぺージをご覧下さい。
( https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/ )
GI登録をするメリットをいくつかあげると、
・国のお墨付きをいただくことで、国内だけでなく海外にも幅広く認知
・差別化によるブランド価値の向上
・模倣品などが出回ることを抑制する効果 等々
記念すべき地理的表示第1号として登録されたのが、夕張メロンです。
いつ・どこで購入できる?
午前7:00に競り落とされた夕張メロンは、正午前に札幌市内の百貨店フルーツ売場の店頭に並びます。一般消費者の方が購入できる場所としては、百貨店・量販店・オンラインショップとなります。
価格は初競り当日5/24現在、札幌市内の百貨店で
・秀品2玉入20万円
・優品1玉入 3万円 等々
ランクや販売店によって違ってきます。
収穫が増えてくる6月になると、オンラインショップなどで発送が始まり、近所の量販店でも手の届く価格に落ち着いてくるので、もう少し待った方が良いと思います。
日本を代表する夕張メロン、産地や食味のレポートはまた追ってお届け致します。