がんになった もう管理職はできないのでは? 働く女子でがん患者の悩み 両側乳がんになりました173

次の誰かのために・・と綴っています。

がんになっても働くことをあきらめない

絵本コンシェルジュの佐賀のり子さん(学校法人北邦学園の理事長)とお話しした江別蔦屋書店でのトークイベントにはたくさんの方にご来場いただきました。10月に発売した”おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える”についてお話ししました。企画運営してくださった、江別蔦屋書店のみなさまに御礼とともにその2回目です。(一回目はこちら→)https://sodane.hokkaido.jp/column/202211111940002788.html


佐賀「阿久津さんの本の副題は、がんと生きる 働く 伝える。働くことについてもすごくこの本で書いていらっしゃいますよね?どんな思いで書かれたのですか?」

阿久津「がんと働くことは大変なんだ、と自分自身が思い込んでたっていうところもありました。会社に、私乳がんですって伝えたのは自分が告知を受けてから2ヶ月後なんですよね。やっぱりそこまで会社に伝えることがやっぱりできなくて。当時から管理職をしていて報道部の副部長という役職だったんですけれども、もし私がそれを言ってしまうことで役職を失うんじゃないかとか、いらぬ配慮を受けすぎてしまって排除されるんじゃないかとか。」

おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える 

佐賀「わかります・・・・」

阿久津「もう私はダメなんだというかもうこれ以上会社では、もうスピンアウトしなきゃいけないんだってきっと思われるだろうなって思い込んでたんですよね。なのでずっと何があっても普通に働いて2ヶ月間ぐらいはもう本当に普通に準備をしてシフトも深夜の勤務も朝勤務も普通にやってました。もうなんかもう歯を食いしばってたって言ったほうがもういいかもしれないんですけどでも。でも別に身体は辛くなかったんですよ。

手術前で全く体も辛くなかったし、自覚症状も全くなかったんです。ただ単にここにしこりがあるなって。しかも、私右はほとんど自分ではもう全く見つけられなくて、左は言われてようやくそうかっていうぐらいの形だったので。パッと見は誰にもその自分が患者だっていうことがわからずに普通に多分2ヶ月過ごしていたので言った時はびっくりされました。」

佐賀「そうですよね。でもその2ヶ月間ってすごく精神的にこう嵐というか辛い時期ですよね。」

阿久津「そうなんです。本当にあの患者になってよくわかったんですけれども選ばなきゃいけないことがもう異常に多いんですよ。どういう治療方法で行くかっていうのもあったと思いますし全部摘出して全摘をするのかそれとも、同時に再建手術と言って人工乳房を入れるのかっていうのがまあ迷わなきゃいけない。あとは先に抗がん剤をするのかしないのかとかホルモン治療しとくのかしないのかとかっていうことを人によっては悩まなければいけないと。

私の場合は同時に取るという選択肢でしたけど、片方ずつとるっていう選択肢もあったわけで。そうなるとあれ自分はどれを選ぶとか正解なんだろうってやはり迷ってしまう。」

同時再建ができる病院が少ない

阿久津「同時再建しようと思ったんですけど、同時再建できる病院ってやっぱり北海道って少ないんです。乳腺を手術するのは乳腺外科の先生なんですけど再建をしてくださるのって形成外科っていう別の先生なんです。

形成外科医の先生が少ない。乳腺を取った後に形成外科の先生が手術替わりますって言って代わるんです。連携が取れるような病院じゃないと受けられないというのがあって本当に選択肢が少なくて私病院を変えたんですよ。そのために病院を変えて札幌乳腺外科クリニックというところに
移動をしました。

同時再建しますと決めて、今度は形成外科の先生の病院は別の病院に所属していらっしゃるので別なところに行くわけですよ。別の病院に行って、先生に(胸の大きさなど)測っていただいてあなたのこの乳房の重さはこのぐらいなのでじゃあこれを(インプラント)入れたら良さそうですね、と。別の病院できちんと診断をしていただいて、じゃあ手術の日お会いしましょうね。でも麻酔してるから会えないかもねなんて言ってお別れをして。。。」

人工乳房 自主回収で手術不可能 どうする?

阿久津「(入院して)手術が終わった後には膨らみが残ってるんだろうというふうに思っていたら手術の前の日にこのインプラントっていうものなんですけど別ながんを誘発する可能性があるということで自主回収になっちゃって・・・。前日ですよ。前日に明日手術できませんって言われて世界で一番最初に止まりました、明日から手術できないという話になってしまって。もう全部摘出して、アメリカではフラットって、言ってるみたいですけど、まな板っていうか・・・。私はまな板っていう風にあのドキュメンタリーでも言いましたけどフラットの状態にもするしか方法がなかったっていう状態だったのです。」

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佐賀「乳房の喪失感がないから入れようと思っていたのに、決めててもいろんなことが起こるん
ですよね。阿久津さんの番組私も見まして、その時本当に現実にそれが急にダメになってしまったっていうところやっぱりね、もう見てて泣けてきました。本当に見てるのもつらかっただけどこうやって伝えてくれたことが本当にありがたいなっていうふうに思いましたね。」

阿久津「自分がなった瞬間に参考になる映像がなかったんですよやはり。結局、自分がこのままで取材者として出会った患者さんって手術が終わってもう治療を始まってる段階で投薬も始まってる段階で出会う方ばかりで。手術のシーンが残っている方なんていらっしゃらないし、もし私みたいに告知のシーンが取れるなんてことはまずないわけです。

私は全部が残ってると。自分で思ったのは入院してる時ってどういう生活なんだろうみたいなこともあってそれも書いてあるブログはまあありましたけど映像はなかったんですよね。なのでそこもきっとみんな知りたいのかもしれないなって思ったんですよね。自分自身はもう次の日朝起きたら一番びっくりしたのはもうご飯が出てきてすぐ食べなさいって言われて、食べれますからって言われて食べたら本当に食べられて(笑)。

おかゆがすっとこう。絶食なんですよね、2日間。もう1日半ぐらい絶食で私一番最後の手術だったんで本当に丸2日ぐらい絶食だったんですけど、もう次の日の朝、お水を飲んで喉にこうスーッとこう入った瞬間にほんと生きてるなーって思って。これで私もしかしたら生きられるかもしれないなって思ったのはもうその時ですかね。

そこから先はもうめんどくさいですよこのドレーン。ドレーンは端から通ってるわけですよ。それの排液の量が少なくならないと退院ができないんですよ。さらに私、両側なのでたすき掛けです。」

佐賀「たすき掛け?」

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阿久津「そうなんです。起きる時にこのドレーンって結構な重さがあるのでベッドの横に引っ掛けておくわけですよ。しかも両サイドで引っ掛けていて起きる時にこれ引っ掛けてるの忘れて・・うわってなるのっていうぐらい。もうなんかくっついて邪魔なものなんですけどこういったものがついてくるということも知らなかったんです。」

佐賀「知りません。」

阿久津「それをやりながらも別にお手洗いも自分で行けますし、自分で髪も洗いますし歯も磨きますし、全部自分。これとお付き合いしていくっていうのもですし、もう次の日から何でも自分で何でも自分で体も自分で拭く腕も上がられる時まであげるでリハビリ体操もするということで本当に
手術が終わった瞬間から、どうやってこう世の中に戻るのかっていうのをずっとこう修行してる感じで・・・一緒に入院してたお友達とかと一緒にもこれはもう合宿だねと。

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乳がんが仲間と一緒に不良患者でしたよ。朝ごはん食べてから真ん中のとこに集まってみんなでもコーヒー飲みながら、飲み物飲みながらずっと話してるから検温の時間いない、検診の時間いない
、先生に探されるみたいな。本当に不良だったんですけど。友人がいただけで本当にありがたいというか。それぞれ皆さん症状は違うそれは違うんだけど前を向いて一歩ずつ歩いてというのは同じで、たくさんの悩みをみんな抱えてるんだけれどもその中で折り合いをつけながら1個ずつこう答えを見つけながら、前へ進んでいくってなると明けない夜はないし、朝は来ると言いますか。そういった思いをしながらですね、過ごした日々だったなぁと思いました。」

佐賀「話すことってすごく大事ですね。」

阿久津「私も精神科の先生のお伺いしたんですけれども、自分ががんになった後に私は書き記してたんですよね。携帯電話の中にパチャパチャパチャパチャって書いてたんですけどやっぱりこうやってメモリーするっていうことをものすごくいいことらしくて。ご自身の調子を全て整理ができるのでそうしたことがいいと。そうすると実は答えが見つかりやすくなってでゆくゆく生存率が上がるっていうデータもあるんです。」

「日記まで行くと難しいからなかなかしづらいかなと思うと思うんですけど今日これぐらいだったとか、今日こんな治療だったとかこういうふうになってたとか今日熱っぽいけどこの熱36度8分だった37度だった薬飲むから飲まないかなと迷った時に見返してこのぐらい下がるんだったら飲まなくてもいいかなみたいな風に思えたりとか・・・整理をするということがやはり精神も落ち着くきっかけになるのかなって思います。」


阿久津「のりこさんってどうこのあたりが一番こうなんでしょう?印象に残られましたか。読んで・・・」


佐賀「知らないことだらけだったんですよね。本当 にお恥ずかしながら。検診もそんなに私行ったこと小声で言うとなくて・・・。ダメですね。本当に行ったことあるんですけども定期的には行ってないんですよ。なので本当にそれが行かなきゃならないっていうことと本を読んで手術して終わりじゃないむしろそこからスタートということがすごくわかったんですよね。そこからの治療が本当に大変だったり、いろんなスタートになっていくんだなっていうのを感じたんですけども。」

阿久津「本当にまさにそうで、退院をしてお家に帰って一人でソファーに座るところから始まるんだって思いました。薬を飲み始めていたので暑かったりするし寒かったりするしで着こんでで寒いと思って着込むんですけどその次の瞬間にホットフラッシュって言って暑いっていう瞬間がやってくるんですよ。もう全部脱ぎたくなってくる状態になるんです。でもこれもう自分だけの調子なので人に言ってもなかなか通じない。あの毛穴からこうなんて言うんでしょうか、どんどん汗が吹き出たりとかもしてくるんですけどそれも誰にもわからないよと思うので

佐賀「更年期の症状みたいな」

阿久津「そうなんですよね。それがいきなりやってくるので仕事中とかもいきなりやってくるんですけど、しょうがないなと思いながらカーディガンとお水を持ちながらなんとかこう折り合いをつけていくと慣れてきて、もうそろそろ来るなっていうのがわかるのでそうなると水どんどん飲んでおこうと思って水飲んだりとか、ちょっと冷たいのアイスの飲んでおこうって思うと調子が整うみたいな・・・」

「自分の中で簡単にできるようになってくるとこれもできるかもしれない、これもできるかもしれないなって。もしかしたらできないと思ってたけどこれもできるかもって思いながらなんかちょっと一歩ずつ1歩ずつ進んできてまた今があるのかなっていう気がします。」

佐賀「だから自分の体の調子をよくわかっておく、自分の今どういう状態なのかっていうのを把握するって日々忙しくしてるとなかなかできない気がするんですけども、細かくそういう記録されてたっていうのはもともとそういう習慣みたいのもあったんですか?」

阿久津「いやないです。自分は少なくとも日記をつけてた記憶はないです。なんか残しとかなきゃいけないなと。ドキュメンタリー番組を作ろうと思ったっていうところが一番大きいのかもしれないんですけどその時に自分の心の動きとか、何を心配に思ってたのかっていうのはこの後の次の誰かのためになる可能性はあるんじゃないかなと思って。頑張ってレコーディングを始めたっていうところですね。」

佐賀「お仕事はどれくらいから復帰されたんですか?」

阿久津「正式に会社に行ったのは1ヶ月後ですけど、いても立ってもいられなくて実は1週間後にもうすぐ行ってる。怒られちゃうかもしれないけどもういてもたってもいられなかったんです。もうね、家にいるのがねもう嫌だったの。」

佐賀「そういうどういう心理状態なんですか?」

阿久津「当時を思い出すとあのやっぱり社会とつながっていたいっていう気持ちがね、ものすごく強かったんですよね。」

佐賀「わかる気がします。」

社会とつながっていたい・・・患者の思い

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阿久津「やっぱり社会とつながっていて私はまだ頑張れるというか、これもできるかもしれないって思いたかったっていうのもあるしでも、逆にできてなかった部分もものすごくあって今までできてたことがやっぱりこれできないんだなと思うものもあって自己嫌悪に陥ってドヨーンとしたりとかしてました。1ヶ月あとにその会社に本当に正式に復帰して。シフトに入るまでの1ヶ月間がもう一番こうアップダウンアップなんですね。会社に行って見てみて皆さんが仕事してるなって私もここまではできないのかもしれないなってまだ思ってる自分がいて、でも今日はもう無理だしもう帰りますみたいなのでも気晴らしに来ればって言ってくださって。あとはもう話聞くよって言ってくださって聞いてくださってる方もいたのでそういった方に会ってお話ししてワーって話してワーって泣いてでそれで落ち着いて家に帰るみたいな。」

佐賀「その気持ち、私は産後そういう感じでした。あのもう子供を産んでしばらくもちろん休まなきゃならないんですけどもその時に休んでるともう二度と社会復帰できないような気がしてきて、すごく不安になったんですよね。早く来た方がいいんじゃないかっていうふうに思ったり、なんか置いてかれそうな気持ち自分がまたできるのかなって不安な気持ちっていうのはそういう時に感じたなっていうのは今思い出しました。」

阿久津「やっぱりあの病気でお休みするのとかあと出産でお休みになったりとか育児でお休みになったりと介護休暇でお休みになったりする方ってやっぱりいろんな方いらっしゃると思うんですけども、皆さん抱えていらっしゃることなのかなと思うんですよ。

ご自身の病気じゃなくてもね。ご家族がご病気であれば介護をしなきゃいけないわけで。

私は女性の乳がんに限ったことではなくて男性も悩まれてる方が多いというふうに思っているんですよ。奥様が乳がんになられてでご入院もされていて、男性がね、キャリアを降りられた方がいると。なんで降りたんだって私は怒ったわけですよ。女性で育児で普通に仕事をしながら子育てしてて仕事されてる方いらっしゃるのに、なぜ男性のあなたが無理だっておっしゃるんですか、やってる方たくさんいますと。でもご本人は子供と向き合いたいっていうお気持ちがあったのでそれはそれはそれで尊重するべきことだと思うんですけども、でもそれがそれがきっかけになると周りの方もやっぱりそうしなきゃいけないんじゃないかみたいな空気になってしまうんですよ。」

佐賀「なんか迷惑かけちゃうからとかそう思っちゃいますよね」

阿久津「私も迷惑かけちゃってたと思います。迷惑かけた分を皆さんがすごくフォローしてくださってたなっていうふうにすごく思いますし、あのご迷惑をかけた分はきっちりお返しすると。患者さんはすごく頑張り屋さんの方が多いので期待をしてお任せして支えると多分その後倍で返してくれると思います。倍までは全然返してないし、まだまだ1歩ずつだとは思いますけれど、本当にあの誰かのためになるというかその私の一歩を進むことが誰かの次の道を作ってるんだってやっぱり
思っているのでその道のためにはやっぱりちょっと頑張んなきゃいけない時もあるし、阿久津さん見たく頑張れませんっていう方いらっしゃると思うんですけど、私も頑張れてない時たくさんあるので。」

佐賀「でもこの本の中でお仕事を悩んだ時にすぐ辞めないでってことすごく書かれてますよね。」

阿久津「そうなんですよ。一度会社を辞められると再雇用もすごくやはり大変でやっぱり思い込みを持ってる方の企業がやっぱり多いのかなって思うんですよね。一度やっぱり休まれて仕事を辞められるともう帰ってこないんじゃないかって思う方がまだ多すぎるということもあるかなと思います。
例えば乳がんですとリンパ節もちょっと取っていると重いものがやはり持ちづらくなるとそうなると重いもの持てないんですよねって言うとあーそうですかって。乳がん患者とは言ってないし、言う必要ないんですよ病気って、言う必要ないんですけど乳がん患者なんだなっていうか気づかれてだったら健康のリスクがあるから・・・普通の健康の方が欲しいとかって言ってしまうまだ企業もいらっしゃるし、やはりあの健康な人が欲しかったってはっきり言っちゃう。もう今だってもう絶対アウトですけどそういったやっぱり会社の方もまだまだいらっしゃる。

中小企業とか人数が少ないとやっぱり5人いて1人かけてしまうとその代わりを見つけるのがものすごく大変だから、やっぱり退いて次の新しい人が欲しいっていう会社の気持ちもよくわかるんですけどそれを押してでも今は多分誰もが働く権利があるし誰もが生きる権利もあるし。本当に乳がんに限らずやっぱりがんと生きる時代なので、その後の治療費をどうやって確保するかっていうことがものすごく大事なんですよ。なので一度やっぱり辞めずに落ち着いていただけるものはきっちりいただいてそれから本当にこの仕事は自分の心の中の声で続けられないなと思ったらやめればいいし、そうじゃなければ一旦続けて1回会社とご相談されるっていうことが大事かなと思います。

治療始まる前に辞めちゃう方が5割ぐらいいらっしゃいます。そんなにそうだから、病院の先生に言ってるんです。まず診断した後にお仕事してますかって聞いてくださいとその後辞めないでねって絶対に言ってくださいって。止めてくれたら止まるんですよ。」

佐賀「そうですよね、先生大丈夫だって言ってくれたっていうのはすごく支えになりますよね。私が思うにはこう病気されてまた仕事しようと思った時に違う仕事をするってまたすごくハードル高いじゃないですか。治療しながらまた新しい仕事をして覚えていくっていうのはすごく難しいなと思うので」

阿久津「それだったら休職するとか、ちょっとお休みしながら今までの仕事を続けた方がご本人にとっても絶対いいなという。そういった支え合いみたいなところがすごい大事なのかなというふうに思っていて、慣れた仕事に戻れるっていう安心感っていうのはものすごくあるのかなと思いますし。その中で自分でやっぱりあのがんと生きる生活をもう一回考え直すと。

自分ってどうやって何をプライオリティを高くして何を大事にして生きていくのかっていうのを考え直さないと日々過ごしていけない部分があるのでそういった意味で本当に私のこの仕事を向いてたかなとか私ちょっとこの仕事本当にしたかったのかなっていうのをやっぱりもう1回考える機会というか。

自分の中で旅に行きたいと思えば旅に行くたびに抗がん剤の投与する時期を変えてる方とかもいらっしゃるんですよね。旅に行ってその時には一番調子のいい時に行きたいので先生に相談してごめんなさい、1週間をちょっと遅らせて調子のいいときに1回旅行行って楽しんでから頑張りたいっていう方がいらっしゃって、でもそれは尊重される世の中なんですよ。

それはもう本当に病院の先生と相談してそれでいいというふうに思うので。何かがんになったことによって何かを諦めて欲しくない。私もそういう風にしないように頑張っているし、諦めずにできるかもしれない。できなかったらまあでもこっちができたっていう風にちょっとした喜びでちょっと方向転換してみる、みたいなことを繰り返しながらなんか日々生きていくとなんか楽しいことが現れて選択肢がどんどん増えてくるのかなっていう気がすごくします。」

佐賀「自分の好きなことをするっていうのがまた力を生み出すことにもなるんですね。さっき猫のお話しされてましたけど猫にもいつも癒されてるんですか?」

阿久津「もうね猫は大変・・・」

佐賀「声が変わった(笑)」

阿久津「猫はね、もう写真ここに出したいぐらいですけどね。もう猫って大事なんです。でもいま、離れて暮らしてるんでね寂しいんですけど、猫って気にしないじゃないですか。だって私が病気だって知ってるはずもないんで、平気でね、胸とかアタックしてくるわけですよ。まあでもしょうがないって思う。気遣われすぎてもね、

患者さんって困るんですよ。その加減難しい。言っちゃダメなんじゃないだろうかとか、これ言ったら傷つくんじゃないだろうかとかって思うんだけど普通通り接するのが一番なので・・・。私本当に猫に普通通り接することを教わったって感じ。」

佐賀「なるほど」

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阿久津「猫は容赦なく来るわけですよ。人の足のどんどん乗っかるし、人の胸どんどん来るしでもそういうことによって、患者だって思う時ももちろんあるけど、まあでもこうやって普通に接してくれて気にしないでくれるっていうことがなんか自分がまた普通の生活に戻れている証拠なのかなっていう・・・裏返しにもなるような気がしてすごくね、猫には感謝してます。」

佐賀「猫をすごく可愛がってらっしゃるんだなっていうのは思ってました。今、おっしゃってた本当は気を使ってくれてるんだけどそれが逆にこう排除みたいになってしまうとか、仕事とかでも
よくあるかな。子育てしてる方もそうだと思うんですよね、子育て中だからいいよ、それやらなくていいよね、とかね。そういうことが自分自身のチャンスを減らされているような気になってしまう時もあると思うんですよね。」

阿久津「本当にその通りだと思います。できるかできないかを聞いてほしいですよね、あなたこれできますか?でもできないって答えたらわかった、じゃあこれじゃなくて、じゃあこっちだったらどうですかっていう選択肢が出てくると選べますよ。

そうするとやはりこちらも心地よく選べるし、先方もここまではできるけどここまではできないのねと、じゃあこっちは誰かに任せましょうみたいな選択肢ができてやっぱりお互いのそのコミュニケーションによってどこまでができるできないっていうのをきちんと相談するべきじゃないのかなって気がします。」

「自分自身の思い込みもそうだし、他人の思い込みも一番辛いんですよね多分。皆さん、こうやって思われてんだろうなって配慮されていると思うんですけど、それ自身が自分の思い込みにひっくり返ってきてるものなので、まずご自身の思い込みっていうかできないんじゃないかもしれないなみたいな思い込みをですね、私もまだまだ思い込みがたくさんあるので全くもって疑うことにしてます。自分のこの考え方合ってますか?とか、今このお話ししてるおしゃべりちゃんとしてますか?っていうのを確認してます。」

まだまだ続きます・・・。

がん治療中の方に・・・無料で医療用かつらを提供

以前アピアランスケアでご紹介したレリエンスメディケアさんが12月1日から先着で20名の方へ医療用のかつらを無料提供されるそうです。https://medibreast.com/archives/235197

応募方法など詳しくはページを御覧になってみてください。

がんとともに、、、。

番組、SODANEへのご感想、ご意見お聞かせください。
番組制作、今後のイベント、SODANEなどで活用させていただきます。
がんとともに生きる方、ご家族を持つ方、そうでなくても、もちろん、どんなことでも、構いません。
決して1人ではありません。

メッセージはこちらから
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この記事を書いたのは

阿久津友紀

テレワーク×治療ということで・・・登壇します。
第3回に登壇します!

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「子育て」「介護」「治療」の3つのテーマについて、仕事を両立するためのテレワークについて、
中小企業でも実現可能な実施方法や労務管理を、専門家を交えながら、わかりやすく解説します。

[第1回]2月 7日(水)子育て 13:00~15:00
[第2回]2月14日(水)介護  13:00~15:00
[第3回]2月21日(水)治療 13:00~15:00 ★
※詳細は「チラシ」及び「テレワークポータルサイト」をご参照下さい。

【お申込み】
https://telework.mhlw.go.jp/support/seminer/


引き続きこちらも配信で2月3日より見ることができます!
お申込みお待ちしています。

Next Ribbon2024
「がんとともに生きる、寄り添う」

1月17日(水)

第2部 プログラム
司会:原元 美紀 氏(フリーアナウンサー)

18:30-18:35 挨拶
18:35-18:55 「自分らしく生きる~肺がんステージ4からの独立、出産~」
清水 公一 氏 (社会保険労務士事務所 Cancer Work-Life Balance代表)
18:55-19:15 「がんで働いちゃダメですか?~取材者から当事者に」
阿久津 友紀 氏 (北海道テレビ 東京支社編成業務部長)
19:15-19:35 「新たな患者サポートへの挑戦~治療後の生活も支えたい」
松浦 成昭 氏 (大阪国際がんセンター総長)
19:35-19:55 「 不妊治療か、がん治療か 46歳で出産した私の選択」
だいた ひかる 氏 (お笑い芸人)

オンライン配信 申し込みフォーム

https://ciy.digital.asahi.com/ciy/11012609

『おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える(北海道新聞社刊)10月6日発売

おっぱい2つとってみた がんと生きる、働く、伝える

日本癌治療学会 市民公開講座 9月23日(土)

https://www.jsco.or.jp/public/public_seminar/upcoming_seminar.html


「LINE特集 「失われる自分らしさ」。乳がんになった私たちの3年間。例え、心が折れそうでも…」
https://news.line.me/detail/oa-htbnews/bt2o2l9r6cfc

YouTubeで乳がんについて配信しています!

ピンクリボントーク【ホルモン治療の副作用と簡単ヨガ】 
https://youtu.be/gOOiLPH-n2I

温泉ソムリエも取得しました!

『アピアランスケアを考える』
https://youtu.be/3qVd1xXFvaU

ピンクリボントーク 患者と家族と社会 ~生きてくのに必要なコト~
アーカイブ配信:無料
https://youtu.be/PS4eJMy4GcY

第4弾の”がん患者さんとココロ” 北海道の斗南病院の精神科長で登録精神腫瘍医の上村先生に伺いました。アーカイブは
https://youtu.be/D-j4RrGSgkw

これまでの動画は・・・
【乳がん】おっぱい2つとってみた

HTBノンフィクション おっぱい2つとってみた
【2020年日本民間放送連盟賞 番組部門 テレビ報道番組優秀賞受賞】
【2020年ギャラクシー賞 奨励賞】

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テレメンタリー2020『おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~』年間最優秀賞 
ギャラクシー賞・選奨(報道活動部門)/民放連 放送と公共性 優秀賞
活動の一部は・・・
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https://sciencefestival.jp/event/breast-cancer/

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