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2度の再発 絶望 救ってくれたのは『がんはあなたのすべてではない』という患者の言葉 両側乳がんになりました108

34歳、長野県に住む34歳、ユキさんのお話です。3年前、31歳で卵巣がんと診断されました。

その1は https://sodane.hokkaido.jp/column/202108272108001317.html

卵巣がんで両方の卵巣と子宮を摘出することになりました。

『子宮をとらねばならない現実が飲み込めなくて。3か月間くらいとらなきゃとずっと思い聞かせて・・・。
とったあとも全然飲み込めなくて、処理できなくて友達ともうまくいかなくなって。』

子育てしている友達はインスタブロック。そうしたら友達とも連絡とれなくなり、心療内科に通って薬をもらうことにしました。

『なんのために生きているのか、自分の価値はないのか?と思ってしまった。
友人の子どもたちは見たくない。デパートへいっても知らない子連れもみたくなくて、いきたくなかった。
少子化だけど、子どもは街にいて、自慢しているように見えて。』

乳児院との出会いが私を変えた

ユキさん『住んでいるところの近くに乳児院があってそこに行ったんです。
乳児院のシステムなどを院長に伺いたい、と。(手術で)子どもが産めなくなるので、養子縁組が可能かなどを聞きに行きました。

特別養子縁組は夫婦そろっているのが条件で、とか子供を迎える心構えとかを説明されました。
その場でボランティアしたいとお願いしまして・・・来てもらっていいと言っていただけてそれから1年間、週に3回のボランティアに通いました。』

食事の世話とかお風呂上りのお手伝いなどが主な内容でした。
同じようなボランティアをされている方もいましたが将来、養子縁組をする予定のお母さんとか親世代や保育士の人がほとんど。ユキさんのように1年も通って来る人はいません。

ユキさん『自分がお母さんみたいな感じで子どもが受け入れてくれて・・・母性を発散できるというか
子育ての欲求が満たされていくのを感じました。なついてくれた子もいたので本当に行くのが楽しみで、(仕事も辞めていたので)他にやることもなかったので一回行くとつい5時間くらいやっていて。
その中で引き取られていく子どもを見たり、乳児院に幼くして来ざるを得なかった子とかショートステイの現状を知って、そこでも世界観が変わりました。この感情はうまく説明できないのですが、救われた気がします。本当に光がなかったんです。子どもが産めなくなったことにとらわれて毎日が絶望だったんです。』

2回目の再発、また絶望

ユキさん『割と最近の出来事で2回めの再発は。一回目はああ、来ちゃったかと思ったのですが
2回目の方がダメージ大きくて、この先またなるんだ、と。また絶望したんです。』

親友で幼馴染は子育て中。こちらはもう絶望。向こうは子育て忙しいと温度が違うのでLINEなどでやりとりしていてもの温度差があり、違う世界で生きているような感覚になってしまったといいます。
結局、疎遠になり、そのときも、自分は死んじゃいたいと思っていたそうです。

ユキさん『永遠に終わらないと思うと、そしてちょっとずつひどくなっていく。救いがないじゃないですか・・・。結構絶望しました。

そこで、ピアリング(peerring:女性がんのSNSコミュニティ)に投稿したんです。

https://peer-ring.com/

top-image-312e304a672db9a2fc0504dff2cff49bf148fe3b84166f0ba6565d281833e330781699.jpg

絶望している、何のために治療するのかもわからないし、生きていたくないと。そうしたらメッセージいっぱい来て。。私のために長文で、生きていてとメッセージが来て・・・本当に救われたんです。

共感って大きい、なってみないとわからない。自分が変わっただけなんだけど、同じ苦しみと絶望を素直に聞き入れられる。共感ってうれしいなあと。』

『がんはすべてを奪ったわけではない』

救われた言葉は『がんはユキさんのすべてを奪ったわけではない』という言葉だったそうです。

ユキさん『その方は自分自身のつらかった話も書いていて、自分も病と闘って苦労されているのもいっぱい書いてあって、それでもユキさんのすべてを奪ったわけではないと言われたのです。これまでと大きく変わったのは現実的になったこと。占いが大好きで各観光地でやっていたり、遠くの占い師にいっていたのが全く興味なくなりました。占いで、がんになると言われなかったし、当てはまらないと感じました。』

『一人暮らしを始めることにしました。20代は1人暮らし、色々あって30歳で戻ってきてしまった。
うちの場合、やっぱり親とも離れた方がうまくいくので実家に住んでるのもどうかなと。固定収入もできてきたので、少し早いと思ったけど・・やるしかないと。

今までは条件ばかりを気にしていたのですが、お金を稼げるのを重視して仕事を受けようかと。

病気をしてお金がないと本当に困るんです。がん保険にも入ってなかったので、入院保険しかなく、
親にもらって生活していたのです。再発して、治療が続くのでお金が必要。

経過観察のときに入れた保険に入ったのは、今も助かっています。

具合悪い日は在宅で仕事ができたとしても厳しい。でも本当に悪いのは2、3日。
薬飲んで、食べなければ暮らせる。その1週間過ぎてしまえば、わりと普通に過ごせるので。

抗がん剤の副作用はしびれとか味覚とかひととおりある。3回目なのでこれね・・・慣れてきてはいます。』

恋愛ができるとうれしい


ユキさん『実は好きな人がいて、がんかもと言って入院したのです。勝手にその人を支えにしていて。中学の同級生、大人になって再会したんですけど。

親しいわけじゃないけど、がんじゃなかったら告白しようと思っていて、がんだから言えないとあきらめようと思ったのです。

それでも最初の抗がん剤のときにはLINEもくれて支えにもなってもらえたんですけど、自分の感情が性格悪くなっていてうまくいかず。自分ではそうしたかったわけじゃないのに、嫌な感じの対応をしてしまって、そしたら再発して・・・。一年会っていないです。こんな状態なんですけど、思ってくれる人がいたらいいなあと。』

婦人科系がん患者の”悩み”


ユキさん『婦人科の外来って妊婦さんがほとんど。入院も産婦人科で、お産をする人とは部屋を分けてはくれたんですけど、大きいおなかは見られないし、居心地が悪かった。

勝ち組と負け組というか、全然私はそこにはいけない。妊婦さんが勝ち誇っているように見えてしまった。

子どもを産めないのを受け入れるのがつらかった。一瞬でダメになって、そのあとの方がじわじわきて・・・。こうなってからの人生の方が長いし、そこから抜け出すのに時間かかってしまいました。

でも周りの人もそうなったとき、孫がいる。老後のときにいない人といる人でスゴイ孤独なんじゃないか。ときどき不安に襲われるのです。』

病と向き合いながら考える将来への不安。

私も両側乳がんですし、卵巣にも腫瘍があって、子どもを授かることができませんでした。
婦人科には卵巣がんのリスクがあるので、いまも定期的に通っています。なのでユキさんのように病院でおなかの大きい女性を見ると居心地が悪い、という気持ちは理解できます。病院での配慮があると落ち着く方は多いのではないかと思います。

つらい経験を誰かのためになるのではないかとお話してくださったユキさん。
妊孕性のこと、恋愛のこと、仕事のこと、お金のこと。

あらかじめ備えることも大切ですし、助けを必要としている人に、必要なもの・コトが届かねばなりません。

がんとともに、、、。

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決して1人ではありません。

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この記事を書いたのは

阿久津友紀

ピンクリボントーク第5弾 9月25日(土)午後6時 HTB公式YouTubeで!

第4弾の”がん患者さんとココロ” 北海道の斗南病院の精神科長で登録精神腫瘍医の上村先生に伺いました。アーカイブはHTB北海道ニュース公式YouTube または
https://youtu.be/D-j4RrGSgkw

是非御覧ください。


テレメンタリー2020
『おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~』年間最優秀賞 

ギャラクシー賞・選奨(報道活動部門)

ピンクリボントーク 患者と家族と社会 ~生きてくのに必要なコト~
アーカイブ配信:無料
https://youtu.be/PS4eJMy4GcY


これまでの動画は・・・
【乳がん】おっぱい2つとってみた

”まま・ここっと”さんの連載、”伝えたい、乳がんのはなし。”
https://chuco.co.jp/modules/mama/index.php?content_id=8

WEB掲載もされました。

伝えたい、乳がんのはなし。
えりさんのはなし。
ひろえさんのおはなし。
Yさんのおはなし。
こちらも是非お読みくださいませ。

HTBノンフィクション おっぱい2つとってみた
【2020年日本民間放送連盟賞 番組部門 テレビ報道番組優秀賞受賞】
【2020年ギャラクシー賞 奨励賞】
HTBonデマンドで無料配信中!
https://hod.htb.co.jp/pg/pg_op
テレメンタリー2020スペシャル ”新しい日常と生きていく”で全国放送
abemaTVで御覧になれます

youtubeLIVEでピンクリボントーク① 見逃し配信中!
https://sciencefestival.jp/event/breast-cancer/