あなたのいまネットで見た医療情報、ホントに正しいですか？

という記事を前回お届けしました。総務省のデータの紹介をしましたが、今回は正しい医療情報を届ける乳腺外科医のチーム、

BC TUBE　の寺田先生も携わられた研究が私のXに回ってきました。

https://formative.jmir.org/2023/1/e49452

ソーシャルメディアの普及により、患者はがん情報に容易にアクセスできるようになったけれども、情報が多すぎる、そう感じている人も多いのではないでしょうか。私もり患したてはサーチしてはため息、サーチしてはため息だったことを思い出します。

でも患者さんはり患してすぐの知識のない状態で選ばねばならないことが山のようにあります。明らかにその邪魔になるに違いない、患者さんの意思決定に悪影響を及ぼす可能性のある誤った情報や有害な情報がソーシャルメディア上で大量に発信されているのが現実です。

こうした状況を鑑み、２０２２年８月～９月までの間にTwitterにおけるがん関連情報の発信について、誤報や有害情報の実態や傾向を明らかにすることを目的とした研究です。（※まだこのときはTwitter）

誤情報が４割！だまされる人が出ても仕方ないくらいのレベル

2022年8月から9月までに投稿された日本語の「がん」という言葉を含むツイートを抽出。いいね、の多い１００の投稿を選んでがんの専門医の先生で検証した結果がとんでもないことに。

44％に誤情報、31％に有害情報、30％に誤情報と有害情報の両方が含まれる、、という結果に。

抽出されたツイートは合計69,875件。

研究基準を満たして、「いいね！」が最も多かったがん関連ツイート上位100件のうち、44件（44％）に誤情報が含まれ、31件（31％）に有害情報が含まれ、30件（30％）に誤情報と有害情報の両方が含まれていたとは驚きの結果です。

誤情報とは、証明されていないものや不適切な適用、証拠の強さが誤っている、誤解を招くものなど。

有害情報はそもそも健康被害を増やすようなものや、経済的損害を含みます。

なんとさらに深刻なことに・・・・

有害な情報は安全な情報よりも「いいね！」される頻度が高かったという結果もでました。

いいねされてしまう、とご存じのとおり、アルゴリズムにより、”流行ってるね！””いいね””ということでリコメンドに乗っかってしまうので、どんどん広がってしまいます。これは止められない。（対策はされつつありますが、逆に正しいことを書いているのにひっかかって、止められる事例も出てきているのでいたちごっこ。）

日本では、がんに関する誤った情報や有害な情報があふれていることがデータとしても明らかになりました。

ヘルスリテラシーをひとりひとりが高めること、

そして本当にこれは正しい情報なのかどうか、という自分の意識と調べるチカラを高めることが最終的に自分や家族の身を守ることになります。

ただ、お願いしたいこととしては・・・国や医療機関、さらに医療従事者のみなさんが、患者やその家族が十分な情報を得た上で意思決定できるよう、正確な医療情報を提供し続けていただくことも重要なのではないかと思います。

”正しい情報””役立つ情報”に

『つながるを、助ける』人の存在がとても大事な時代になっています。

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